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毒にも薬にもならない話

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2019.11-2020.09エッセイ。 深水ゆき乃の過去と現在。感情と経験を昇華させたくてもがく日々。
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記事一覧

心配性ってなんだか損、を考えてみた

「ゆきは心配性だから」

夫にしばしば言われる言葉。さすが私のことをよくわかっていらっしゃる、と思うし、さくっと決めてくれる背中に頼ってしまうことも多い。

だけど、ときにムッとする。

それは、家庭というコミュニティのリスク管理をひとりで背負っているような気分になるから。

心配性は裏返せば、リスク発見が得意といえる。子どもの頃から、危ない橋は渡らないし、忘れ物などのケアレスミスも極めて少ない。

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育休中のスキルアップー私の答え

育休中のスキルアップー私の答え

産休・育休は働く女性にとって、仕事から離れられる貴重な時間。有効活用してこの間にさらなるスキルアップを……と考える方は多いのではないだろうか。かくいう私も、資格取得やプログラミングスクールへの通学、ブログアフィリエイトなど、一通り検討したことがある。(子どもを授かるよりも遥か前のことだけれど…)

そんな時期を経て実際の産休を迎えた現在の私は、「なにもしない」という結論を出した。あきらめたから、で

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愛着障害を自覚した先で途方にくれる

愛着障害を自覚した先で途方にくれる

この本を読み終わって1ヶ月。

いまだに私の頭のなかは落ち着きをみせない。Twitterでもnoteでも何を書いたら良いかわからなくなり、すっかり寡黙になった。

私の「書きたい」モチベーションは、愛着障害だった。私の大切にしてきた過去の感情だって、ほとんどが愛着障害ゆえのものだった。この背景から離れたら、私に残るものはほとんどないような気がして、途方にくれている。

愛着障害とは、幼少期に養育者

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整えるのは、乱されるため

整えるのは、乱されるため

最近、習慣が増えた。

朝晩の瞑想、夜寝る前のストレッチ、それにモーニングページ。

モーニングページとは、朝一番にノート3ページ分その時の思いをひたすら書き出すというもの。気持ちのデトックスが足りていないと感じていたこと、創造性を取り戻すのに効果的と聞いたことから、挑戦することにした。

ちなみに2年ほど前にも挑戦しているが、A4ノートに3ページびっしり書こうとした結果、時間がかかりすぎて1週間

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心のエントロピーがさがったなら

心のエントロピーがさがったなら

4連休の3日目。しとしとと雨の降り続く午後。これといってやりたいことが思いつかない。これさえすれば楽しい、と思える活動のない自分がほとほと寂しい。朝から晩までオンラインゲームに興じる夫が羨ましい。

時間があったらやっておこう、と思っていることはたくさんある。服の整理とか、保険の見直しとか、保育園の調査とか。それどころか期日の決まっている資料作りも抱えているから、どこかで手を付けて置いた方が良い。

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「ありがとう」が足りない

何でもない仕事の日。
午前中を乗り切って、お弁当を片付けたら午後に入り、眠気がやってくる。まわりの席の人たちの雑談にいちいち心がざわつくけれど、口をはさむのも無粋かなと喉元まで出た言葉を飲み込む。何度か席を立って、給茶機とお手洗いで束の間の静けさを享受する。

特段つらいことはない。
だけど、満たされもしない。

飽き飽きして、気を紛らわせたくなる。誰かと共感しあいたくなる。でも、そんな相手は近く

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自然のまま、変わりゆく

自然のまま、変わりゆく

変わることが怖かった。自分よりも周囲が変わってしまうことの方がもっと怖かった。

失うことを恐れたから。
離れていくことを恐れたから。

変わることを裏切りだと憤ったのは、臆病者の遠吠えだ。

宇宙はどんどん広がって、太陽も月も地球もいつだって止まることなく動いている。空模様も風の匂いも花の色も、1日として同じではない。

私たちの細胞も骨も毎日少しずつ入れ替わる。2年もすれば、パーツレベルでは全

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悲劇のヒロインから卒業できるか

悲劇のヒロインから卒業できるか

こころの中のやわらかい部分。傷つきやすくて、古傷の記憶をこれでもかと蓄積していて、それ自身が饒舌に物語を紡ぐような部分。あなたはその存在を意識していますか。もしそうならば、どんなお付き合いをしていますか。

傷つけられることが好きな人なんていない。その一方で、自ら紡ぎだす「かわいそうなわたし」の物語は不思議と甘美だ。ベートーヴェンのピアノソナタのように、メッセージ性があってロマンチックで力強い。そ

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なんでもない夕方の散歩を掬い取る

なんでもない夕方の散歩を掬い取る

夏至を過ぎたばかりでまだ陽の長い日曜日。夕飯を食べて片付けても空は明るくて、無性にでかけたくなった。

「お散歩行きたいけど、ノーメイクはダメかなぁ…」
「俺は気にしないけど」

すっぴんを可愛いと言ってくれる夫に甘えて、家着にノーメイクのまま、2人連れ立って家を出た。手はつなぐような、つながないような。

「ちょうどいい温度だね」
「だからお散歩したかったんよね」

マスクは小さな手提げに忍ばせ

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何にだって心を投影するのが私

何にだって心を投影するのが私

教養をつけたいな…と思って学ぼうとするものの、いつも挫折する分野がある。
分析・政治経済・歴史だ。

いろいろな本に手を出しては、興味をそそられないかしんどくなるかで終了する。結果、身につかない。

現状を分析して将来のプランニングをする
政治や経済の仕組みを読み解く
歴史から教訓を得る

これらを得意とする人は、頭脳ゲームを楽しめる人なのだろう。過去のデータから導き出される理論を展開する頭脳ゲー

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今ここにいながら、どうやって言葉をつづるの

エッセイらしきものを書くようになって、1年ほど。12月から2月は毎日更新を掲げていたから、ゆうに100記事以上を書いたことになる。話すことが苦手な私にとって、書くことは一番自由な表現手段。それに、いつかは文筆家を名乗りたいという思いもあるから、細々とでも続けていきたい。

それにしても、みんなどうやって、書くべき内容を見つけているのだろう。継続してずっと書き続けている人たち。それでいて、いつだって

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生活と仲直りしよう

生活と仲直りしよう

生活行為がずっと好きになれなかった。身支度、食事、歯磨き、家事、入浴。毎日やってくるそれらは、面倒な目のカタキ。

早くしないと怒られて、ちゃんとできなければまた怒られる。そんな日々の繰り返しで、退屈で堅苦しいイメージが大きく育ち、私の中にどんと居座っていた。急いでこなさなければならないもの。きちんと出来ることが当たり前で、サボったり手を抜いたりすれば咎められるもの。

仕事以外の時間のうち、生活

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母親のせいにしすぎてた

小さな子供にとって親の存在は絶対的だし、いわゆる毒親のような支配的な親のもとでは自立できる年齢でもその影響が色濃く出ることはよくある。私もそういう傾向があり、母親に満たしてもらえなかったと感じる心の隙間を確認しながら歩いている。

でも最近、その認識がゆるむ気づきがあった。

YUIのアルバムを久々に聴いた。高校生の頃、カラオケで何度も歌った曲たち。これらを聴くとき、決まって思いだす高校の同級生が

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#自己紹介をゲームで語る

#自己紹介をゲームで語る

こうみえて、子供の頃はゲームにどっぷりハマっていた。愛機はピンクのゲームボーイとブルーグリーンのゲームボーイカラー。生まれて初めてプレイしたゲーム、ポケットモンスター赤の思い出を中心に、私の一面を紹介する。やったことがある方、ぜひ一緒に懐かしんでください。

最初は要領が悪い
ポケットモンスター赤を手にしたのは、発売年からして6歳か7歳のころ。オーキド博士が登場し、主人公とライバルの名前をつけて、

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