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愛する人の本当の心を、あなたは知っていますか?

愛する人の本当の心を、あなたは知っていますか?

「あなたにとって、愛って何なの?」

平野啓一郎の小説『かたちだけの愛』は、別れた妻が去り際に放った、この言葉を回想するところから、物語がはじまる。

他人を愛するとは、何か?
自分を愛するとは、何か?
そもそも、愛とは?

愛については、哲学者だけでなく、古来から、多くの人が問い続けてきた。ぼくも年齢を重ねるにつれ、愛について考える時間が増えた。振り返ると、10代、20代の頃にこれは恋ではなく愛

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狂気を纏う方法。

狂気がある選手が好きだし、僕も狂気のある選手に憧れて、憧れを今も追い求めています。僕が好きな選手は皆が狂気を持っていて、物事に懸ける熱量に圧倒されるし、その熱量を持ってこその「プロ格闘技選手」だと思っています。

大会に出て格闘技の試合をするくらいだから、皆それなりに情熱を持っていて、個々の人生の中での優先順位も上位に持ってきているとは思うのだけれども、「お前の優先順位や一生懸命はこんなもんかよ」

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エドアルドフォラヤンと青木真也。37歳のおじさんの物語。じゃれあい。

エドアルドフォラヤンと青木真也。37歳のおじさんの物語。じゃれあい。

2016年11月のONEシンガポール大会でエドアルドフォラヤンと初対戦。

エドアルドフォラヤンが勝利して初戴冠。
そこから彼はONEを、アジアを、フィリピンを代表する選手として、急成長するONEを牽引して行った。チームラカイの大躍進。一時は4階級のONEベルトをラカイ勢が独占。ラカイの象徴的存在であるフォラヤンの存在は外部にも内部にも影響を与えていた。何よりも彼の人間性の良さがONEのポリシーに

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「ママ、トゥーリ、つくって」から始まる連想ゲーム!成功への道のり〜岸田ひろ実のコーチングな日々〜

「ママ、トゥーリ、つくって」から始まる連想ゲーム!成功への道のり〜岸田ひろ実のコーチングな日々〜

伝えたいことって、本当にちゃんと伝わっているのかな?

こんなことをふと考えてしまったのは、良太にお願い事をされたからでした。

「ママ、トゥーリ、つくって」

何かを作ってと頼まれているんだけれど、「トゥーリ」が何なのか、全くわかりません。

「トゥーリってなに?」

良太に聞いてみると、「もー!トゥーリやん、トゥー、リ」当たり前のように答えます。

言葉をうまく話せない良太との会話では、こうい

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「もうあかんわ日記」をはじめるので、どうか笑ってやってください

「もうあかんわ日記」をはじめるので、どうか笑ってやってください

トップの写真は「いま実家の神戸にいるよ、母のお見舞い行ってくる」と、わたしが東京にいる友人に送ったものだ。

返ってきたのは。

「眉毛は?」

の一言である。

眉毛がない。うっすらとあるけど、いつものように描いてないし、髪と同じ色にあわせてない。つまりはすっぴん。東京では考えられない。

いいよね、慣れ親しんだ田舎の地元って。こうやって気軽に外出できるし、メイクする手間もないし。楽だわ。ここで

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アクアヴィーテ考

人間が快楽に感じるレベルでの美しさがあるのだということを心底信じている演出だと思う。歌詞からして、ストレートのストレートのストレートをやると真空が生まれる、って感じのパワーワードの連続で(ツイッターでも書きましたね)、強すぎる……筋肉が違う……って頭を抱えてしまいます。それは一方で、その言葉を歌うタカラジェンヌたちに求められる美しさのレベルを引き上げることでもある。かっこよさをかっこよさとかっこよ

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読みやすい文章のために、極力削るべき言葉リスト

読みやすい文章のために、極力削るべき言葉リスト

最近note書く人増えましたね。新年を迎え、新たに始めてみようって人も多いんじゃないでしょうか。

仕事で文章チェックしていて、削ったほうがスマートになる言葉をいくつか書き溜めてきたので、文章デビューする人のために一挙放出しちゃいます。

「私」「僕」などの一人称
あなたが書いてることはわかっているので、入れなくても伝わる流れであれば削ってOKです。

mina最新号の表紙タイトルを見て、僕ははっ

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「という」と「こと」を減らすだけで、文章はぐっと読みやすくなる

「という」と「こと」を減らすだけで、文章はぐっと読みやすくなる

と思っている話です。もはやタイトルでぜんぶ言ってしまった。
せっかくなのでもう少し続けます。

2020/05/03追記:第二弾?書きました

なぜこの記事を書こうと思ったか。
先日、執筆した「はじめてのUIデザイン」の一般販売がスタートしまして。

この本がまだ初稿になる前、共著者のみなさんと執筆真っ最中の頃に何度か打ち合わせがあったのですが、そこで「書籍的な文章を書き慣れてない人って、"という

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手作りキンパに想うこと

手作りキンパに想うこと

広島の独演会に毎回来てくれるご夫婦がいる。

独演会終わりで声をかけてきてくれた。中年男性の彼は学校の先生をやってるらしく「ぜひうちの学園祭で独演会をやってほしい」と言われた。正直、僕は高校生が好きではない。

どうせおれの独演会なんか口をぽかんと空けて「何意味のわからないことを言ってんだこのじじい」的な感じで見られそうだし、いまもたまに街中でチャリンコに乗った高校生たちに「村本ー!」「ウーマン

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これからの「京都」の話をしよう

これからの「京都」の話をしよう

 先日、菊池昌枝さんと岸本千佳さんと3人で、京都のこれからについて語り合った。なぜ京都、と思う人も多いと思うけれど、僕は実は若いころ7年ほど京都に住んでいたことがあるのだ。僕は父親が転勤族だったので、5年以上住んでいる街はこの仕事をするようになって住むようになった東京を除けば京都だけだ。僕にとっては人生ではじめて愛着が持てた街で、とても思い入れが深い。そして大学の授業を持っている関係で、この6年間

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つまらないのは、対象ではなく、自分自身だ

つまらないのは、対象ではなく、自分自身だ

この木を見て、あなたは何を思うだろう?

僕は、何を思わずに通り過ぎた。その時、僕は、明治神宮の宮司さんと一緒にいた。宮司さんがぽろっと言った。

「木が生えている時は、幹から緑は生まれない。ですが、切り倒されると、このように緑が芽生えてくる。本当に不思議ですよね」

その言葉を聞いて、急に今まではただの切り株だったが、生命の象徴のように感じた。

『インベスターZ』で、面白くない映画の途中で、映

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教師という名の感情労働について

感情労働という言葉を知っているだろうか?

子育て、介護、保育士・教師などが、そのような仕事に当たる。

今までは、知識・スキルの時代だった。一方。感情労働と呼ばれる職種は、知識・スキルはそこまで必要としない。そのため、比較的つきやすい仕事だと世間では思われている。医者や弁護士の方が、難しい。しかし、その前提が崩れようとしている。知識やスキルは、AIやロボットへと移転されていく。そして、知識やスキ

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読まれる文章は「冒頭」で勝負がつく

読まれる文章は「冒頭」で勝負がつく

読まれない文章は「存在しない」のと同じです。

……というのは言い過ぎかもしれませんが、この文章の主旨が「文章は冒頭が大切である」というものなので、あえて言い切ってみました。

読んでもらえる文章を書くためのシンプルな方法。それは「冒頭、一行目でつかむ」ことです。冒頭をしくじるとせっかくの文も読んでもらえません。逆に同じ内容を伝えるにしても、冒頭にインパクトが与えられれば読まれる確率は上がります。

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「読みやすい文章」のたったひとつの条件

「読みやすい文章」ってなんだろう?

ずっと考えていたのですが、それは読み手が「読む速度」と「理解する速度」が一致するものだという答えにたどり着きました。

理解が追いつかない文章だと何度も読むはめになります。一方で、わかりきったことをくどくどと書かれるとイライラしてしまうでしょう。

読みながらスーッと脳に染み込んでいくような文章は「読みやすい」と言えるでしょう。

では「読む速度」と「理解する

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