0. 歴史の扉
0-1.歴史と私たち
◆「自分は歴史なんて関係ない」って、本当?
0-2. 歴史の特質と資料
◆ 大昔に起きたことなんて、確かめようがないんじゃないの?
1. 近代化と私たち
1-1. 近代化への問い
◆「近代化する」って、何が、どうなること?
1-1-1. 労働と家族/1-1-2. 産業と人口/1-1-3. 交通と貿易/1-1-4. 移民/1-1-5. 権利意識と政治参加や国民の義務/1-1-6. 学校教育
5つの観点から考える問い
1-2. 結びつく世界と日本の開国
1-2-0.18世紀以前の世界:近代化への胎動
◆ 世界は、いつごろから結びつくようになったの?
1-2-1.18世紀の東アジア
◆ 18世紀の東アジアの人々は、どんな生活を送っていたの?
1-2-2.結び付くアジア諸地域
◆ 「江戸時代の日本は「鎖国」していたわけじゃない」って聞いたことがあるけど、それってどういうこと?
1-2-3.18世紀のヨーロッパとアジア
◆ ヨーロッパ諸国は、なぜアジアにやって来たの?
1-2-4. 産業革命のはじまり
◆ 産業革命って、なにがそんなにすごいの?
1-2-5.世界市場の形成
◆ どうしてヨーロッパ諸国は、世界中に植民地を広げることができたの?
1-2-6.東アジア国際関係の変化と日本の開国
◆ 「開国」によって、東アジアの国際関係はどう変わったの?
1-3. 国民国家と明治維新
1-3-1. 市民革命と近代社会
◆ 欧米諸国では、どのようにして近代社会がつくられていったの?
1-3-2. 自由主義とナショナリズム
◆ 「憲法」をつくると、どうして国がまとまるの?
1-3-3. アジアの諸国家とその変容
◆ 「西洋の衝撃」って、そんなに大きなものだったの?
1-3-4. 明治維新と国民国家の形成
◆ 日本はどうしてこんなに短期間で近代化に成功したの?
1-3-4-2. 「西洋の衝撃」と東アジアの国際関係
1-3-5. 立憲制の広まり
◆ 憲法を導入する国が、世界中に広まったのは、なぜ?
1-3-6. 帝国主義と植民地
◆ 帝国主義は、世界をどう変えたの?
1-3-7. 日清戦争と華夷秩序の解体
◆ 日本はどうして海外に植民地を求めるようになったの?
1-3-8. 帝国主義諸国の競合と国際関係
◆ どうして20世紀にかけて欧米諸国・日本の関係は悪化していったの?
1-3-9. 植民地支配と植民地の近代、人種主義(1)
◆ 植民地を持つことは、「悪いこと」だという人はいなかったの?
1-3-9-2. 植民地支配と植民地の近代、人種主義(2)
1-3-10. 20世紀はじめの世界
◆ ◆ ◆
2. 国際秩序の変化や大衆化と私たち
2-0. 国際秩序の変化や大衆化への問い
◆ 「国際秩序の変化」は、世界をどのように変えたの?
◆ 「大衆化」って、誰が、どうなること?
2-1-1. 大衆社会の時代
◆ 「大衆社会」って、誰が、どのようになる社会のこと?
2-1-2. 第一次世界大戦の展開
◆ 第一次世界大戦は、それまでの戦争とどんなところが違うの?
2-1-3. 国際協調体制の形成
◆ 第一次世界大戦後の世界平和の守り方は、それまでとはどのように変わったの?
2-1-4. ソヴィエト連邦の成立と社会主義
◆ 社会主義革命って、何がそんなに新しかったの?
2-1-5. アメリカ合衆国の台頭と大量消費社会
◆ 大量消費社会は、人々の暮らしをどう変えたの?
2-1-6. アジアの経済成長と移動する人々
◆ アジアの人々の中に、みんなで協力しようという動きは起きなかったの?
2-1-7. 反植民地主義の高揚と国際秩序の変容
2-1-8. 「大衆」の出現とその動向
◆ 「大衆」が力を持つようになると、社会はどんなふうに変わっていったの?
2-1-9. マスメディアの発達と日常生活
2-2. 経済危機と第二次世界大戦
2-2-1. 世界恐慌
2-2-2. アジア・アフリカと大衆社会
2-2-3. 国際協調体制の崩壊
2-2-4. 日中戦争と深刻化する世界の危機
2-2-5. 第二次世界大戦の勃発
2-2-6. 第二次世界大戦における連合国と戦後構想
2-2-7. アジア・太平洋戦争と日本の敗戦
2-2-8. 連合国の占領政策と日本の戦後改革
2-2-9. 連合国の占領政策と冷戦
2-2-10. 再編されるアジアと冷戦
3.グローバル化と私たち
3-1-1. 冷戦下の地域紛争と第三勢力
3-1-2. キューバ危機と核兵器の管理
3-1-3. 脱植民地化の進展と地域紛争
3-1-4. 計画経済と開発
3-1-5. 冷戦下の日本とアジア
3-1-6. 日本と欧米先進国の経済成長
3-1-7. 地域連携の拡大
3-1-8. ベトナム戦争と冷戦構造の変容
3-2.世界秩序の変容と日本
3-2-1.問い直される「近代」
3-2-2.石油危機と経済の自由化
3-2-3. アジアの経済発展と日本
3-2-3-1. 開発援助の世界史
3-2-4. 冷戦の終結と世界
3-2-5. 拡散する地域紛争・テロ
3-2-6. 民主化の進展
3-2-7. グローバル化と地域統合
3-2-8. 「平成」という転換点
「歴史総合」に関する関連資料
資料置き場
・東京大学総合研究博物館 展示図録
過去の図録が公開されている。
・『高校で学ぶ感染症の歴史―歴史総合の授業で使える教材集』(医学史と社会の対話、2022)
・アジア歴史資料センター
・国立国会図書館デジタルコレクション
・藤波伸嘉「オスマン帝国憲法修正条文―翻訳と解題」(「国際関係学研究」(41), 13-26, 2015年)
科目新設の経緯・関連年表
・2006秋 世界史未履修問題が発覚
・2007.12.5 南塚 信吾『世界史なんていらない? (岩波ブックレット) 』刊行
・2008. 6.7 日本学術会議 史学,地域研究,心理学・教育学委員会合同「高校地理歴史科教育に関する分科会」主催公開シンポジウム「高校教育における時間と空間認識の統合―世界史未履修問題をどう解決するか」
・2008.10 『学術の動向』特集1◆高校における地理 ・歴史教育の改革 小林正人「時間と空間認識の統合を目指して ―高校地理歴史科教員か らの提言―」
・2011.8.3 心理学・教育学委員会・史学委員会・地域研究委員会合同
高校地理歴史科教育に関する分科会「新しい高校地理・歴史教育の創造 -グローバル化に対応した時空間認識の育成」
・2011.9 『学術の動向』 特集1◆新しい高校地理・歴史科教育の創造 ―グローバル化時代を生き抜くために 髙橋昌明「新科目「歴史基礎」の特徴と 具体化に向けて」 改革構想当時の科目名は「歴史基礎」(仮)であった。「世界史と日本史を統合する方法としては、(A)古代から現代までの時系列をベース とする型、(B)近現代史集中型、(C)主題学 習中心型の三タイプ」が構想されていたことがわかる。
・2011.11.16 日本学術会議幹事会(第 140 回) 高校歴史教育に関する分科会設置、委員決定
・2011.11.19 羽田正『新しい世界史へ――地球市民のための構想』岩波新書 刊行
・2011.12.26 日本学術会議 高校歴史教育に関する分科会(第1回)
・2012.5.8 日本学術会議 高校歴史教育に関する分科会(第3回) 桃木至朗「歴史基礎案の検討 世界史の全体像を大学で教える試み」
・2012.8.28「大学入学者選抜の改善をはじめとする高等学校教育と大学教育の円滑な接続と連携の強化のための方策について」を中央教育審議会に諮問
・2012.10.27 日本学術会議 高校歴史教育に関する分科会(第4回) 三谷博「『歴史基礎』B 案(近現代史集中案)の改訂について
・2013.3.11 日本学術会議 高校歴史教育に関する分科会(第5回) 池享「『歴史基礎』構想案(A)について」
・2013.6.8 日本学術会議 高校歴史教育に関する分科会(第6回) 厚海啓子(日本橋女学館高等学校教諭)「歴史基礎の試行」、 油井大三郎「『歴史基礎』の実験と用語限定のガイドラインについて
・2013.10.31 教育再生実行会議第 4 次提言「高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について」
→「達成度テスト(発展レベル)」(複数回実施、外国語、職業分野等の外部 検定試験の活用を検討 し、試験結果の段階別表 示・資格試験的活用を工夫する。将来的に CBT 方式も検討する)
→高校における学習の達成 度を把握する「達成度テスト(基礎レベル)」を導入し、高校の指導改善や 推薦・AO 入試にも活用する。
・2014.2.13 日本学術会議 高校歴史教育に関する分科会(第7回) 提言案について、「高校地理歴史教育に関するシンポジウム」について
・2014.4.1 桃木 至朗・荒川 正晴 ・秋田 茂ほか『市民のための世界史』大阪大学出版会 刊行
・2014.6.13 「再び高校歴史教育のあり方について(案)」2014.5.3日本学術会議幹事会(第 193回)で承認→「再び高校歴史教育のあり方について」
この時点での科目名は「歴史基礎」である。
・2014.12.22 中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、 大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について―すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、 未来に花開かせるために―」
→思考力・判断力・表現力を中心に評価する「大学入学希望者学力評価テスト」(資格試験的利用促進、複数回実施、成績結果 の段階別表示、CBT 方式での実施、英語の 4 技能 (「読む」「聞く」「話す」 「書く」)を評価できる出題や民間資格・検定試験 の活用、「合教科・科目型」 「総合型」の問題、「記述式」の導入を提言)
→「高等学校基礎学力テスト」(入試への活用を本来 の目的とするものではな く、進学時の活用は、調査 書に結果を記入するなど 参考資料の一部として用いる。)
・2015.3.26 鳥越泰彦『新しい世界史教育へ』飯田共同印刷 刊行(著者は2014.3に急逝)
・2015.7.26 高大連携歴史教育研究会 発足
・2015.8.5 文部科学省 新学習指導要領の骨格を発表 科目名は「歴史総合」(仮称)を検討していることが公表される
・2015.11.12 〜 2016.6.27 教育課程部会 高等学校の地歴・公民科科目の在り方に関する特別チーム(全5回) 議事要旨・議事録・配付資料
・2015.12.7 〜 2016.6.13 教育課程部会 社会・地理歴史・公民ワーキンググループ(全14回) 議事要旨・議事録・配付資料
・2016.3.31 高大接続システム改革会議最終報告、公表
→知識・技能を十分有して いるかの評価も行いつつ、思考力・判断力・表現 力を中心に評価する「大学入学希望者学力評価テスト」(当面、国語・数学 で記述式導入(成績は段階別表示)。英語の4技能 評価の実現・民間試験の 知見活用を検討。マーク式で正解が 1 つに限られない問題など)
→「高等学校基礎学力テスト」(当初は大学入試等には用いず、目的である学 習改善等に用いながら、 検証を行う。2023 年度以 降の大学入試等への活用は更に検討。民間事業者の活用)
・2016.4.11 「高等学校学習指導要領における「歴史総合(仮称)」の改訂の方向性として考えられる構成(たたき台)」教育課程部会社会・地理歴史・公民ワーキンググループ 資料9
・2016.5 『学術の動向』特集 1 ◆歴史教育の明日を探る ―「授業・教科書・入試」改革に向けて― 小川幸司「「問いをともに考える」世界史へ」 、久保亨「高校歴史教育のあり方をめぐって ─「世界史」未履修問題表面化以来の日本学術会議の取組」
・2016.5.16 日本学術会議 史学委員会高校歴史教育に関する分科会「提言 歴史総合に期待されるもの」
・2016.6.27 教育課程部会 高等学校の地歴・公民科科目の在り方に関する特別チーム(第5回) 配付資料の一覧
・2016.6.27 高等学校学習指導要領における「歴史総合(仮称)」の改訂の方向性1(案)」平成28年6月27日 教育課程部会 高等学校の地歴・公民科科目の在り方に関する特別チーム 資料9
・2016.6.27 「高等学校学習指導要領における歴史科目の改訂の方向性(案)」平成28年6月27日 教育課程部会 高等学校の地歴・公民科科目の在り方に関する特別チーム 資料10
・2016.8.2 産経新聞ウェブ版「世界史A+日本史A=「歴史総合」 「世界の中の日本」重視」
・2016.8.26 社会・地理歴史・公民ワーキンググループ「社会・地理歴史・公民ワーキンググループにおける審議の取りまとめについて(報告)」
・2016.9 河合塾『Guidline(ガイドライン)』特集 学習指導要領改訂と高大接続改革 神戸大学附属中等教育学校における事例の紹介
・2017.7.13 高大接続改革実施方針
→知識・技能を十分有しているかの評価も行いつ つ、思考力・判断力・表 現力を中心に評価する 「大学入学共通テスト」( 国語・数学で記述式導入 (2024 年度以降、社会・ 理科も検討)、採点に民間事業者活用。マーク式で 正解が 1 つに限られない 問題など。英語の外部検 定試験を活用。共通テストの英語は 2023 年度まで は実施、次期学習指導要 領に基づく 2024 年度以降 は教科・科目の見直し)
・2017.10.30 高大連携歴史教育研究会 「高等学校教科書および大学入試における 歴史系用語精選の提案(第一次)」
・2017.10.31 桃木至朗 (監修)・藤村泰夫 (編集)・岩下哲典 (編集)『地域から考える世界史―日本と世界を結ぶ』勉誠出版 刊行
・2017.11.20 高大連携歴史教育研究会「Q&A:当会提案の用語精選案とアンケートに関してよくあるご質問」
・2017.12.1 朝日新聞ウェブ版「「坂本龍馬、教科書に残して」高知知事が発言」
・2017.12.23 産経新聞ウェブ版「「坂本龍馬」が消えたナゾ 「高校歴史用語案」を読み解く 「厩戸王(聖徳太子)」も議論必至」
・2018.3 高大連携歴史教育研究会運営委員会 「高等学校歴史教科書・大学入試出題用語精選基準に関するアンケート集計結果について」
・2018.3 『高等学校 学習指導要領(平成30年告示)』
・2018.3.8 朝日新聞「山梨)教科書から武田信玄削る案 文科省に反対直訴」
・2018.4.1 産経新聞「「坂本龍馬」選定も「OK」 高校歴史用語、精選基準を修正 教育研、批判受け 偏向も注意促す」
・2018.6 鳴門教育大学大学院学校教育研究科 教授 梅津正美「<特集① 次期学習指導要領解説>地理歴史科新科目「歴史総合」・「日本史探究」の特徴と実践課題~資質・能力ベースの歴史授業構成~」『日本史かわら版』第5号、帝国出版
・2018.8.23 シリーズ 歴史総合パートナーズ、清水書院 刊行開始
・2019.11.1 大学入試共通テストへの英語民間試験の導入を延期
・2019.12.17 大学入試共通テストへの国語・数学の記述式の導入を延期
・2019.12.26 文部科学省「平成30年改訂の高等学校学習指導要領に関するQ&A(地理歴史に関すること)」
・2020.2.27 全国一斉休校の要請
・2020.5.25 歴史教育者協議会(歴教協』『世界と日本をむすぶ「歴史総合」の授業』大月書店 刊行
・2020.8.7 文部科学省、JAPAN e-Portfolio(ジャパン・イー・ポートフォリオ)」の運営団体である一般社団法人教育情報管理機構の運営許可を取り消し
・2021.1 初の大学入試共通テスト、実施
・2021.3.21 歴史総合 大学入試共通テスト サンプル問題 発表
・2021.7.30 文部科学省、共通テストへの英語民間試験と記述式問題の導入断念を発表(英語民間試験は2019.11.1、国語・数学の記述式は2019.12.17に導入延期が発表されていた)
・2021.10.11 島村 圭一・永松 靖典 (編集)『問いでつくる歴史総合・日本史探究・世界史探究 ―歴史的思考力を鍛える授業実践』東京法令出版 刊行
・2022年度 2022(令和4)年度入学生から、平成30年3月に告示された新しい学習指導要領が実施
・2024年度 2024(令和7)年度入試で、平成30年3月に告示された新しい学習指導要領に基づく出題が実施
教科書
・文部科学省 教科書編修趣意書 高等学校 歴史総合