桜正月

死して屍拾うものなし

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登場人物が全員善人の生徒会漫画 - 1518!

読んでいて恥ずかしくなるほど(褒め言葉)直球の青春学園漫画。生徒会の活動を中心に添え、定番の学校もののイベントがズラリ。 怪我で挫折した元球児と主人公の距離感が甘酸っぱすぎる。脇の2人(生徒会長と庶務)も主役をはれるほどの良キャラ。むしろこっちの方が好きな人が多いのかも。

    • 懐かしの『心の底から笑いたい人への動画』

      Skypeを使用している時点でもはや懐かしい。Skypeは、完璧に覇権を取れるほどのサービスだったけど、後発にガンガン追い抜かれてしまい、落ち目ってしまった。今もまだ存在しているのかは不明。teasmがあるしね。 この動画は、人が笑っている映像を数珠繋ぎにしたもの。実際にこの通りに笑いが連鎖的に始まったのかはわからないけど、とりあえずこちらも笑ってしまう動画だ。 一人ぶっちぎりに様子のおかしい笑い方をしている人がいて、今回も久々にその姿を拝みたくなったので鑑賞。ひよひょひ

      • 速くて狂った音楽なのにそこそこ聴きやすい - PIG DESTROYER - Terrifyer

        アメリカのグラインドコア、PIG DESTROYERの3rd。2004年作。コンセプトアルバムらしい。 尋常ではない勢いのドラムと尖ったギターのリフが曲を引っ張り、ボーカルは喚き散らしているアグレッシブなもの。不気味なサウンドエフェクトや音声を散りばめるのはこのジャンルのお約束の一つ。 殺伐とした雰囲気なのにある種のポップさ、聴きやすさを感じるのは名盤たる貫禄か……いや、大半の曲が1分台という短さがおおいに関係しているはず。スタジオ作なのにライブのように塊となって迫ってく

        • アメリカンな大味ホラーが好きな人向け - 道化死てるぜ!

          子どもたちの悪戯により事故死したピエロが甦って復讐するホラー映画。素敵すぎるタイトルはニコニコ動画で決まったらしい。 まったく高校生に見えないヒロイン(右)と、ホラー映画では必ず殺されるタイプのビッチ系女子。 低予算映画ゆえにか、殺し方はなかなか工夫を凝らしている。ただ、エグいシーンはぼかしたり、反転させたりして全部見せきってくれないのがもったいない。 名作ではないけど駄作でもない映画。ピエロの男の演技と言動がフラット過ぎて魅力がないのが要因だろうか?

        登場人物が全員善人の生徒会漫画 - 1518!

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        記事

          ヨージ渾身のトラック - yoji biomehanika - techy techy

          テッキーテッキーのボイスに合わせて腰の横で手を回す仕草はライブやイベント向きのアクションとはいえ、なかなかダサい。ま、そこが癖になるのだけど。 曲は歪んでビキビキした音色のシンセが爆ぜるアッパーなもの。2014年とかEDM全盛の頃にリリースされていたらもっと話題になっていたのかも。

          ヨージ渾身のトラック - yoji biomehanika - techy techy

          エイミー・ワインハウスが27クラブのメンバーになるまでを描く - AMY エイミー

          ネットニュースで彼女の死を知ったとき、やっぱりそうなったかと思った。 酒や薬でどうしようもなくぶっ飛んだ映像が出回っていたし、泥酔状態でライブ会場に現れ、まともに歌えない彼女に客たちが大ブーイングをしたという情報もあったからだ。 似た場合の訃報として、アリスインチェインズのレイン・ステイリーがドラッグで死んだ時もやはりか……と感じたものだ。 映画は、デビュー前から彼女の死までを、素人撮影の粗い映像や写真、パパラッチやプロカメラマンが撮ったショットを混ぜながら父親や友人、

          エイミー・ワインハウスが27クラブのメンバーになるまでを描く - AMY エイミー

          Rage Against the MachineにもAtari Teenage Riotにもなれなかった……Fun-Da-Mental

          最初にこのアーティストを知ったのは、民族音楽をクラブミュージックに落とし込んだ通称バングラビートの流行りを追いかけているときだった。ファンダメンタルの首謀者アキ・ナワズが作ったnationというレーベルのコンピレーションを買ったのが最初だったはず。 エニグマやディープフォレスト、アンビエント系の曲に怪しげな音階や声、楽器、サンプルを混ぜた雑食の音には旅情があった。黒人にも白人にも似ていない独特なラップはスムースで強力。歌詞は宗教・政治的過ぎてちょっとひいてしまったけど。

          Rage Against the MachineにもAtari Teenage Riotにもなれなかった……Fun-Da-Mental

          ゴッドファーザー9割オフ? 所帯じみた犯罪組織の隆盛を描く - グッドフェローズ

          若い頃の話から組織の崩壊までを一作で描いているため前半はダイジェスト版を見せられているような錯覚に陥る。暴力、強盗、麻薬、服役、裏切り、抹殺のフルコースが繰り広げられるが何か物足りない。 鑑賞中に、なるほど、タランティーノ最大の功績は犯罪映画に小話と笑いを持ち込んだところか……と意外な発見もあった。 見終わった後にGoogle検索すると、グッドフェローズはアカデミー賞に複数ノミネートされるなど(受賞は助演男優賞のみ)やたら評価がいい。 が、個人的には可も不可もない普通の

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          Gorky's Zygotic Mynci - Bwyd Time (FULL ALBUM)

          読み方はゴーキーズ・ザイゴティック・マンキ。ウェールズ出身のサイケバンドである。アウトサイダー・アート然としたジャケットからして新興宗教じみたかほりが漂う。当然中身も一筋縄ではいかないものだ。こんなに珍妙でヨレたサウンドをせいぜい20歳くらいのメンバーで作っていたのはある意味早熟ではなかろうか。やっぱ親がヒッピーだったとか? 彼らが活発に活動していた頃は。UKではブリットポップが全盛だった。オエイシスのようなBeatles直系のバンドがゴロゴロいたシーンでも、ここまでドリー

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          ハンドボールの伝道漫画になるか? - 送球ボーイズ

          なぜハンドボールはここまでマイナーなのだろう? バスケとサッカーのファンを両方とも取り込めるようなハイブリッドなゲーム性なのにまったく流行っていない。たぶん、世界の大多数の人はハンドボールをやったことがないだろうし、ほとんど見たこともないのだろう。 そんな不遇のスポーツを取り上げたのがこの作品。漫画特有の大袈裟すぎる描写と王道の展開の連続で既視感はあるものの読みやすい。各キャラクターも個性的で感情移入しやすいのも良。 レベルアップの特訓やきっかけになる試練がちょっと露骨

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          日本人女性で構成されたグラインドコアバンド - Flagitious Idiosyncrasy In The Dilapidation

          そいや、LAST DAYS OF HUMANITYのライブってどんなんだろう思ってyoutubeで検索したときに見つけたバンド。 ステージで唸ったり絶叫するのは、ジムでストイックに走ってそうな女の人、腹筋が見えてるから実際に鍛えてそう。他のメンバーも女性のみで、血生臭いこのジャンルにおいてはかなり貴重な存在だと思う。 https://youtu.be/1eZqMMQBXp8?si=cbfBzngyaiRMaZdm ステージでは非常に頭の悪そうな、ただしメチャクチャ楽しそ

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          動物好きでナイーブな人には刺さるのか? - ワイルド わたしの中の獣

          狼と人間の禁断の愛を、激しく、氷のように透き通った切なさをもって描く……というコテコテでメルヘンチックなものを期待していたけど、実際はメンヘラチックな女の人がホームレスになるまでを綴ったなんとも微妙なものだった。 言葉が通じない以上、人に懐いていたとしても生きた動物を映画に使うのは相当難しいだろう。この映画も編集を駆使しながら無関心と遠慮が見えるただの交流で終わってしまっており、終始なにがやりたいんだと訝しんでしまった。 やはり、ムツゴロウさんのような真性でないとフィクシ

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          不浄

          ヨガ、マインドフルネスに

          Nirvanaがただの懐メロに聴こえた日 - ソークト・イン・ブリーチ~カート・コバーン 死の疑惑~

          この映画(ドキュメンタリー)は、カートの死の疑惑を扱っているものだから、最初からコートニー・ラブに不利な立場で描かれている。つまり、フェアではない。たとえ結果的にカートが死んで一番得をしたのがコートニーだとしても……莫大な遺産、カートが死ぬまで得ることがなかった音楽での名声、女優業、数々の浮き名……映画でたびたび出てくる録音されたコートニーの音声をきくだけで、カートはとんでもないのと結婚したんだなあ、と思わざるをえない。 音楽雑誌や音楽系のネットには書かれていなかった事実が

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          Purple Mountains "All My Happiness is Gone

          この曲の歌手、デビッド・バーマンはすでにこの世にいない。曲が発表された数カ月後に五十二歳で死亡。長らく薬物やメンタルヘルスの問題を抱えており、オーバードーズや自殺未遂も起こしていたようなので、恐らく自殺ではなかろうか。 素人が撮ったような映像のうえに、シンプルなアコギが鳴らされ、時折感傷的なハミングが加わる。低予算の極みのような一発録りの曲かと思いきや、二分が経過した辺りでいきなり世界に色がつく。そのトーンを保ったまま美しい高揚感をもってとびきり悲惨な歌詞のサビが歌われる。

          Purple Mountains "All My Happiness is Gone

          残虐ゲームの映画化にしてはおとなしい - モータルコンバット

          「FINISH HIM!」のフェイタリティで有名なアメリカ産の格闘ゲーム。スト2のヒットにあやかって作ったのは間違いなくて、本家には真似のできない残酷描写を盛り込むことによって人気を博し、現在まで続くシリーズに。 95年に映画化されたのが本作。 キッズでも観られるようレーティングを意識してか、残虐な描写はほとんどカットされ、悪の組織と素手で戦う普通のカンフー映画になってしまった。超常的な力を使ったり、人外のキャラクターもいるにはいるが、それ以上に敵のボス役の顔芸の方が印象

          残虐ゲームの映画化にしてはおとなしい - モータルコンバット