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ねこの の あしあと

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自分に関する話だったり、好きなものの話だったり。
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記事一覧

GEネコチャン

GEネコチャン

それは今年の初夏の頃だった。
わたしは「それ」に出会ってしまったのだ───。

某有名通販サイトにて大人気の製品シリーズがある。

「猫Feel」

その名の通り、猫にそっくりな手触りの製品を展開しており、昨年の秋冬くらいから話題になっている。

シーツ、毛布、ブランケット、という商品ラインナップは世の猫好きを魅了した。

「ネコちゃんのもふもふに包まれながら眠れる、だと…?」

猫好きならば恐ら

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一番上の猫の話

一番上の猫の話

ねこの家には4匹の猫が居る。全員血は繋がっておらず、種類も色も柄もバラバラ。

末猫はヤンキーならぬニャンキーだし、3番目の猫はわたしにデレデレ。そして2番目の猫は甘えん坊で、人は好きだが自分以外の猫は少し苦手。

我が家の猫ながら、とても個性的である。それぞれの詳細については過去の記事をお読みいただけるととても嬉しい。

ふと、今まで一番上の猫の話だけしたことがなかったことに気付いた。
今回はう

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箱の中身は

箱の中身は

「ねえ、見てこれ。」

ある日のこと。弟の言葉にわたしは手元のスマートフォンから顔を上げた。
弟の傍らには某有名ショッピングサイトの箱。そして、その手には黒いカバーでコーティングされた大きな折り畳みミラーが握られていた。

「ほう。何それ買ったの?」

弟は大きく頷いた。そして、得意げに口を開く。

「なんと、お風呂にも持って行ける!」

ニコニコと嬉しそうな弟に「それは良い買い物をしたねえ」と返

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まゆげなあいつは悲しそうに笑った。

まゆげなあいつは悲しそうに笑った。

ある日の買い物中、わたしはスーパーマーケットの商品棚でそれに目を取られた。
六角柱の緑色のパッケージ、そこに描かれた黄色い動物のキャラクター。

そう。みんな大好き「コアラのマーチ」である。

六角形のあのパッケージはユーカリの木イメージなんだよな、とか、そういえば昔はもう少しリアル目なコアラの親子しかパッケージに描かれていなかったのにいつの頃からかマーチくんも描かれ始めたな、とか色々な思いが胸を

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今までの短編について

今までの短編について

今週はやたらと忙しく、昨日やっとnoteを開いたところ、嬉しいお知らせが届いておりました。

お読みいただき、ありがとうございます!

今回の短編の裏話など。

創作ですが、ちょっとだけ実話をベースにしていたりもします。
いつの話なのか・誰が経験したのか・何処から何処までを実話から参照したのか…は皆さまのご想像にお任せするとして。

クリスマス前から年末に掛けて、非常に塩っぱい顔をしながら書きまし

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ねこののお昼

ねこののお昼

猫のごはんの話ではない。
わたしのお昼ごはんの話である。

わたしは家から昼食を持参している。

何故ならば、わたしの職場の周りには食事処が極端に少ないのだ。
なんならコンビニすらもちょっと距離があったりする。歩いて行けないわけでは全然無いのだが、徒歩で往復すると少なくとも10分掛かる。買い物で5分、戻ってからお弁当を温めるのに更に5分…と考えると、昼食にありつける頃には休憩時間の1/3が消化され

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ねこの・脳内会議

ねこの・脳内会議

ーああ。どうしよう。

わたしは何度目かになる溜息を吐いた。ひとりでくるくると脳内会議を繰り広げる。
議題はこちら。

部下Aにnoteアカウントがバレたかも知れない件について。

事件当日は自宅でフィットボクシングをしながら、思い出したように「…うごぁあぁあ」と呻くしか出来なかった。明らかに様子がおかしい為、いつもフィットボクシングするわたしをクローゼットの上で見守る3番目すら寄って来ない。

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石塀から呼ぶものの怪

石塀から呼ぶものの怪

以前も書いたが、かつて何回か不思議なものを見たことがある。
本当に見たのかと問われると証明は出来ないが、それは確かにわたしの中に鮮明な記憶として残っている。

今日はそのわたしの記憶の中のひとつについて書こうと思う。

あれは忘れもしない、わたしが小学一年生の頃の話だ。

その日はわたしが小学校に上がってから初めての保護者会だった。
ねこの家はわたしが長子の為、出席する母も【小学校の保護者会】は初

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ある夏の日の物置の怪

ある夏の日の物置の怪

かつて、不思議なものを何回か見たことがある。

わたしはそういったものは否定しない。
しかし信じない、と言う人のことも否定はしない。
きっと誰にでも起き得るものなのだと思っている。
ただ、何かが起きたときに「気付く」か「気付かない」かの違いなのではないか。
それがわたしの持論である。

それはずううっと幼い頃に起きた出来事だ。
わたしが小学校に上がる前後だったと思う。

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長期休み

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ヤンキー (猫) が鎧を外す時

ヤンキー (猫) が鎧を外す時

うちの末猫はヤンキーならぬニャンキーだ。

近くを通りかかった先輩猫たちにも人間たちにも「シャーーーッ!」とか「キャァアァアア!」とか「キェエエエェエ!」とか言ったりする。
言うだけじゃなく手も出す。鋭い爪を出したままパンチを繰り出してくるので、気付けば足が傷だらけになっていることも数知れず。

因みに、手足ではなく頭を差し出すと「お疲れ様です」と言わんばかりに彼女も頭を差し出しすりすりしてくれる

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3ヶ月で10kg落とした話

3ヶ月で10kg落とした話

4月の中旬辺りからフィットボクシングを再開した。

元々1年半程前にみっちり3ヶ月程プレイしていたのだが、ある起床時に酷い目眩を起こしてしまった。

「まず前作の『Fit Boxing』をプレイして、それから2を買うか決めよう。」

そう思って開始し、2を購入した直後の出来事だった。
目眩は怖い。治ったかと思って頭を動かせばまたくらくらと視界が回る。
結果、わたしはどの運動も恐ろしくて出来なくなっ

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一心不乱

一心不乱

先日、久々に会った後輩から「ねこのさんのお家の猫ちゃんに!!」と某有名液状フードをいただいた。

「えっ!! こんなにいいの???」

元々、彼女は「ねこのさんに次会うときにねこのさんの家の猫ちゃんに貢いでも良いですか?」と言ってくれていた。
しかしその規模は予想の範疇を遥かに超えていた。

「20本も…!」

「はい!」とニコニコ笑う後輩に後光が差して見えた。更に彼女はこう言った。

「可愛いも

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深夜のポップコーンファイト

深夜のポップコーンファイト

「減らないな…。」

ホテルの部屋でひとりごちる。
わたしの手の中には紙袋いっぱいのポップコーン。
ただただポップコーンと見つめ合い、無為に時間だけが過ぎて行く。

わたしは過ごした今日一日に思いを馳せた。

某日。わたしは某テーマパークに来ていた。

いつだったかの、突然誕生日ではない日に誕生日メッセージを送ってきた大学時代の友人 (「365択のうちから」参照) に誘われたのである。
メンバーは

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