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日本の名機物語①「九六式陸上攻撃機」
「戦争の全期間を通じて、これほど衝激を受けたことはなかった・・・」(チャーチル大戦回顧録)
南シナ海。太平洋戦開戦わずか二日後の昭和十六年十二月十日、英国東洋艦隊の旗艦「プリンス・オブ・ウェールズ」と戦艦「レパルス」の二隻は、日本海軍機の猛攻の前に、沈んだ。その攻撃の主役となったのが「九六式陸攻」だった。「マレー沖海戦」と戦史に著されるが、海戦とゆう言葉から連想されるような艦隊同士の砲戦があ
私の戦記から 「シドニー偵察と特殊潜航艇」
潜水艦に飛行機を搭載して局地偵察、或は艦隊決戦の際に敵の意表をついて効果を揚げる構想は如何にも帝国海軍らしい発想であった。今考えてみるといぢらしいような涙ぐましい構想に思えてならない。敵地に近ずくと、丸く長い格納塔からバラバラの部品を次々に引出し、胴体と翼、エンジンとプロペラ、脚とフロートの順序よい組立てが手ぎわよくおこなわれる。
その間に艦長よりの飛行命令を受けた搭乗員は、完了と共にカタパ