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学校に行かないという選択。

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2023年現在、中学校2年・小学校4年の学校に行かないという選択をした子どもたちとの日々の暮らし。学校や学びにまつわること。学びとはなんだろうということを日々感じ考える記録。
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2022年3月の記事一覧

学校に行かないという選択。「幼稚園に行かない選択をした2年間。後編。」

学校に行かないという選択。「幼稚園に行かない選択をした2年間。後編。」

「幼稚園にいかない選択をした2年間。前編。」は、こちら。

「周りの大人が子どもの育ちを見守り、大人も子どももお互いの成長を共有する」

幼稚園の理念の根底にあり、揺らぐことのない部分であると感じていた、「それぞれみんな違うけれど、子どもの育ちを見守り、育ちを共有する」というその感覚が大きく揺らいでいるように感じていた。

そう感じる原因は、色々あったのだが、細かく説明することは現時点では、難しい

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学校に行かないという選択。「幼稚園に行かない選択をした2年間。前編。」

学校に行かないという選択。「幼稚園に行かない選択をした2年間。前編。」

ある朝、長男が、トランペットで新しい曲を練習し始めた。

その曲は、ジブリのアニメ「千と千尋の神隠し」の主題歌である「いつも何度でも」だった。理由は、「たまたま手元に楽譜があったから」とのこと。

「ねぇ、この曲ってどんな曲だったっけ?」と言うので、まずは原曲をYOUTUBEで聴くことに。

たまたま開いたものが、字幕付きで、曲が流れると共に私の目の前で流れていく歌詞に、突如として涙腺が崩壊した。

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学校に行かないという選択。「たったひとりの卒業証書授与式。後編。」

学校に行かないという選択。「たったひとりの卒業証書授与式。後編。」

たったひとりの卒業証書授与式に至るまでのことはこちらのnoteに書かせていただいています。

式が始まる前に、いつもお世話になっていた養護の先生が、「Kくんのお母さん、これね、大きくなった分のリボンですから。」と折りたたまれたハートに黄色のリボンがかかったカードを手渡してくださった。

帰宅し、長男がそのハート型のカードに結ばれたリボンをひらひらとさせながら、「お母さん!これ自分が大きくなった分の

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学校に行かないという選択。「たったひとりの卒業証書授与式。前編。」

学校に行かないという選択。「たったひとりの卒業証書授与式。前編。」

長男が、小学校を卒業した。

卒業式には行かないという長男に、担任の先生は、「皆さんが帰ってから、卒業証書を受け取りにきませんか」と声をかけてくれていたのだ。

その経緯は、こちらに書かせていただいた。

たったひとりの卒業式。

とにかく偉そうな長男は、「俺様のためにっていうなら行くかな。」と、言ってはいたが、そこまで卒業式に意味を見出すことはないようだった。

「家族、皆さんでどうぞ。」と言っ

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今日は、長男の卒業証書授与式でした。 
ひとりの卒業式。今日、感じた様々なこと。
充分に味わい、ゆっくりnoteに書いていきたいと思います。

物凄く偉そうな長男ですが、引き続き見守っていただければ幸いです。感謝です。

お礼に、本日の偉そうな長男の画像をお届けします。魔除けに。

学校に行かないという選択。「王子と、ばあやと、アドラーと。」

学校に行かないという選択。「王子と、ばあやと、アドラーと。」

学校に行かないという選択をしている長男。

不登校歴・6年。

実質登校日数・3日。

そんな彼も、間もなく中学生になる。

卒業間近なので、クラスメイトのお母さんたちが、先生方への寄せ書きなどを取り仕切ってくれている。

お花を準備してくれている方から連絡があり、「クラスのサポートに入ってくれていた先生への寄せ書きを書いてもらえないか」とのことだった。

しかし、長男は、その先生に会ったことはあ

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学校に行かないという選択。「先生で在るまえに、ひとりの人間として。」

学校に行かないという選択。「先生で在るまえに、ひとりの人間として。」

一昨日のnoteに我が家の長男が、卒業式に行かないという選択に至るまでを、書かせていただいた。

こちらを書き終え、投稿した後、学校から電話がかかってきた。電話に気が付かず、折り返してみると、担任のH先生からの電話であった。

挨拶を交わし、先生はまず、「Kさんが文集の為に書いた〈セッケイカワゲラ〉の文章の文字数が多かったのですが、とても面白かったので、なんとかそのままいけるようにしました。」と話

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学校に行かないという選択。「卒業式に行かないという選択。」

学校に行かないという選択。「卒業式に行かないという選択。」

「Kさん、卒業式は、どうするかなぁ?」

長男の担任のH先生は、5年生の時からの持ち上がりだ。転勤されてきたばかりで、感染拡大もあり、様々な対応に追われて大変なことも多かったと思う。それに加えて、学校に行かない選択をしている我が家の対応まで。とても穏やかな先生で、長男の偉そうな話しぶりも受け入れ、いつも「うんうん」と話を聞いてくださった。

長男のクラスは、やや落ち着きがないと評されているらしい。

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学校に行かないという選択。「続々・僕はきっと旅に出る。」

学校に行かないという選択。「続々・僕はきっと旅に出る。」

急に、長男がひとり旅に出ることになった。その経緯はこちら。

アーティストのSさんから、「大分のトレッキングツアーに参加出来ないのは、残念ですが、沖縄に来ませんか。」とのメールをいただいた。

これまた急展開だ。

先日のトークイベントで、長男と顔を合わせ、話をしたところ、「面白いお子さんですね。受け答えもしっかりしているので、年齢を聞いたら、小学生6年生と聞いて驚きました。」と書かれていいた。

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学校に行かないという選択。「続・僕はきっと旅に出る。」

学校に行かないという選択。「続・僕はきっと旅に出る。」

急に、長男がひとり旅に出ることになった。その経緯はこちら。

「愛知と大分に行きたい。」

なぜ、愛知かというと、この日のトークイベントをしてくださった狩猟登山家の服部文祥さんと、写真家の石川竜一さんが「国際芸術祭あいち2022」に出展されるものを、直に観たいと。開催日程は、まだ少し先である。

なるほど。

で、なぜ、大分?と思ってパンフレットを開きながら話を聞くと、トークイベントに参加していた

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学校に行かないという選択。「僕はきっと旅に出る。」

学校に行かないという選択。「僕はきっと旅に出る。」

今の長男と同じ、小学校6年生の時、私は、ハワイに行きそびれた。

当時、昭和がまもなく終わりを告げようとしていることなど知るはずもなく、まだまだあたりまえのように、その時代が続くと誰もが思っていた。

私の父は、熱狂的な巨人ファンで、地域のソフトボールチームの監督をしており、父と私は同じ左利きだった。

「スポーツで左利きは有利だ!」と、小学校1年生から少女ソフトボールチームに半ば無理やり加入させ

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学校に行かないという選択。「千鳥石 火山灰ガラスクラブ。その3。」

学校に行かないという選択。「千鳥石 火山灰ガラスクラブ。その3。」

「ちょっと昔、100年くらい前のこと。札幌は澄川に住むある相撲とりが火山灰をガラスの原料にして商売にしたとさ。シコ名は千鳥石。できたガラスはビールの瓶。でも、どうして澄川にガラスの原料があったの?? それは、はるか昔の4万年前、まだマンモスが歩いていた頃の巨大火山噴火にさかのぼる。。。
果たして2022年の澄川でガラスを作ることはできるのか? 千鳥石火山灰ガラスクラブ」

その1とその2はこちら。

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学校に行かないという選択。「千鳥石 火山灰ガラスクラブ。その2。」

学校に行かないという選択。「千鳥石 火山灰ガラスクラブ。その2。」

「ちょっと昔、100年くらい前のこと。札幌は澄川に住むある相撲とりが火山灰をガラスの原料にして商売にしたとさ。シコ名は千鳥石。できたガラスはビールの瓶。でも、どうして澄川にガラスの原料があったの?? それは、はるか昔の4万年前、まだマンモスが歩いていた頃の巨大火山噴火にさかのぼる。。。
果たして2022年の澄川でガラスを作ることはできるのか? 千鳥石火山灰ガラスクラブ」

「千鳥石 火山灰ガラスク

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学校に行かないという選択。
「千鳥石 火山灰ガラスクラブ。その1。」

学校に行かないという選択。 「千鳥石 火山灰ガラスクラブ。その1。」

「ちょっと昔、100ねん年くらい前のこと。札幌は澄川に住むある相撲とりが火山灰をガラスの原料にして商売にしたとさ。シコな名は千鳥石。できたガラスはビールの瓶。でも、どうして澄川にガラスの原料があったの?? それは、はるか昔の4万年前、まだマンモスが歩いていた頃の巨大火山噴火にさかのぼる。。。
果たして2022年の澄川でガラスを作ることはできるのか? 千鳥石火山灰ガラスクラブ」

先日、うっかり年齢

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