シカクマ

1989年茨城県生まれの西東京育ち。

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マガジン

  • シカクマ日記

    この頃、考えや感じ方がコロコロと変わってばかり。その変化を捉えるには、いま感じていること、考えてることをできる限り保存して、後から読み返すしかない。

  • シカクマ夫妻のほどほどていねいな暮らし

    • 20本

    都内に住む平凡なDINKSが、暮らしの工夫、衣食住のこだわり、パートナーシップについて書いていきます

最近の記事

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なんでもない人がnoteに文章を残す意味

私が小さい頃、将来の夢を持つことはとにかく良いことだとされてきたように思う。 プロのスポーツ選手、音楽家、医者、小説家、公務員、弁護士、お笑い芸人などがなりたい職業として挙げられ、マスメディアを通じて彼らのサクセスストーリーが私たちの頭にインストールされていく。 だから、私も頭の片隅で「大人になったらこういう人になることが良いことだ」と思いながら育ってきた。 しかし29歳になったいま、私は上に挙げた何れの職業にも就いていない。 「なにもの」にもなれていない自分。

    • まとまった文章を書くことについて

      年末年始に必死の思いで書き上げた修士論文の口頭試問を終えたのが2月7日、そして、3月7日に成績発表がなされて無事に卒業が確定した。自ら考えたい問いを立て、先人たちが考え書き残してきたことを調べたうえで仮説を立て、現場に赴き観察し、話を聞いて、その真偽を確かめる。 この2年間で、曲がりなりにも修士論文という一続きのまとまった文章(約5万字)を書き上げてみて、自分は「こういうことに関心がある・問題意識を持っている」ということを他者に示すことができる。自分の頭の中をごちゃごちゃと

      • 2022-1: 小寒

        年が明けてまた日記を書きたくなった。 年末年始の休み中に『僕たちは習慣で、出来ている』という本を読んでいて出会ったこの一節に背中を押された。 自分のnoteを見返してみると、最後にnoteに記事を投稿したのは昨年の2月。これまでに投稿した記事の本数と時期は以下の通りだった。 2018年:89本 2019年:8本 2020年:5本 2021年:3本 こうしてみると順調だったのは1年目だけで、2年目以降はなかなか継続して書くことが出来なかった。毎年はじめに今年こそは

        • ガムのあとさき

          仕事帰り、駅のプラットフォームで電車を待つ。 ベンチに腰掛けて、ふと足元を見ると黒い斑点が地面にいくつも残っていることに気がつく。 吐き捨てられたガムのなれの果て。 雨風にさらされて、なんども踏まれて真っ黒になったその姿は天然のゴムを彷彿とさせる(ちなみに、実際のゴムの木の樹液は真っ白らしい)。 よく見るとかなり古そうだ。 考えてみれば最近、道を歩いていてガムを踏んだ覚えがない。ガムを吐き捨てる人というのも見かけない。 近年、ガムを道に吐き捨てる人ってかなり減って

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        記事

          だれかに注目されることは気持ちが良い

          今日は朝から担当プロジェクトの定例会議で今週の進捗を報告した。海外現地法人のスタッフも含めると30名ほどが参加するなかで、議論の中心になって会議を回していく。 電話会議だと自分が発言しているときは全員がミュートにするのでなおさら皆が自分の発言に耳を傾けている(ような気がする)。なんだか自分がこの場の中心にいる気がする。そして、自分が重要な人物のような気がしてくるし、それは独特の高揚感と気持ちよさをもたらしてくれる。 会社の役員、スタートアップのCxOなどは日々この何倍もこ

          だれかに注目されることは気持ちが良い

          願望の軽さと存在の重さ-『A子さんの恋人』を読んで-

          先日、『A子さんの恋人』全7巻を読み終えた。 読んだ直後はあまりピンと来なかったのだが、その後にネットでいくつかの書評を読んでみて自分なりに腑に落ちたことがあったので、ここに書き留めておきたい。 私自身「何者か(Somebody)になりたい」という願望や焦りについては過去にもnoteに書いたことがあるのだが、『A子さんの恋人』はその裏側にある「私は大した人間じゃない」という心理について考える機会を与えてくれた。 (以下、『A子さんの恋人』の具体的な内容には踏み込んでお

          願望の軽さと存在の重さ-『A子さんの恋人』を読んで-

          道草マインドフルネス

          4月中旬に急きょ会社が休業を決めてからはや2週間が経とうとしている。その間も妻は在宅勤務で通常通りに仕事をしているので、1LDKの小さなリビングで私だけがダラダラとテレビを見ているのも忍びなく、通信で通っている大学の課題をやったりカルディで挽いてもらった豆でコーヒーを淹れてみたりと、急に訪れた外出自粛のお暇を無為に過ごさないように日々努めるばかりだ。 それでも一日中仕事もせずに家にいるとどうしても息が詰まってくるもので、近所のスーパーに夕食の食材を買いに行くことや近所の居酒

          道草マインドフルネス

          2020年の目標の立て方を考える

          先日2019年の振り返りをしたので、いよいよ2020年の抱負はどうしようかと考えていたのだけれどなかなか思いつかない… そこで今日は「2020年目標の立て方」を考えてみたい。 まず思い浮かぶのが、SMARTという目標設定のフレームワーク(というより標語に近い?)。ビジネス書などで見たことがある人も多いだろうか。 Specific 具体的に Measurable 測定可能な Achievable 達成可能な Related 経営目標に関連した Time-bounded 時

          2020年の目標の立て方を考える

          人生は大学受験か。

          1月になると大学受験のことを思い出す。今年で現行のセンター試験は最後になるという。 大学受験について考えを巡らせるにあたって、私が好きな楠木建さんがよく語っている「良し悪し」と「好き嫌い」の2つのモノサシを紹介したい。 楠木さん曰く、個人の好き嫌いを超えて万人が共通して持つ価値観が「良し悪し」だ。「人を殺したり、モノを盗んだりするのは良くない」の「良くない」が「良し悪し」の例だ。 それに対してどちらを選んでもさして誰も困らないのものが「好き嫌い」だ。食べ物や服の趣味から

          人生は大学受験か。

          2020

          東京で再びオリンピックが開かれることが決まった年、私は2020年に何を思っていただろうかとふと考える。 東京がリオの次のオリンピックに選ばれたのはいつだったろうかと、検索してみるとそれは2013年9月のことだった。 2013年というと私にとっては社会人になって2年目、埼玉の実家を出て大井町にある古い1Kのアパートで一人暮らしを始めた頃だ。まだそんなに遠くない過去だと思っていたが、数えてみるともう8年近く前になる。 反対に、23歳の自分にとっての31歳の自分は想像もつかな

          2019年を振り返る。

          あけましておめでとうございます。 2019年はすっかり日記を投稿することから遠ざかってしまっていたが、2019年に立てた目標についてはきちんと振り返ってみたいと思う。 2018年にnoteを始めたことで普段より多く言葉でアウトプットすることが出来た。その結果、自分自身への理解が深まった。 2019年はそうした自己理解に基づいて行動を取った一年と言える。 今年は、行動のなかで得た気づきやアイデアを文章にしていけたらと思う。 そのためにもまずは昨年を振り返ろう。 【20

          2019年を振り返る。

          カフェの忘れ物

          昨日、仕事帰りに前から気になっていた会社近くにあるカフェに立ち寄った。 コーヒーとケーキセットを頼んで小一時間読書を楽しんでから、さあ帰宅しようと駅の改札に向かって歩いているとなんだか肌寒い。 あ、コートをカフェに忘れてきてしまった。 改札を目の前に取りに戻ろうときびすを返すと、小走りでこちらに向かってくるカフェの店員さんが目に入る。 その手には私のコート。わざわざ駅まで追いかけて届けてくれたのだ。 カフェから駅まで1-2分の距離とはいえ、追いかけても間に合うか分か

          カフェの忘れ物

          ココナッツチキンカレー

          「家具」という名の家具が存在しないように、人間という名の人間はいない。 それぞれの人には名前があり、その日々の生活には悩みがあり喜びがあり、そしてその人生には成長があり挫折がある。 屈折した心にはやっかみが芽生え、妬みが浮かんでは僻みが腹の底で渦巻いていく。 日々学んでは働いて、飯を食い風呂に入って寝て死んでいく。 他人から見たら(いや、本人にとっても)至極つまらない、凡庸な日常の繰り返しかもしれない。 けれど、どんなに平凡で中庸な出来事や環境にも遊び心を持って何ら

          ココナッツチキンカレー

          ここ数日で何食べた?

          先日「これからは食についての日記を書く!」と言いながら、そのまま連休に入りすぐにネパールに旅行に行ってしまい、今日まで結局投稿することが出来なかった。 3年ぶりのネパールで食べた美味しいカレーのことも追い追い書いていきたいところだが、今夜はここ数日の食日記をまとめて投稿する。 2019年5月5日(日):チーズフォンデュとタンドリーチキン 2019年5月6日(月):残り物野菜カレー 2019年5月7日(火):ジャガイモとアスパラのきんぴら風、オクラの白和え 2019年5月8

          ここ数日で何食べた?

          書くと2度おいしい

          年始に掲げた目標の一つに「今年もnoteを継続する」と書いておきながら、気づけば2019年もすでに4分の1が過ぎてしまった。 ここのところ文章が書けなかった理由を考えてみると、「アウトプットしたい欲(=自分から何かを生み出す)」が「書くこと」から「飯を作る」という行為へと代替された、というのが大きいかもしれない。 というのも、昨年の秋に彼女と一緒に住み始めたことがきっかけに自炊する機会が一気に増えた。今は仕事が遅くなったり飲み会が入らない限り、何らかの飯を家で作って食べて

          書くと2度おいしい

          パンツの黄色いシミ

          あれは小学校1年生か2年生の夏のことだったろうか。 プールの授業前に教室で水着に着替えていると、隣にいた同級生が急に大きな声で「あ、シカクマ、うんこ漏らしてる~」と言い放った。 私が脱ぎ捨てた白いブリーフを見ると、そこには確かにうっすらと黄色いシミがついている。その日は朝からお腹の具合が良くなかったので「ああ、やってしまった」と、体の奥の方がぎゅっと熱くなるのを感じた。 にわかにざわめき始める教室の真ん中で私の頭は真っ白になり、何も言い返せずにいた。どこかに逃げ出してし

          パンツの黄色いシミ