産婦人科医はバイアグラで税務署員を買収をしようとしたけど、失敗しました。 ここからは税務署側の反転攻勢です。買収攻勢にめげずN統括はしっかり調査を続けました。…
10年ほど国税にお世話になっていた間、何百件と調査をしてきた。でも経験を積んでくるとだんだんと驚きや感動も薄れてきて、いろんなことがあったはずなのに後半の調査は…
前回は初めての税務調査でした。先輩たちが何やってるか分からなくて、つまらなくて居眠りをして怒られた。 程なくして、2回目の調査につれて行かれることになった。ど…
ある日、上司である統括官に「明日調査に行くから」と言われてしまった。 いきなりだな、と思った。もちろん自分が調査部門だってことは分かっていました。いつかは調…
「お前、ここから休み取ったらどうだ?」 Fさんからお盆休みを取るように言われました。 「いや、僕は来れますよ。家に一人でいてもやることないし」 「そんこと…
僕が税務署に入って次にやった仕事は、「資料せん」の整理でした。資料せんとは、銀行や証券会社から送られてくる高額の取引や、税務調査などで見聞きした怪しい取引の情…
先輩たちの紹介で間が開きましたが、税務署やだな〜と思って勤務開始してみたら、税務署の人たちが意外?と良い人達ですっかり前向きになってしまった僕の、その後の話で…
当時は女性の割合は2割もいない感じだったでしょうか。書類の事務をする第一部門には若干多く複数名いて、調査部門には最低一人はいる感じでした。ガサ入れとかで女子更…
僕の配属された法人課税第二部門の先輩職員達です 筆頭上席調査官として超ベテランの職人肌の48歳、F上席調査官がいます。この方は僕の指導担当にもなります。色黒でず…
法人課税部門は三部門あって、第一部門は通称「内部」と呼ばれ、税務署に提出された申告書を受理したり源泉所得税を専門に担当する職員がいます。第二、第三部門は調査部…
そんなこんなで僕の税務署の勤務が始まります。僕の配属は法人課税部門になりました。法人、つまり会社の税金の調査部門です。税務署には他に個人の確定申告を扱う個人課…
その後、総務課長に一階の自分の部署に連れていかれました。僕の配属は法人課税第二部門です。上司となるM統括官が「え〜新しく配属されたセニョールさんです」と部門の…
前日に下見をしたので、税務署への初出勤は緊張はしませんでした。でも、気が重い。「めんどくせーなー、かったりーなー」というのが本音でした。前日、外から見た税務署…
3ヶ月の研修は無心に体を鍛えて充実していたのですが、配属先が決まると、緊張してきました。配属先は実家からもそう遠くはない田舎の小さな税務署でした。とりあえず公…
前回はプレイボーイ君たちの話だったが、今回は不器用な彼の話。まだ、あるのかといえば、まだあるのです。まだまだある。ここで書くのは氷山の一角。 不器用な彼は名前…
前回に引き続き、国税専門官の研修の話 陸の孤島のような研修所に閉じ込められて、ストレスを感じながら研修を受ける。僕は運動したり、女子とヘラヘラ話しながらスト…
せにょ
2024年9月16日 19:31
産婦人科医はバイアグラで税務署員を買収をしようとしたけど、失敗しました。 ここからは税務署側の反転攻勢です。買収攻勢にめげずN統括はしっかり調査を続けました。 税務調査とはメガネをかけた陰湿な税務署員が帳簿と睨めっこしながら、重箱の隅を突くような細かい事を揚げ足を取るような感じでネチネチ言ってくる図を思い描く方もいるかもしれませんが、実際は違います。税務調査官には質問検査権という質問する権利
2024年9月10日 19:28
10年ほど国税にお世話になっていた間、何百件と調査をしてきた。でも経験を積んでくるとだんだんと驚きや感動も薄れてきて、いろんなことがあったはずなのに後半の調査はほとんど記憶に残っていないものです。でも新人の頃の調査は全てが新鮮で、些細な事まで鮮明に覚えています。今回も僕にとって2回目の調査、産婦人科へ調査の続きです。 こんな事もありました。応接室で調査中、医院長が薬の入ったビニール袋をガサ
2024年9月2日 19:06
前回は初めての税務調査でした。先輩たちが何やってるか分からなくて、つまらなくて居眠りをして怒られた。 程なくして、2回目の調査につれて行かれることになった。どうやら産婦人科らしい。 税務署の法人課税部門は、法人であればなんでも調査するので業種は多岐に上ります。前回のような製造業や建設業などいかにも会社らしい会社から今回のような町医者まで、世間一般のイメージからすると会社に見えないようなもので
2024年8月27日 18:38
ある日、上司である統括官に「明日調査に行くから」と言われてしまった。 いきなりだな、と思った。もちろん自分が調査部門だってことは分かっていました。いつかは調査行くのだろうとも思っていた。でも、いきなり「明日」と言われるとは思わなかった。 実務上は調査の日程は前もって会社に連絡しているのがほとんどだし、調査の日はあらかじめ決まっているものだ。前日にいきなり僕に伝えるのは、僕をあまり緊張させない
2024年8月20日 18:37
「お前、ここから休み取ったらどうだ?」 Fさんからお盆休みを取るように言われました。 「いや、僕は来れますよ。家に一人でいてもやることないし」 「そんこといったっておめえ、一人で来て何すんだ?俺も統括もいねぞ」 「あ、そうなんですか。みなさんお休みもらうんですか、それじゃしょうがいないですよね、やる事ないんじゃ来てもしょうがないですよね」 「んだ」 「でも、配属されてまだ3週間くら
2024年8月12日 18:34
僕が税務署に入って次にやった仕事は、「資料せん」の整理でした。資料せんとは、銀行や証券会社から送られてくる高額の取引や、税務調査などで見聞きした怪しい取引の情報で、要は脱税の取引ではないか、あるいは脱税などの不正な取引で得たお金の貯まった口座ではないか、といった情報です。税務署にはそういった情報が各所から沢山集まってきます。 それらの情報は当然ですが極秘で、オンラインでデータをやり取りできる物
2024年8月5日 22:16
先輩たちの紹介で間が開きましたが、税務署やだな〜と思って勤務開始してみたら、税務署の人たちが意外?と良い人達ですっかり前向きになってしまった僕の、その後の話です。 最初の仕事は申告書の数字の入力でした。申告書は受理された後、申告書を処理する部門である第一部門で計算間違いがないかなど基本的なことを確認した後に第二、第三部門に回ってきます。第二、第三部門は調査をする部門なので申告書の見方も第一部門
2024年7月31日 19:12
当時は女性の割合は2割もいない感じだったでしょうか。書類の事務をする第一部門には若干多く複数名いて、調査部門には最低一人はいる感じでした。ガサ入れとかで女子更衣室のような、女性しか入れないところもあるので、各調査部門にも一名はいるのだと思います。 僕の配属された法人第二部門には、僕に最初にお茶を入れてくれたW上席がいました。「おほほほー」とよく笑いよく喋る、高校生の息子がいるお母さんで、「昔は
2024年7月23日 20:16
僕の配属された法人課税第二部門の先輩職員達です 筆頭上席調査官として超ベテランの職人肌の48歳、F上席調査官がいます。この方は僕の指導担当にもなります。色黒でずんぐりした体躯でどっしり座って仕事をしてますが、いかにも現場にでる調査官という感じで静かな落ち着いたたたずまいのなかにも精気に溢れていて、仕事が出来るオーラが滲み出ています。親しみやすいところもあってよくも冗談も言うのですが、しゃべると
2024年7月15日 21:05
法人課税部門は三部門あって、第一部門は通称「内部」と呼ばれ、税務署に提出された申告書を受理したり源泉所得税を専門に担当する職員がいます。第二、第三部門は調査部門で、僕の第二部門は一般調査と言って、普通の税務調査。隣の第三部門は普通でない税務調査をする怖いところ。特別調査班、通称「トクチョウ班」がいる部門です。特別調査とは通常より時間をかける必要がある、悪質な脱税的なものが想定される事案を扱う部門
2024年7月8日 20:31
そんなこんなで僕の税務署の勤務が始まります。僕の配属は法人課税部門になりました。法人、つまり会社の税金の調査部門です。税務署には他に個人の確定申告を扱う個人課税部門、主に相続税を扱う資産課税部門、税金を取り立てる徴収部門があります。一度専門系統が決まると基本的には途中で専門が変わる事はなく、一生その専門分野で仕事をします。各系統毎に仕事内容が違うので、同じ税務署員でもカラーが違います。 以下は
2024年6月26日 18:27
その後、総務課長に一階の自分の部署に連れていかれました。僕の配属は法人課税第二部門です。上司となるM統括官が「え〜新しく配属されたセニョールさんです」と部門の人達に紹介してくれました。「セニョールと申します。よろしくお願いします」僕はちょっと緊張していて、あまり部員の顔は見れませんでしたが、部員はニコニコしながらパチパチパチと小さく拍手してくれました。あれ?優しい?受け入れてくれている?拍手され
2024年6月17日 20:43
前日に下見をしたので、税務署への初出勤は緊張はしませんでした。でも、気が重い。「めんどくせーなー、かったりーなー」というのが本音でした。前日、外から見た税務署は薄暗い印象でしたが、初出勤で初めて税務署の建物に入っても明るい印象はありませんでした。建物の入り口から入って近くの職員らしい人に「本日赴任したものですが…」と声をかけると、2階の総務課に案内されました。案内してくれた人は「どうぞ、こちらに
2024年6月6日 18:51
3ヶ月の研修は無心に体を鍛えて充実していたのですが、配属先が決まると、緊張してきました。配属先は実家からもそう遠くはない田舎の小さな税務署でした。とりあえず公務員でも良いかなって入ってヘラヘラ研修を受けて、それまで税務署で働くという実感がなかったのですが、具体的に勤務先が決まると、税務署で仕事をするという事を真剣に考えるようになりました。そして不安になってきました。不安になるとネガティブな妄想が
2024年5月30日 19:50
前回はプレイボーイ君たちの話だったが、今回は不器用な彼の話。まだ、あるのかといえば、まだあるのです。まだまだある。ここで書くのは氷山の一角。 不器用な彼は名前を赤間くんといった。ずんぐりして、メガネをかけて、人の良さそうな、前回のプレイボーイ達とは違い、いかにも公務員というタイプだった。だから恋愛偏差値的には低く、経験も少なそうだった。そんな彼に火がついたのも、試験後だった。それまで、女性の話は
2024年5月20日 21:37
前回に引き続き、国税専門官の研修の話 陸の孤島のような研修所に閉じ込められて、ストレスを感じながら研修を受ける。僕は運動したり、女子とヘラヘラ話しながらストレス解消してきた。真面目なみんなは、よく勉強をし、当然ストレスが溜まる。それが試験後爆発する。 狭い世界に押し込められてストレスにさらされた男女が、試験後に頭のネジがおかしくなって、恋愛が多発する これは大袈裟な話を作っているのではない