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『花束みたいな恋をした』を観て、好きなことへの向き合い方を考えた
今更ながら観たんです。2021年1月29日公開なので、2年半経ってる。CM等で存在は知っていたものの、特に惹かれることもなくスルーしていたが、今回たまたま目に入ったから視聴した。特に映画にこだわりがある訳ではないのに、翌日以降にきちんと余韻を残している。この記事を書くくらいには。
まだ10年も経っていない「2015年から2020年」の5年間を描いた本作。それなのに、こんなにもノスタルジーを感
"Franny and Zooey"(『フラニーとズーイ(ゾーイ―)』)Book Review
はじめに
J.D.サリンジャーを初めて読んだときの衝撃は忘れられない。次々と著作を読んだ。『ナイン・ストーリーズ』、『ライ麦畑でつかまえて』、『大工よ~/シーモア序章』、『このサンドイッチ~/ハプワース』と作品数はそれほど多くないが、サリンジャーお気に入りの「グラース家」の人物が登場する「グラース・サーガ」はパズルのピースを埋めるように読み耽った。
今回はグラース・サーガでも代表作の"Fran
孤独とひとりは違うから
ウィーンへの一人旅は最高だった。社会人3年目の5月に思い立って行ってみた。「一人で海外なんてきつい」って言われ、その通りきつかった。それが良かった。旅先で病気になっても、感動しても分かち合う相手はいない。
友達や家族と旅に行くと、どうしても日本の濃度が高く保たれてしまう側面がある。一人だと、異文化の中に溶け込めるような気がする。東京なのか、ウィーンなのか、その違いだけ。私は建築物や美術館に行く
咆哮、あるいは空(くう)に叫ぶ
立ち並ぶ屋台と、宵に輝く燈火に永遠を感じた子供の頃。父の背中におんぶされたまま、「おまつりの夜」はずっと続くと信じていた。今では、そんな記憶さえ確かなものではないのに。おまつりの夜は、暗闇が怖くない唯一の夜だった。
たまに暗闇が少し怖い。私が日常に死を感じるのは映画館の暗闇だ。シアター全体が暗くなる瞬間に非日常がぽっと顔を出す。映画を観るときは違う世界に行くのだから、一度自分の人生が終わった
背中を押されているような気がする
もうすべてが嫌だ。うだるような暑さに加えて、体調もすぐれない。仕事だって目立つような活躍ができておらずくすぶっている。人生のパートナーも見つからない。友達に会うのもコロナで制限されているし、まぁ面倒だ。身の回りのことをするのも嫌だ。部屋が汚い。部屋の乱れは心の乱れというものの、まさに乱れだらけだ。
そんなこんなで上手くいかない中、大叔母の死の報せがあった。もう90歳間近でずっと寝たきりだった
あなたにとって神様ってなんですか?
私は物心ついたころから、カトリック教会に通っていた。土曜日には教会学校、日曜日にはミサに出る。それが日常だった。たまにバザーとかのイベントもあった。シスターも同年代の子たちもみんな親切だった。
「良いことも悪いことも、いつもあなたのそばでイエス様が見守っています。」そんなシスターの言葉を真に受けていた私は、まるでどこにでもあるクマのぬいぐるみのように神様がそこら中にあふれていると思っていた。
Never Forget the Twilight
ついに念願のブログデビュー。行動に移すのが遅くて、何かアウトプットしたいのにずっと何もせずうずうずしていた。
公開された場所に何かを書くことに意味があると思う。思ってはいるものの、これまでは私的なノートに「マビノギオン」(名づけはアニメ「中二病でも恋がしたい」より)なんて名前をつけて思考整理のためのメモをつづってきた。
(一応エンジニアなので)あわよくば自作のウェブサイトを作成、またはW