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第六十三話 日本人との出会い

 夕方、マデ先生と共に「日本人の女のコ」と会いに行く。
先生のお話では、17時にクタビーチの近くにあるカフェで待ち合わせ。相手も丁度、二人らしい。

僕らは約束の時間に少し遅れて到着。

どんなコ達だろう?久々の日本人との出会い。
すると早速その友達を発見するマデ先生。

一人のコは優しそうで、小柄で可愛らしい女性。
そしてもう一人はその…なんというか…、縦にも横にも僕の2倍近くありそうな膨よかで少し大柄な女性。

いや、待て待て。
焦るな。

外見で判断するのは良くない。
しかしマデのご友人がどちらなのかは、とても気になる。

心臓をドキドキさせ、成り行きを見守る。
そして、やはりマデ先生のご友人は、可愛いコの方…か。
そうか。そうか…。

いや、人は外見じゃない。

が、膨よかな彼女の方は態度も大きく、貫禄が凄い。
レストランの従業員をクイっと指で呼びつける。
まるで、従者のように。
店の従業員も、サッと寄ってくる。

これは早めに退散した方が良さそうだと判断した僕だったが、その大柄な彼女は続け様に僕に質問しを浴びせてくる。

「どこから来たのか?」と聞かれるが、僕は「種子島」と、適当に嘘をつく。

「え~?種子島ってどこ??沖縄??だから外人っぽいんだ!」

「……」。
色々と話は噛み合わないが、どんどん畳み掛けてくる。

そんなタイミングで、料理が運ばれてくる。
まあ、料理を食べてから帰ろうか。
そこで、その二人からある情報がもたらされる。

「昨日までウブドっていうトコ行ってたんだけど、すごく良かったよね!ギャラリーとかいっぱいあるし。」

へー、ウブドってギャラリーとかあるんだ?
そしてその話にマデが答える。
「うん、ウブドは芸術が盛んなところなんだよ。それにこれ」
とマデが腕をまくる。

するとマデの腕には結構なサイズのタトゥーが。その腕のタトゥーを見せながら、マデは話す。
「これはウブドの友達に入れてもらったものなんだ。クタにも沢山スタジオはあるけど、ウブドの方がすごいんだよ。他にもデンパサールに凄い人いるけど。」

二人は引いてるけど、逆に僕はその話に飛びつく。
人の腕にこんなに綺麗に絵が入るなんて、凄いな。しかも、カラフルに。
しかも、フリーハンドで絵を描いて、その後に彫っていったという。
そんなマデの腕に入れた彫師が、そのウブドという街に行けばいるのか。
よし!次の行き先は決まった!

ウブドへ行こう!
ここで僕は再び、「タトゥー」というものに出会うこと事になるのです。

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