記事一覧
非商業音楽の鑑 - Esplendor Geométrico - Sheikh Aljama (1991)
スペインのインダストリアルユニット、エスプレンドー・ジオメトリコの91年作。ブチュ、ビチュ、グジュ、ジャーと、変調した原始的な電子音が鳴り、低音を極端にカットして歪ませたリズムの上にイスラムっぽい歌がのる。AMラジオで聴いたら余計に楽しい音質になりそう。
次の曲は激しいノイズの雨が降り注いでくる。
曲によってはイスラム系の歌を丸々サンプリングしていたり、テクノっぽいベースも刻んだりしている。
健康的なお色気カンフー - デンジャラス・ベイビーズ
原題は暴走狂花。真面目に観ると損をする。色々と気にしてはダメな映画。頭が疲れて何も考えたくない時に観るとか、酔っ払った時に友達と観るとか、そんなシチュエーションに向いている。
主役の一人はわざと大袈裟な演技をするし、他にもクドく笑えないジョークを連発するキャラも。開始十五分くらいで一旦止めて、外へ酒を買いに行った。シラフで観るには疲れそうだったから。
唐突に舞台がタイに変わったときは、おやと思
贖罪 ナチス副総統ルドルフ・ヘスの戦争 - 吉田 喜重
これはなんとも奇妙な本だ。ルドルフ・ヘスの数奇極まる人生の前半を年表の如くこと細かに並び立て、後半の囚人生活を甘美な回想を含めた作者の主観で補完するというもの。ナチスの誕生と隆盛を扱っていても血生臭さはなくその点は肩透かしを食った。
どこまでが史実でどの部分がフィクションなのかはわからないが、この本を読む限りではナチスの副総統であるヘスがほぼ善人として描かれているのはどうなのだろうか。
なお、
このアーティストはサックスの可能性を押し広げているのではなかろうか - Bendik Giske
最初にMVもあるAdjust(男色満開でちょっと引いてしまった)を聴いたときは、録音した素材を編集・加工する定番の手法で作っているのかと思っていたが、後日観たライブではリアルタイムで演奏していてびっくりした。
フリージャズのように先鋭的なサウンドは緊張感過多でコアなリスナー以外は敷居が高いのだけど、このアーティストはループを基調としているため、反復による聴きやすさと催眠性が高く、ポップな雰囲気が
ベースはダブの魂 - Dub Me Crazy!! - Mad Professor
1982年作。快楽度の高い耳馴染みの良いベースに、ディレイ、リバーブ、フェイザーを駆使したリズムとサウンドエフェクトが重なる王道のダブアルバム。
マッシヴアタックの某曲で使用されたベースラインがあってニンマリ。
ダブはマッシヴアタックが入口だった。セカンドアルバム『Protection』の丸ごとリミックスである『No Protection』を作ったのがこのマッドプロフェッサー。リミックスの存在
M.チクセントミハイ - フロー体験入門―楽しみと創造の心理学
何の本だったか、集中力がない人はいないと読んだことがある。筆者曰く、怠惰な人でも漫画やゲームや恋愛であれば時間を忘れて夢中になるから。なるほど、言われてみればそうだ。
この本は沢山の例を出しながらフロー状態の解説を行ってくれる。半ば自己啓発といえるものだろうが万人に有益な内容だと思う。
知ってはいたが実に成すことが難しい言葉が181ページに書いてあった。
以下引用
人生の質を改善することは
1件40円、本日250件、10年勤めてクビになりました―メーター検針員テゲテゲ漫画日記
電気料金のメーターをチェックする人が仕事開始から首になるまでの話。1件調べて40円。10,000円稼ぐには250軒回らなければならない。漫画の舞台は鹿児島だけど、東京や都会ならまた事情は違うのだろうか? 一軒家がちょこちょこ生えた土地ではなく。巨大なマンションや団地、ワンルームのアパート密集しているところが範囲なら恐ろしく稼げそうなんだけど。
もっとも、これからはオンラインで使用量をチェックするよ
ジムの筋トレ曲にうってつけ - THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Milk Lizard
ロカビリーを凶悪にしたようなグルーヴィなイントロから血圧上昇が確定。デス声に頼らないシャウトしまくりのボーカル、ピアノやホーン系の音色まで登場するフリーキーな展開の先に合唱系のアツすぎるサビが炸裂! 二度目のサビの後にかまされる強靭なリズムとギターにのせてFNM時のマイクパットン風のボーカルがthis feels like never endingと繰り返す高揚感は格別だ。
懐かしの『心の底から笑いたい人への動画』
Skypeを使用している時点でもはや懐かしい。Skypeは、完璧に覇権を取れるほどのサービスだったけど、後発にガンガン追い抜かれてしまい、落ち目ってしまった。今もまだ存在しているのかは不明。teasmがあるしね。
この動画は、人が笑っている映像を数珠繋ぎにしたもの。実際にこの通りに笑いが連鎖的に始まったのかはわからないけど、とりあえずこちらも笑ってしまう動画だ。
一人ぶっちぎりに様子のおかしい
速くて狂った音楽なのにそこそこ聴きやすい - PIG DESTROYER - Terrifyer
アメリカのグラインドコア、PIG DESTROYERの3rd。2004年作。コンセプトアルバムらしい。
尋常ではない勢いのドラムと尖ったギターのリフが曲を引っ張り、ボーカルは喚き散らしているアグレッシブなもの。不気味なサウンドエフェクトや音声を散りばめるのはこのジャンルのお約束の一つ。
殺伐とした雰囲気なのにある種のポップさ、聴きやすさを感じるのは名盤たる貫禄か……いや、大半の曲が1分台という