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六十五話 タトゥーを入れる理由
それは自然な事だった。
毎日通うウチに、いつの間にか僕の身体に一つ、また一つとタトゥーが増えていった。
きっと日本で生活していたら、こうはならなかっただろう。
旅という非日常であり、また凡ゆる束縛からも解放され、他者の干渉や目も気にせず、自分の意思で全て決定して進む事が出来たからこその事だったと思う。
スタジオは路面店の一階だけど、少し階段を上がった一階だったので、騒がしさとは無縁だった。
大
第六十二話 いざ、バリ島へ
日本の中古フェリーに乗り、ジャワ島からバリ島へと向かう。船には乗客の他に、車や動物、食べ物も運び込まれる。
船の上ではバリ人達と仲良くなり、食べ物を分けてもらう。バリの人も親切だなぁ。
どれくらいの時間が経過した頃だろうか?暫くすると皆の動きが慌しくなる。
そうか。いよいよ、あのバリ島へと到着するのか。僕も荷物をまとめ、下船の準備をする。
さあ、遂にバリ島へと到着だ。
フェリーが
第五十四話 真夜中の珍客
まだ揺れている。
僕は直ぐ様起き上がり、枕元に携帯しておいたマグライト(懐中電灯)を手にする。
他の何人かも目を覚ましてるけど、まだ誰も動けない。
取り敢えず僕は警戒はしながらも、先ずは一番に外の様子を確認しに出る。
すると下には何か大きな得体の知れない黒い物体が動いている。
で、デカい。
その体高は遥かに僕の背丈を越えている。
その大きさに一瞬怯み、ライトを当てるのを迷うが、やはり
第五十話 ジャングル生活2日目
2日目。
荷物を担ぎ、ジャングルトレッキングして、次のブンブン(動物観察小屋)へと辿り着く。
僕らより1時間程遅れてオージーのカップルが到着。
それより更に遅れ、一人旅の日本人が到着。
どうやら、今夜ここに泊まるメンバーが集まったようだ。
オージーの二人はとても大人しいバードウォッチャー達。
もう一人の日本人の旅行者はとにかく装備がすごい。
グレゴリーの旧ロゴのバックパック、フェアリーダウ