マガジンのカバー画像

フリーランスマザー

47
2016年3月に長男、2019年10月に次男を出産。 フリーランスライターという立場からみる、妊娠・出産・育児のこと。
運営しているクリエイター

#ライター

青森へのUターンは、紙媒体中心だった仕事とワンオペ育児をどう変えた?――編集者/ライター 栗本千尋さん

青森へのUターンは、紙媒体中心だった仕事とワンオペ育児をどう変えた?――編集者/ライター 栗本千尋さん

フリーランスで働きながら妊娠・出産・育児に向き合っている方への、不定期インタビュー連載。第4回は、編集者/ライターの栗本千尋さんです。

ライフスタイル系の雑誌・Webで活躍している栗本さん。仕事のかたわら、6歳と4歳の兄弟を育てています。「紙媒体をつくる最前線は東京」というイメージがあるなかで、2020年夏に地元の青森県八戸市へUターン。それまで担当していた案件も続けつつ、八戸中心商店街のWeb

もっとみる
家族と話し合いながら、自分が優先する「軸」を持つ――ライター・藤堂真衣さん

家族と話し合いながら、自分が優先する「軸」を持つ――ライター・藤堂真衣さん

フリーランスで働きながら妊娠・出産・育児に向き合っている方への、不定期インタビュー連載。第2回目はライターのまいもんさんこと、藤堂真衣さんです。

まいもんさんには、彼女が編集者をしていた時代にお仕事をいただいたのが出会い。同い年、同じ関西出身ということもあり、交流が生まれました。その後まいもんさんもフリーランスのライターになり、いまではビジネス系のかっちり案件からアニメや漫画などのカルチャー案件

もっとみる
待機児童を抱えながら仕事を続けるために、大切なこと

待機児童を抱えながら仕事を続けるために、大切なこと

2016年3月に出産してから、2017年4月に息子が保育園に入るまでの1年ちょっと。子育てしながらも、出産前とさほど変わらない量の仕事をしていた。勤務時間は4割カットで案件のボリュームは3割減、収入は1.5割減というところ。実際にどんな暮らしをしていたか、振り返ってみる。

基本的に、平日の午前中は子どもと2人でのんびり過ごす。取材や打ち合わせなどの外出は、なるべく午後に固める。そして週1回はお義

もっとみる
自分の人生に、どんなふうに“子ども”を登場させるか

自分の人生に、どんなふうに“子ども”を登場させるか

noteを始めて、わかったことがひとつある。たとえまだ結婚をしていなくても、なんなら付き合っているひとがいなくても。自分の人生に“子ども”というピースを、どんなふうに組み込むか。または、組み込まないか。同世代の女性のほとんどが、なんだか悩んでいる。

正直に言って、そんなにみんなが考えているとは、思っていなかった。特に、まだ産むことも産まないことも決めていない友達――いわば、子どもに関するさまざま

もっとみる
仕事を休みたくないのに、早生まれは保育園に入れない

仕事を休みたくないのに、早生まれは保育園に入れない

noteではたびたび書いているけれど、私は産休・育休を取っていない(詳しくはこちらの記事で)。フリーランスだからもともと産休とか育休の制度がない、ということもあるけれど、単純に、楽しい仕事を休むのがいやだった。

だから、できるだけ早く、子どもを保育園に預けたいと思っていた。まずは都内の保育園について、わたし視点で簡単にまとめてみる。

認可保育園…いろいろと国の基準を満たした園で、世帯年収に応じ

もっとみる
“子育てスタートダッシュ”をするための準備

“子育てスタートダッシュ”をするための準備

わたしは里帰りをしなかった。ぎりぎりまで仕事もしたかったし、夫と一緒にいるのが一番安らげるのもわかっていたから、東京で産むのは自然な選択だった。地元に住む親友の出産予定日がたまたま11日後だとわかったとき「同じ病院で産もうや~」と言われて、ちょっと揺れたけど。それも結局、彼女のほうが9日も早く産んで、もしそのためだけに里帰りしていたら入院期間はかぶらないところだった。

いろんなひとに「産後は手伝

もっとみる
ちょうど1年前の今日、生まれた息子

ちょうど1年前の今日、生まれた息子

その数日間どんより重かったお腹が、朝起きると同時にしくしく痛み始めた。これが陣痛かな、と思うものの、痛みがなかなか規則的にならない。初産婦が病院に行く目安は、定期的な痛みが10分間隔になってからだという。5~15分間隔のばらばらとした痛みがしばらく続いて、いよいよだなと思った。

もしこのまま入院するなら、お風呂に入っておきたい。昨日の夜にももちろん入ったけど、出産はどれくらいかかるかわからな

もっとみる
母になった私のことを、決めつけられたくない

母になった私のことを、決めつけられたくない

妊娠してから、いろんなひとに優しくしてもらった。たとえば、取材相手。何度かお会いしている方ならともかく、一回きりの企画で、言ってしまえば行きずりのような方からも、温かい言葉をたくさんいただいた。「元気な赤ちゃんを産んでくださいね」とか「無理しないでくださいよ」とか、私と私の赤子のことなんて、そのひとには何の関係もないのに、そんな優しい応援やねぎらいをしてもらえることが、とってもうれしかった。だって

もっとみる
子宮口が2.5cm開いたまま、働いていた

子宮口が2.5cm開いたまま、働いていた

「産前はぎりぎりまで、産後はできることから、ブランクを作らず仕事を続けるつもりです」と、妊娠中からずっと言っていた。本当に、お腹が大きくなる前とかからずっと。一緒に働くひとたちはその気持ちを理解してくれていたけれど「とはいえ、いつまでできる?」「産後はいつから取材行ける?」って話になる。そして、誠に遺憾ながら、その質問にはっきりと答えられない。気持ち的には産む日の朝まで原稿書いてたっていいし、退院

もっとみる
妊娠する前にやっておいてよかったこと

妊娠する前にやっておいてよかったこと

子どもを授かったら、できるだけ前向きでいたい。ささいな「これをやっておけばよかった」で暗い気持ちになりたくなかったから、妊娠前にいろんな項目をつぶした。妊娠を決心するための、自分なりの試行錯誤でもあったと思う。でも、これが効果ばつぐん。実際に妊娠したあと何度も「やりたいことはほぼやったから、いまがベストのタイミング」と思えた。そんな、私のやっておいてよかったことリスト。

妊娠してもいい身体をつく

もっとみる
赤ちゃんの鼓動と、働く自分

赤ちゃんの鼓動と、働く自分

判定薬で陽性が出れば妊娠した、と思ってしまうけれど、実際は違うらしい。私が行っていた病院では、胎児の心拍が確認できて初めて“妊娠”確定。着床していても、それまでははっきり「おめでとう」を言われなかったし、母子手帳ももらいに行けなかった。

無事に心拍を確認したのが7月末のこと。ものすごく小さな身体が、わたしのなかで、とくんとくんと点滅していた。

いわゆる安定期と呼ばれるのは妊娠5ヶ月からで、周り

もっとみる
実感よりも先に来たつわり

実感よりも先に来たつわり

妊娠に気づいたのは、2015年7月上旬のこと。あれ、まさか? という感じだったのだけど、検査薬の判定線を見たときはものすごく落ち着いていたのを覚えている。自分の身体のことだから、どこかで覚悟ができてたのかも。(でも、あとで彼に報告するときはなぜか緊張が押し寄せて、検査薬を持つ手が漫画みたいに震えた!)

その週末に病院で妊娠6週を告げられ、まだぺったんこのお腹に思いを馳せてみるも、うまくいかない。

もっとみる
"子どもを産んでも全部諦めない"と決めた

"子どもを産んでも全部諦めない"と決めた

妊娠・出産・子育てには、なんだかネガティブな情報が目立つ。待機児童やベビーカーのマナーみたいな社会的問題はもちろん、夜泣きでまったく眠れないとか、発熱した子どものお迎えばかりで同僚の視線が痛いとか、プレイマットで部屋が一気にダサくなるとか。

私がいるフリーランスの世界は、とりわけそのネガティブ傾向が強い。スタンダードな問題にくわえて、仕事がどうなるかわからないから。同世代でばりばり働きつつ、赤子

もっとみる