さつき@読む温泉

趣味は心のビタミン。3行詩と超短編小説をつづります。読んだ人の心がほっとするような「読…

さつき@読む温泉

趣味は心のビタミン。3行詩と超短編小説をつづります。読んだ人の心がほっとするような「読む温泉」を目指しています https://twitter.com/satsukispa

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記事一覧

私が書く理由

結婚して数年後に、癌になった。 それまで私にとって死は、いずれは訪れるだろうが、まだ遥かずっと先のものだった。 それが、ふと顔を上げたら至近距離に立っている。 覚…

デジタルの塗り絵 練習中。
スマホのアプリにて、前回より。にじまないのですごく楽。

「試供品どうぞ☆」にも見える(^-^ゞ
…でも愛の試供品、あるかなあ。あるとしたらどんなのだろう。

初出:Twitter
https://t.co/0U2bmDQHvL

石を食べるのは【掌編小説】

「石を食べるサイがいる。群れを作って町に現れ、石や岩を食べていく。そして数日すると、別の町へと移動していく」 そんな話を、子供のころ作ったことがある。 童話のつ…

闇がわたしを包みこみ、手も足も体も溶けていった。 残されたこの哀しみだけが、世界にたたずんでいる。 星も道も己れも見えず。ただわたしは途方にくれる。 -----------…

君に恋する5秒前【掌編小説】

「がんばれ!」 応援席の私は、バスケの試合を見守る。 シュート。歓声。 「キャプテン、かっこいいね」 隣の友達がささやく。私達はキャプテンの追っかけだ。 なのに今日…

恋愛前逃走症【掌編小説】

誰にでもフレンドリーに接してしまう。 「こんど飲みましょう」のお誘いメールには、「じゃあ友達も呼びますね」と返信を。 がっかりされても気にしない。 すぐ恋が壊れる…

ゆる絵を描きました。
謎の動物。心の中で長いこと飼っています。

元は子供のころ、父が描いてくれたもの。(シッポはすこし違ったかも)

それにしても自分、絵と小説の振り幅がすごいかもです。絵のゆるさときたら… (//∇//)

君と僕の世界は【掌編小説】

「僕と君とは、持っている世界がぜんぜん違う。 僕は、君のようには作れない。 君も、僕のものは作れない。 ライバルって喧嘩するかい? 嫉妬もするのだろうか。 それで…

豪華賞品【掌編小説】

会社の新年度は、いつも運動会がある。豪華な賞品つきで。 今年は山登りだ。皆どんどん進む。私は日頃の寝不足と体力不足で、途中でリタイア。 実行委員の人が付き添いをし…

裏にあるもの

君は憎悪に凝り固まってた。 でも知ってるかい? それは愛の裏返しだ。 君は貪欲なまでに、愛を欲していたんだよ。 初出: https://twitter.com/asakawario/status/13517

義務との相克【掌編小説】

右手にアザができた。 すこし痛い。 病院の薬を塗ると痛みは消えた。 でもやめると再発する。 治らない。 理由が分からないまま、アザは手に何年もあった。 大小の変化…

さよならインラブアゲイン【掌編小説】

僕たちは今日でピリオドを打つ。彼女のアパートに、僕の物はもうない。 「忘れ物は」 「大丈夫」 淡々と確認する。 誕生日などイベントのたびに贈り合ったモノたちも、み…

小さな灯へ【3行詩】

あなたは 平凡な、でも ただ1人だけの あなたなのです。 そんなあなたを わたしは愛しています。 --------------------------*** こちらはTwitterの 3行詩( https://tw

あれから10年。
亡くなった方のご冥福をお祈り致します。
私たちも命の尊さをもう一度見つめ直し、愛にみちた1日1日をつなげていきたいと思います。

空に遊ぶ【詩】

空に走る黒い影。 ツバメでした。 ひらり、ひらり。 舞うように、遊びたわむれるように。 春を運んできてくれました。 (ツバメが大きくなってしまった。強調……? 空飛…

春のつくし【掌編小説】

暖かくなって、つくしは起きました。 まわりはきれいな花がたくさん咲いています。赤、白、黄色。 子供たちが、花を思い思いにつんでいます。花束にしたり、髪にさしたり…

私が書く理由

私が書く理由

結婚して数年後に、癌になった。
それまで私にとって死は、いずれは訪れるだろうが、まだ遥かずっと先のものだった。
それが、ふと顔を上げたら至近距離に立っている。
覚悟をした。遺書を書いた。
手術をした。

あれから10年。死はもはや古い友人のようだ。
私は生を歌い続けるだろう……最期まで。

(おまけで頂いた命をどう使おうかと考え中。とりあえず書いた描いたりしてるところです)

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デジタルの塗り絵 練習中。
スマホのアプリにて、前回より。にじまないのですごく楽。

「試供品どうぞ☆」にも見える(^-^ゞ
…でも愛の試供品、あるかなあ。あるとしたらどんなのだろう。

初出:Twitter
https://t.co/0U2bmDQHvL

石を食べるのは【掌編小説】

石を食べるのは【掌編小説】

「石を食べるサイがいる。群れを作って町に現れ、石や岩を食べていく。そして数日すると、別の町へと移動していく」

そんな話を、子供のころ作ったことがある。
童話のつもりだった。不思議な世界の。

今は思う。あれはどこにも居場所がなかった自分の、振り下ろせなかった拳だったのではないかと。

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こちらはTwitterの 140字小説( https

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夜

闇がわたしを包みこみ、手も足も体も溶けていった。
残されたこの哀しみだけが、世界にたたずんでいる。

星も道も己れも見えず。ただわたしは途方にくれる。

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こちらはTwitterの 140字小説( https://twitter.com/asakawario/status/1355335499972403203?s=19
) を再掲したもの

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君に恋する5秒前【掌編小説】

君に恋する5秒前【掌編小説】

「がんばれ!」
応援席の私は、バスケの試合を見守る。
シュート。歓声。
「キャプテン、かっこいいね」
隣の友達がささやく。私達はキャプテンの追っかけだ。
なのに今日は、なぜか君に目がいってしまう。ただの幼なじみなのに。走る姿、真剣な横顔。
「かっこいい」
「だよね」
君にドキドキする。

   ☆ ☆ ☆

試合終了。うちの学校は負けた。応援してた私は、会場から出るメンバーを迎えた。
「お疲れ様」

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恋愛前逃走症【掌編小説】

恋愛前逃走症【掌編小説】

誰にでもフレンドリーに接してしまう。
「こんど飲みましょう」のお誘いメールには、「じゃあ友達も呼びますね」と返信を。
がっかりされても気にしない。

すぐ恋が壊れるのは見えている。
幻滅されたくない。傷つきたくない。
ならば最初からスタートしないほうがいい。

恋がしたい。恋が……恐い。

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こちらはTwitterの 140字小説( htt

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ゆる絵を描きました。
謎の動物。心の中で長いこと飼っています。

元は子供のころ、父が描いてくれたもの。(シッポはすこし違ったかも)

それにしても自分、絵と小説の振り幅がすごいかもです。絵のゆるさときたら… (//∇//)

君と僕の世界は【掌編小説】

君と僕の世界は【掌編小説】

「僕と君とは、持っている世界がぜんぜん違う。
僕は、君のようには作れない。
君も、僕のものは作れない。

ライバルって喧嘩するかい? 嫉妬もするのだろうか。

それでも僕は、君の世界が好きだよ。
応援してる。いつもエールと拍手を送っているよ。

きれいごとの意見かもしれないけどね」

ほら、僕は偽善者だからさ。と彼はシニカルな笑みを浮かべたけれど。

あの時の言葉は本心だったと、わたしは今でも思っ

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豪華賞品【掌編小説】

豪華賞品【掌編小説】

会社の新年度は、いつも運動会がある。豪華な賞品つきで。
今年は山登りだ。皆どんどん進む。私は日頃の寝不足と体力不足で、途中でリタイア。
実行委員の人が付き添いをしてくれた。
「足、痛みますか」
「少し」
「肩を貸しますよ」
イケメン顔が間近に。ドキッとした。
夫とのなれそめの話。

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こちらはTwitterの 140字小説( https:

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裏にあるもの

君は憎悪に凝り固まってた。
でも知ってるかい?
それは愛の裏返しだ。
君は貪欲なまでに、愛を欲していたんだよ。

初出:

https://twitter.com/asakawario/status/1351727384861425676?s=19

義務との相克【掌編小説】

右手にアザができた。

すこし痛い。
病院の薬を塗ると痛みは消えた。
でもやめると再発する。

治らない。

理由が分からないまま、アザは手に何年もあった。

大小の変化はたまにある。広がることもあるが、数ヶ月かけてまた元の大きさに戻る。

考えた。
大きさの変化に、法則性はあるのか?

ハッとした。
自分に合わない仕事についた時や、家族サービスが多い時期に、アザは大きくなっていた。

これはつま

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さよならインラブアゲイン【掌編小説】

さよならインラブアゲイン【掌編小説】

僕たちは今日でピリオドを打つ。彼女のアパートに、僕の物はもうない。

「忘れ物は」
「大丈夫」
淡々と確認する。
誕生日などイベントのたびに贈り合ったモノたちも、みな返した。

「それじゃ。……あっ」
彼女は小さく声をあげ、奥にひっこむと、手に小さな何かを持ってきた。

アトマイザー。
そのキャップをはずし、自分の手首にシュッとひと吹きする。

「これも返したほうがいい?」
「持ってていいよ。もと

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小さな灯へ【3行詩】

小さな灯へ【3行詩】

あなたは 平凡な、でも
ただ1人だけの あなたなのです。
そんなあなたを わたしは愛しています。

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こちらはTwitterの 3行詩( https://twitter.com/asakawario/status/1350912506315694081?s=19
) を、再掲しました。

サインは昔のもの。

あれから10年。
亡くなった方のご冥福をお祈り致します。
私たちも命の尊さをもう一度見つめ直し、愛にみちた1日1日をつなげていきたいと思います。

空に遊ぶ【詩】

空に遊ぶ【詩】

空に走る黒い影。
ツバメでした。
ひらり、ひらり。
舞うように、遊びたわむれるように。
春を運んできてくれました。

(ツバメが大きくなってしまった。強調……?

空飛ぶペンギン……? ( ´∀`))

初出:

https://twitter.com/asakawario/status/1367435622642712577?s=19

春のつくし【掌編小説】

春のつくし【掌編小説】

暖かくなって、つくしは起きました。

まわりはきれいな花がたくさん咲いています。赤、白、黄色。

子供たちが、花を思い思いにつんでいます。花束にしたり、髪にさしたりて遊びます。
でも、花の咲かないつくしは見向きもされません。

つくしは道端に小さくなっていました。

「これ、なあに」
お母さんと歩いていた子供が、足を止めました。

「つくし」
ママは笑顔になりました。
「小さかったころに、よく集め

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