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毎日が病みあがり

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2022年9月の記事一覧

きっちり

きっちり

このところ、料理するのが面倒くさい。やり始めるとなんとかなるのだが、やり始めるまでがどうにもこうにも。

日常の料理は全部目分量。味付けも材料のバランスも、テキトーにやってきた。特にカレー。毎週のように作るので、本当にテキトーである。成功したと思う時もあるけど、こんな味でいいのか?と思うことも多い。何か物足りなかったり、ちょっと濃過ぎたりする。

そこで今回は、カレールーの箱に書かれていた通りの分

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おひがん

おひがん

お彼岸である。墓参りにも行かず、家でぼんやりしている。ご先祖は今、いったいどこでどうしておられるのか。墓参りにも行かない子孫をお許しください。

お盆は帰ってくるのだから、家にいてもいい。わたしには霊感はないようなので、気配は感じないのだが、イメージならできる。ご先祖が帰ってきて、「いやあ、元気にしておったのか」という感じ。でも、ご先祖はいつもどこかで見守ってくれている、とおばあちゃんから聞かされ

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ゆいごん

ゆいごん

昨夜、オットがいきなり「俺が死んでも鈴鹿には行ってくれ」と言った。なんの話だ。死ぬんかい。え?いつ?今日?

「人間、いつ何があるのかわからんからな。明日、俺が目覚める保証はどこにもない」と言う。そりゃ、その可能性は誰にだってある。ゼロじゃない。「なんでそんなことを言うの」と問うと、「虫の知らせだ」と答えた。「なんの虫だーー!?」というわたしの声には答えなかった。

なぜそんなに悲観的になっている

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いらない

いらない

台風一過、寒いくらいの日が続く。

さて。台風14号は「これまでにない」「経験したことのない」強力な台風だとの触れ込みで、前日や直撃当日の朝は、スーパーが昭和の年末大売り出しの商店街並みに混んでいた。わたしはカートを押しながら、ボチボチとレトルトカレーやカップ麺をカゴに入れていた。断水したら洗い物ができない。紙皿も買っておくか?電池も買っておこう、と思っていたところに、チャイルドシート(?)付きの

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えなどり

えなどり

このところ、毎朝1本、エナジードリンクを飲んでいる。緑色の爪痕のやつとか、ブルーと銀のやつとか。

なぜかと言うと、自分を鼓舞しなければ1日の仕事をやっていけない気がするからだ。効率を求められているので、上司が想定した時間内に作業を終わらせなければならない。例えば、ホームページのブログを30分以内に書くとか、書類作成を10分以内に終わらせる、とか。それは上司が設定した時間で、まだやったことのない作

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こくそう

こくそう

エリザベス2世の国葬を中継で見ている。BCCの中継をネットで見ているので、字幕も同時通訳もない。アナウンスの意味もわからず、ただ眺めているだけだ。何キロも沿道に人垣ができている。車の葬列に花が投げ入れられる。歓声のような悲鳴のような声がする。街中の鐘が鳴り響く。

これだけの人が一国の王の別れを惜しむ。不謹慎と言われるかもしれないが、本当におとぎ話のようだ。アンチもいるだろうし、無関心な人たちもい

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かかない

『書かないと死ぬ』と思っていた時期がある。とにかく息がしづらくて、何かが胸につかえるような日々。今思えば、それは未熟な他愛もないようなことだったが、毎日なにがしか考えて考えてそれを書いて、時にはそれを友人知人に郵送したこともある。その節はご迷惑おかけしました。

さて昨今のわたくし『書かないと死ぬ』を通り過ぎてしまって、『書かなくても死なないよ、別に』ということがわかった。その代わり、胸につかえる

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うみづり

うみづり

昨日、フリースクールの校外学習で魚釣りに出かけた。インドア派なので、海に行くということだけでも億劫だ。なのに、釣り。かなり心配ではあった。

しかし、教室の担任は釣り名人である。ここはひとつ、しっかりとご教授いただいて、少しでも新しい世界を覗いてみようではないか。

「はい。じゃあ、この糸をここを通して仕掛けをつけまーす」と、担任の指導が始まった。うなずく生徒たち。
「はい、じゃあ、次はここに餌を

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ばくすい

ばくすい

夕食後、寝落ち爆睡する習慣がついてしまった。

そもそも、肝臓をやられた時に「食後にじっとしておくように」と言われたため、すぐに食器を洗ったりせず、ソファにもたれかかったり、床に寝そべったりして動画を見ていることが増えた。

21時半からお絵描き会だから、ちょっとの間…と思って油断したのがいけなかった。目が覚めたら23時である。お絵描き会は終了していた。

この頃は、気づいたら寝ている。人生を無駄

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いんしゅ

いんしゅ

珍しく、高いお酒を飲んでいる。

若い頃に行きつけだったバーのマスターが亡くなって、そのお別れ会に行ってきた。お別れ会といっても儀式のような形ではなく、お店のカウンターに飾られた写真を見て、遺族の方とちょっと言葉を交わす、というものだった。入れ替わり立ち替わり、お店の常連だった人たちが現れ、店を後にする。

夜の店だから、昼間の明るいうちに店内を見るのは初めてだった。ご遺族が荷物の整理をされたよう

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そのまま

そのまま

体育大会を見に行った。思ったよりたくさんの観客がいた。わたしとオットは直射日光を浴びながら、暑さになんとか耐えた。

「昭和か」と思った『俵かつぎ』という種目は、思っていたのと全然違った。俵をかついでグラウンドをえっほえっほと運ぶ競争かと思っていたら、頭上に持ち上げてそのままキープするという、重量挙げ耐久競技だった。女子は17kg。俵が頭よりも下に下がったらアウト。頭に乗せるのもダメ。両手でしっか

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いがいな

いがいな

ムスメの通う学校は、明日、体育大会を行う。プログラムを渡されて驚いた。種目が意外すぎて、二度見した。

100メートル走。まあ、そうだろうよ。その次の種目は「俵かつぎ」。昭和か!?後半には、「大玉転がし」「綱引き」「玉入れ」というラインナップ。
オットは「小学校の運動会と変わらんじゃないか」と言った。

2019年末から感染症が大流行してからというもの、全ての行事が中止、短縮、簡略されていったので

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どうする

どうする

「40代から考えるわたしの終活」という講座に参加した。自分だけでなく、親兄弟の親族の最期にどう向き合うか、という話でもある。

事故や病気で突然亡くなる人も多いだろうが、徐々に衰え、介護が必要になる時期も経て亡くなる人も多い。病気や怪我で病院に運ばれて、そのまま帰らぬ人となったり、施設へ移されて自宅に戻れないままの人も多い。

そうなったらどうするか。どうしたいか。どうして欲しいか。それを家族に聞

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さいごの

さいごの

わたしがちょっと外に出た時、蚊を連れてきたらしい。急にムスメが、「ぎゃー。蚊が飛んでる!」と騒ぎ出した。わたしが部屋に入って、1分も経っていないというのに、もう刺されたらしい。一方で、わたしはちっとも刺されていない。やはり蚊といえど生き物。うまいものは本能で察知できるようだ。ムスメは「わー刺された!!!痒い!!」と足首から下をボリボリと掻きはじめた。

「掻いちゃだめだよ」と言うが、ムスメは我慢で

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