記事一覧
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147071884/picture_pc_9836dbaa7f468a0dfc7964c19605fd25.jpg?width=800)
創作してる人が好きであこがれ
原点があこがれ
人がうたがわしくて
世間がつまらなく見えて
なにもかもどうでもよかったころから
ぼくを救い出してくれたのは
何かを創ろうとする人たちだ
創作する人たちは
その作品でだれかを生かしてる
ぼくもなりたいな
素敵な人みたいに
#詩
小説★アンバーアクセプタンス│序章
ホームリンク
序章
少年アンバーと夜空ストロー
地球の西暦は二〇四六年。
宇宙暦? そんなSF映画みたいな年号は使わない時代のお話。
★
戦前も戦後も地球の人たちの対立構造はそう変わらないようだ。だけど宇宙船・飛車八号の船内コロニーでは、基本的にみんな仲良くなれる環境が保たれていた。特にぼくの通う学習センターと付近の地区は治安が良い。本船が鹿児島から打ち上げられた二〇四二年以降
小説★アンバーアクセプタンス|十五話(最終回)
ホームリンク
第十五話
飛龍と琥珀のための森
★
「もうなにもしたくない……」
「おいおい、病気になるぞ。風呂くらい入れって」
「ハルカ、代わりに入っといて」
「うわあ……君、いよいよ人間失格か。ちょっと悪い方に先読みしすぎじゃない? 自分の予想や感性を過信しすぎるのよくないよ」
うるせえ。夢も希望も皆無なんだ。嘘偽りなくバーンアウトしている。燃え尽き症候群という病に違いない
小説★アンバーアクセプタンス|十四話
ホームリンク
第十四話
銀河の汀のファンタジー
宇宙は試行錯誤している。 ── A ──
★
宇宙船飛車八号の船内は至る所にカメラが設置されている。安全な環境を見守るため、そして搭乗員の一人一人に不正がなかった証拠を記録するため。隔離棟の運動場は特に監視が厳重で死角がない。レクリエーションのムードをかもし出すようにジャズが流されていた。
ぼくは場所に関わらず音楽を喜ぶ才能が欠け
小説★アンバーアクセプタンス│十三話
ホームリンク
第十三話
あしたにやさしい思考回路
お弁当がなければ給食を食べればいいんだよ ── アンバー・ハルカドットオム ──
★
頑丈な扉の脇に配膳用の小窓がある。脱獄防止のためだ、頭を通せないくらいのサイズ。外から人工陽光が細く差し込んでいる。
「ハロー。巧妙な光明、なんつって」
独房の朝食は悪くなかった。麦ご飯と冷えた味噌汁と漬け物二切れくらいしか支給してもらえない
小説★アンバーアクセプタンス│十二話
ホームリンク
第十二話
ミスターポールの薄情な遺書
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になる ── マザー・テレサ ──
★
遺書(別紙)
これが読まれているということはアンバー、君も何かやらかして隔離棟へ来たのだろう。しかし君は俺と違って死を覚悟しているわけじゃない。そうだといい。
さて、この文書は遺書の別紙だ。本紙に記載したくない説明を書く。うまく飲み込んでくれ。正
小説★アンバーアクセプタンス│十一話
ホームリンク
第十一話
楽しいどんぐり暗号の解き方
★
権利と言えるだろう。
義務とも言えるだろう。
プライバシー保護法。A条の一。二〇二六年改正。
『なんぴとも理由の如何に関わらず、個人が自主的に守ろうとする秘密を暴いてはならず、また暴こうとしてはならない。ただし、成人もしくは成人と認定された未成年者のうちの、業務上透明性を欠かせない類いの秘密については、この限りではない』
小説★アンバーアクセプタンス│十話
ホームリンク
第十話
無限グラフィカルのつながり
★
私の生まれた二〇二四年以前は、二〇四五年頃に人工知能が人知の限界を追い越すと予想されていたらしい。技術的特異点とやら。これが予想より十年くらい前倒しで突破している。
小学生の時、近未来の情報網にサイバーウイルスがはびこる想像は容易にできた。日本の安全神話を破壊するのは漫画みたいな悪のハッカーが使役するAIかもしれないという陰謀論
小説★アンバーアクセプタンス│九話
ホームリンク
第九話
羽根つき餃子つきデダクション
★
飛車八号のアンバーに対する観察を完全に中止すると、地下の研究所で自己に意識を集中させる時間が増した。今後は原則として搭乗員たちに丸々任せて良いだろうという報告書もすでに出した。そう、助手のハルカへも伝えた。
こうして手記をする余裕が増えつつあることはとても喜ばしい。文筆は脳の腐敗を遠ざけるのに最良の趣味。
なぜアンバーの観
小説★アンバーアクセプタンス│八話
ホームリンク
第八話
センサリースペースの素描
★
飛車八号は街一つが丸ごと積み込まれた宇宙船だ。内部に鉄管みたいな根が張り巡らされていて、これが地球環境と同等の重力を発生させるマシンに繋がっている。コロニーと称される居住区があり、商業区があり、工場区があり、農業区がある。全体的には現存する有名なテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンと同じくらい広い。
通常は人の立ち入れない
なんでか なんでか なんでかな 🍀 詩
なんでかな
気になることが気になるの
なんでかな
知りたいことが知りたいの
なんでかな
おいしい物はおいしいの
なんでかな
嬉しいことは嬉しいの
なんでかな
人間たちはなつかしい
なんでかな
動物たちはあいらしい
なんでかな
優しい声が聞こえるよ
なんでかな
ぼくの心は広がるよ
なんでかな
書き続けたらわかるかな
#詩 #創作
小説★アンバーアクセプタンス│七話
ホームリンク
第七話
ひとりぼっちのアンバー
★
二十一時。良い子らしくベッドの中で眠るふりをしながら、ちまちまブログを書いている。幽霊に見つかったら「目が悪くなるぞ!」って叱られる空想を右脳にセットして。
ぼくは書き物に没頭すると書くこと以外への関心が霧散する。だけど万が一の有事に備える意味でも最低限の探知器は必要だ。子守り役が不在中、もしも事故や火災が発生したら自分で考えて行動
小説★アンバーアクセプタンス│六話
ホームリンク
第六話
地下室のベルの手記・現実的課題
助手の寝言は誰かへ何かを囁いてるみたいだ。時々覚醒してるのかと疑えるほどはっきり喋る。心配して寝言中の脳波を調べてみたが、本当に睡眠中の状態だった。異様だが異常ではないということか。
「むにゃむにゃ。すばらしい大人でさえ作りもにょの子どもは許容しがたいものだよな、目が届かなければなおさら。赤子の手をひねるほど簡単に、多数派の人らの価値
小説★アンバーアクセプタンス│五話
ホームリンク
第五話
地下室のベルの手記・自虐の脱皮
日曜日モビルスーツの丸洗い
君におはようビームサーベル
★
地球の覇権は新しいテクノロジーの開発を本業とする企業のリーダーと莫大な資本を擁する天才が掌握し続けると信じられていた。
純にそうではないんじゃないかしら、なんて言ったらば、たとえピカピカの一年生であっても余計なヒンシュクを買ってしまう。
まるで何も言いまちがえられ
小説★アンバーアクセプタンス│四話
ホームリンク
第四話
あおぞら自習室の接続予防
我以外皆我師。夢の礎は現。現の礎は夢。
★
グローバルスタンダードの旗の元、たしかに持続しそうな目標意識が普及していた。
十分な教育の機会を与えられなかった人々が学ぶ権利を見直され、自力で成長し始める土壌を形成し、成長過程である自分たちにこそ世界への発言力があると識った。
だがその運動の熱量に反比例して、超少子化問題を抱えた先