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発達障害・障害etc.

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#アスペルガー

ASDの方の生活支援で大切にしていたこと

ASDの方の生活支援で大切にしていたこと

皆さんこんにちは。よこはま発達相談室の佐々木です。いつも記事をお読みいただき、また「スキ」「フォロー」「シェア」してくださっている皆様、ありがとうございます。前回の投稿からかなり日数が開いてしまいました。頭の中では、ずっと「書こう」と思っておったのですが…。

さて、今回は、自分の経験を踏まえて「ASDの方の生活支援で大切にしていたこと」というテーマで少しだけ話をお話をと思います。

僕自身は、最

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日本では障害のある子を「Dependent(誰かに頼らなければいけない子)」としがちじゃないかな

でもね【できる面】から見方を変えれば、障害のある子はもっと「Independent(他者に頼らなくてもできる・自分の意志で生き方の選択やヘルプを求める事ができる子)」になれると思う

「もしかしたらそれは自分だったかもしれない」-アスペルガー障害の姉を持ってみて

「もしかしたらそれは自分だったかもしれない」-アスペルガー障害の姉を持ってみて

先日の投稿で一度書いた内容なのだけど、うまく自分の考えをまとめ切れなかったので書き直しました。文章を書くというのは難しい!

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私にはアスペルガー症候群を抱えている3つ年上の姉がいる。アスペルガー障害というのは発達障害に分類される自閉症スペクトラム障害の一種だ。知能に問題はないが、人の感情を読み取ったり物事の行間を読み取ることを苦手とするため、人とのコミュニケーションに困難をともなう。ま

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ディスレクシアだけじゃない、字を書くのが苦手な理由

ディスレクシアだけじゃない、字を書くのが苦手な理由

かばんの中の鍵、あなたは見ずに手探りだけで探せますか?

探せた人はきっと、鍵を触った感触でそれが「鍵だ」とわかるから見つけられるんですよね。

この、物を見ないで手のひらの感覚だけで物の感覚を得られるという認知能力のことを「立体認知(実体感覚)」(Stereognosis/Haptic)と言います。

発達障害の子の中には、これがとっても難しい子がいます。

そしてその子達の多くは、「字を書く」

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【帰省・おでかけ】自閉症の子が公共の場で学ぶチャンスを少しだけください

【帰省・おでかけ】自閉症の子が公共の場で学ぶチャンスを少しだけください

◆自宅にこもりがちな自閉症の子とその家族◆
自閉症のある子が家族にいると、普段家で何気なく過ごす事ももちろん大変なのですが、「おでかけ」となるとそのハードルは高くなり、多くの自閉症の子の家族は外出する事を出来る限り控えます。

もし出かける場合、たいていの家族は車での移動を選びます。その方が自閉症の子供のストレスが抑えられリラックスできやすい環境だというのもあるんですが、電車・飛行機などの公共の交

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「依存先を増やす、が自立への鍵」って本当にそうだと実感!

「依存先を増やす、が自立への鍵」って本当にそうだと実感!

このNoteのタイトルは「自立は、依存先を増やすこと」という熊谷晋一郎先生の下記記事中の言葉です。

この記事を読んだ当初「なるほどな!」と思いながらも、「依存先を増やす」ってことがあまり実感はできてなかったんだよね。

今日は、そんな私が「やっぱりそうだったんだ!」を実感するまでのお話し。

息子と私は、二人きりでアメリカに移住してきました。
自閉症の人には「見通しが持てない事に不安」になったり

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「発達障害があるんです」って告白した時に言われてみたいことと嫌なこと

「発達障害があるんです」って告白した時に言われてみたいことと嫌なこと

「発達障害があります」という告白。

それは、親御さんが障害のあるお子さんのことを知り合いや親戚に告げたり、学校のクラスの保護者にみんなの前で伝える時や、

発達障害のある人が、友人や職場に告げたりするケースがあると思うんだよね。

そんな風に「発達障害がある」って他の人に告げるのには、告げたい理由・告げなきゃいけない理由があっての事のはずなんだよね。

発達障害ということを相手の人に知ってもらう

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ほっとするから抱きしめて

ほっとするから抱きしめて

うちの子ども達は、「ぎゅーして!」と言いに来ることが多い。
もっぱら次女の言葉だったけど、最近は長女もハグしてもらいに来るようになった。
これが言えるようになったってことは、甘え方を少し勉強したのかなと微笑ましく思ってます。

『微笑ましい』レベルを超えてるのが次女の「ぎゅーして!」の頻度なんだけど、今は30分に1回くらい。
一番頻繁だったときは5分に1回という頻発ぶり(笑)
小学校入学直前がこの

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発達障害の事を知らない人に興味を持ってもらうことの難しさ

発達障害の事を知らない人に興味を持ってもらうことの難しさ

これは、8年前にツイッターを始めた時の初ツイート。この時から私は、アスペルガーや自閉症をはじめとする発達障害の理解をすすめる為に何かしたい、どうすればいいのか、どうやってわかってもらえばいいのか、何を伝えるべきなのか…を追求し続けてきて今に至っています。

その中でツイッターに始まり、ブログ、Facebook、ハフポストに寄稿…と色々自分なりに私自身ができることをやってきたつもりなんだけど、どうし

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物事の捉え方や考え方といった認知の仕方は人それぞれ違うので、得意な学習方法も「視覚型・聴覚型・運動型」と様々。

差がない人もいるけど、特に発達障害のある子は、顕著に得意/不得意が表れやすいので、得意な学習方法を有効に使うのは大切!

https://note.mu/chubby_haha/n/nd88642f77af3

アスペルガーとADHDの子達の相違点。
自閉症の子の関心は「一点集中」なのに対しADHDの子は「四方八方」に放たれている感じ。

逆に自閉症の子が四方八方に向けてるのは「警戒心」。

注意や警戒心の配分が苦手なこの子達にくつろげる時間を意識的に与えてあげるのは本当に大切だと思う。

【心の理論】「自閉症の人は、他の人の気持ちが理解できない」って違うと思うの

【心の理論】「自閉症の人は、他の人の気持ちが理解できない」って違うと思うの

(はじめにお断りしておきますが、今日のnoteはちょっと長めです。)

日々の生活の中で、多分大半の人は「相手の人はこう考えてるんだろうな?」「私がこれを言えば、多分嬉しがってくれるだろうな」といった、他の人の気持ちをなんとなく推し量ってコミュニケーションをとっていると思うのね。

こういうのを「心の理論(Theory of Mind):英語圏ではToMと略されることが多いです」といって、他の人の

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「発達障害を盾にして言い訳にするな」的な事を言う人たまにいるけど、発達障害の人だって障害の無い人と同じように「今日はさぼりたいなぁ」みたいな甘えや手抜きの部分はあってもおかしくないのになぜか完璧を求められがち。

どちらかというと「うまい具合に手抜きする」のが下手な人達なのにな。

本人の努力や頑張りではどうにもこうにも出来ない事があるのが「障害」なのに、発達障害のある人に対しては特に「どうにかできないあなたが悪い」というのがまだまかり通ってるのは悲しいな。

「ちょっと頑張ってみようかな」って思えるスタートラインにたどり着く為の支援がまず大切なんだけどな。