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所長のつぶやき

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2021年から始めたブログです。 サービスの話や運営、経営の話など支援者とはまた違う視点で書いてます。
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2021年4月の記事一覧

自分の仕事を手離す事も人を育てること

自分の仕事を手離す事も人を育てること

新年度ですね。
 
 
今日から新しい仲間が増えました。
まだまだ若い彼らは、新しい環境に戸惑いつつ緊張した面持ちで通所してこられました。
毎年この時期はなんだか事業所自体がリフレッシュしたような雰囲気になりますね。
 
 
 
いつも「所長」と「支援者」のはざまで葛藤するんです、新しい利用者さんを見ると。
自分が支援したい、という欲求がもうムクムクと頭をもたげてくるわけです。
もともとバキバキの

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新しい船出 新しい一歩

新しい船出 新しい一歩

全然自分事じゃない話なんですが・・・。
 
 
友人、仲間達が最近どしどし起業したり、活動を始めたり、既存の事業の中で新たな事業を展開したりとやたら賑やかしくなってます。
ありがたい事に、その活動が生まれる前のプロセスに関わらせていただいたり、手伝わせて頂いたりしてて、我が事みたいに嬉しい気持ちでopenやリリースの情報を見させてもらっています。
 
 
それを眺めている中で感じた話です。
 

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当事者が支援者の進む先を照らし示す灯台になる

当事者が支援者の進む先を照らし示す灯台になる

卒業生夫婦が夕方やって来て、家計のやりくりの相談。
 
食費は抑えられなくてランニングコストがかかるから、携帯と住居のコストを下げるのに、キャリアを変えることと家賃の安いところに引っ越すことを検討したい、という相談です。
 
以前やりくりについて、手書きの家計簿はあまりにも時間がかかりすぎるため、アプリに置き換えをお教えしているので、何にお金がかかっているのかは随分見やすい状態になってはいたんです

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教えるのが支援か?与えるのが支援か?

教えるのが支援か?与えるのが支援か?

先週、新人スタッフ向けに勉強会的なことを行いました。
 
 
いつも勉強会をする時に考えるんですが、ただの知識や技術を教えるんなら別に僕である必要はないよな、といつも思ってしまうんです。 
知識や技術というのはそれはそれで有用なものではあるんですが、多分大事なのはそういった知識や技術を「どうやって使うか」です。
それさえあればあらゆる事例に対応できるわけではないのに、使い方を心得ていなければ、知識

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事業所運営+コミュニティ運営は複業なのか?

事業所運営+コミュニティ運営は複業なのか?

今日は何の偶然かmargin(仲間と一緒にやってるオンラインコミュニティ)の仲間にまみれた1日でした。
 
 
せっかくなんで今日はオンラインコミュニティmarginの話を少しだけ。
興味なかったら読み飛ばしてくださいね😅
 
 
 
 
「◯◯法人の」っていう冠がなければ僕らは福祉人を名乗れないんだろうか。
そもそも自分がやってみたい、と思うことをやるのに所属先の許可を得なきゃしちゃいけないん

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専門特化なのか一般汎化なのか 福祉側から眺めるか社会側から眺めるか

専門特化なのか一般汎化なのか 福祉側から眺めるか社会側から眺めるか

就労移行という「障がい者総合支援法」という法律に位置づけられた事業を営んでいます。今更ですが。
 
 
就労移行という事業は、当たり前ですが就労に出してナンボです。企業に雇用されて、定着してナンボです。1日でも早く就労できることがいいに決まっています。
 
 
僕らは就労に出して一定期間定着した利用者さんの人数で報酬が決まるし、その他いろんな加算もついてくるので、しっかり制度の理解をしながら、上手

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自分達の信念を貫くために、僕らは「お金の問題」と向き合わないといけない

自分達の信念を貫くために、僕らは「お金の問題」と向き合わないといけない

一応、事業所の運営を任されていたり、法人の経営の一端を担わせていただいていたりしています。 #所長ですから
 
 
かれこれ20年くらい「福祉」という業界の中で仕事をしています。
御存知の通り福祉という業態は、「社会の中で生きづらさを抱えている人を支えたり助けたり」することが主な役割です。もう少し拡大した表現をすると、「社会課題の解決」です。
なので、現場支援者として働いていた頃は(今も現場にはい

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今の仕事とミライの仕事

今の仕事とミライの仕事

多分どんな業種でもそうなんだと思いますが、僕らの業種というのはとかく「緊急性が高い」仕事が多く発生します。
そりゃそうです。緊急性が高くて重要度が高いから社会課題なので。
業種によっては「今日を生き延びる」事に困難さを抱えている人を支えていたり、逆に「もう生きているのが辛い」という状況の方を支えていたり、「これからどうやって生きていけばいいんだろうか」という人を支えていたりするような世界です。
 

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所属も立場も越える不思議な場所の話

所属も立場も越える不思議な場所の話

昨日は第2回目のまだ生まれたての居場所に参加させていただきました。
 
障がいのあるお子さんの保護者の場、「ウサギ食堂」。
 
 
僕らは同じ「父」であり、「支援者」という立場でその場所に参加させてもらいました。
 
 
前回は、まずこの場所を生み切らないといけない気負いが多分少なからずあったんだろうと思うんですが、今回は逆に「今日はどんな場になるんだろう」っていうワクワク感を持ちながら、割とフラ

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締めることと同じくらい緩めることが大事

締めることと同じくらい緩めることが大事

僕らの業界はいわゆる多様性、という言葉と最も距離が近い領域です。
支援をする上で僕らは、利用者さんの持つ多様性と既存の社会との距離をまず知らないといけないと思うんです。
 
 
うちではよく「ずっと緊張しっぱなしはよくない。ちゃんと緩める事を身につけよう。締め方と緩め方、両方できて初めてメリハリが分かるよ。」という話をします。
 
 
それはもちろん訓練の一環として言うんですが、それだけじゃなく、

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喩え 具象の抽象化

喩え 具象の抽象化

喩え話をよく使います。
時々喩えが上手いと褒めてもらう事があるんですが、喩えるのって簡単なようで難しくて、ヒットしないこともしょっちゅうあるんです。
 
 
「たとえ」という言葉にも違いがあって、
例え、はいわゆる「例をあげる」というやつで、喩える、とはまた違うんです。

喩える、は比喩で、ある物事を、類似または関係する物事を借りて表現することです。
 
 
これは利用者さんの支援に多分必要なスキ

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