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エッセイらしきものばかり

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何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
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2022年5月の記事一覧

変なものと変なものを貰ったから変なものにした

変なものと変なものを貰ったから変なものにした

 「ネタになるでしょ」と言って一方的に変なものをくれる人がいるんです。もちろん、圧倒的に少数派なんですが、なぜかゼロにはならない。なぜなんでしょう、と書いたところで、既に私はこうやってネタにしてるんです。そりゃゼロにならんわな、と納得いたしました。

 先日は友人から本をもらいました。ちゃんとしたソフトカバーの本なんですが、表紙から本文まで書いてあることがいちいちおかしい。浮世離れしすぎて、この本

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使い忘れに長らく気づいていませんでした

使い忘れに長らく気づいていませんでした

 毎日やっていることは、次第に意識せずできるようになります。だから、人はぼんやりしててもそれなりに作業ができる。しかし、無意識はそこまであてにできないようで、ボーっとしたまま家を出ようとして、「あれ、窓閉めたっけ」と思って確認すると、1割くらいの確率で窓が開いたままになったりします。

 実害がないものですと、より一層、無意識でやってしまうようです。例えば、髪を洗う時です。とりあえず、髪は濡れてる

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不審者を盛った男

不審者を盛った男

 近所で不審者情報が出れば私だって怖いですが、好運なことに今まで出会ったことがございません。いや、分かってはいるんです。私なんかに声をかけたり下半身を見せたりしても、不審者側は何も楽しくないに違いない。だから、出会うわけがないというか、出会ったとしても行動を起こしてこないというか、いずれにしろ縁遠い存在です。

 とは言え、少年時代なら出会う可能性があったとは思うんです。子供だとヤバい大人に出会っ

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いろんな間違いがある

いろんな間違いがある

 今はこうやってnoteにいろいろ書き散らしていますが、以前はブログであれこれ書いてました。特に何かデカい事件は起きませんでしたが、長くやっていれば、たまには何かが起きるものです。

 ありがたいことに、わざわざコメントをくださる方もチラホラいらっしゃいました。何なら、一時的に常連みたいな感じになってくれた方もいらっしゃいます。何か書くたびに好意的なコメントをくれる。楽しくも不思議な関係性でした。

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うっかり人の心を打つ詩を書くと大変なことになる

うっかり人の心を打つ詩を書くと大変なことになる

 トマトは酸っぱいせいもあってか、嫌いな食べ物にあげられがちのようです。ネットで検索すると子供に限らず、大人も嫌いな人がそこそこいるようで、根強い不人気がございます。

 ところで、なぜか知りませんが世の中には子供に詩を書かせ、それをまとめたがる一派がいるようです。かくいう私も小学生をしていた頃に詩を書かされた記憶があります。こういう時は大体「子供の素直な感情を詩に」みたいなうたい文句とセットでお

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振り返ってようやく変さに気づく

振り返ってようやく変さに気づく

 当時も変に思っていたけど、改めて思い返してみるとより一層変に思うことはありませんか。

 例えば、子供の頃に聞いた話ですけれども、その昔、おねしょに悩んでいる子供がいたそうです。あまりにも治らないので憂鬱な日々をすごしておりますと、祖母が「これを食え」と言って何やら焼いた肉を食べさせた。何の肉かと聞くと「スズメの肉だ」との返答が。食べ慣れていない肉ではありますが、確かに鳥っぽい肉で食べられなくは

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予定がなくても平気で生きていた人間が手帳を持ち始めた話

予定がなくても平気で生きていた人間が手帳を持ち始めた話

 手帳を持たない時期が長らく続いていました。予定を書き込むのが面倒くさいし、書いても見直したためしがない。意味ないじゃんと思って、ずっと手帳なして過ごしていました。

 そもそも予定が少ない点もノー手帳に拍車をかけていました。整理しなきゃいけないほどのスケジュールがないんですから、忘れちゃまずい予定が忘れる数にまで膨れ上がらないんです。ですから、たまに手帳を買ってもまっさらなまま紛失してしまう。い

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忙しい人向けに簡略化してゆく中で

忙しい人向けに簡略化してゆく中で

 検索すると大量に出てくるんで多分マーク・トウェインの言葉で間違いないと思うんですが、こんな一文がございます。

 全く同じことは起きないけど似たようなことは起きている、というような意味でしょうか。個人的には「歴史は繰り返す」という言葉により正確さを加えた言葉に思えます。

 さて、私は映画やドラマをほとんど見ないのですが、そんな私のところにも映像作品を倍速で見る方式が議論を呼んでいるという話が飛

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半笑いが透けて見える文章

 文章を読むだけでは筆者の顔を正確に推測できません。どんな顔をして書いたのか、文章で判断できる機会は稀でしょう。予想してみたところできっと大体外れますし、当てたところで大体まぐれです。ただ、書いた人の表情が透けて見えるような文章があるのも事実です。

 例えば、かつては「屁負比丘尼(へおいびくに)」という人がいたとされています。常に高貴な女性のそばにいて、高貴な女性がおならをした時、「申し訳ありま

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どうも怖がらせ方がズレている気がしたんです

どうも怖がらせ方がズレている気がしたんです

 「超人バロム・1」という特撮ものがあるのは何となく知っていました。私が生まれるよりも前に放送されていたようで、原作となった漫画を描いたのは「ゴルゴ13」で知られるさいとう・たかをさんです。

 先日、知人と久々に会って話をしていたら、なぜかバロム・1の話になりました。知人はバロム・1を見たことがあるようで、子供心にあの不気味な敵キャラクターが怖かったと言ってました。

 私も気になって検索をかけ

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恥を見てきたのは人間だけでなく

恥を見てきたのは人間だけでなく

 いくらかきたくないと言ったところでかいてしまうのが恥というものです。多くの人が注目する中で派手な失敗をするタイプの恥があれば、派手な失敗をして初めて人目をひくタイプの恥もあります。

 とは言え、年齢を重ねると恥に耐性ができてきたように感じます。いろいろ理由はあると思います。自意識が薄くなるとか、面の皮が厚くなるとか。経験を重ねていろいろ分かってきたというのもあります。みんなもどこかで必ず失敗す

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君がいないと何もできない

君がいないと何もできない

 小学校6年生の頃、ミドルネームを持つ女の子が転校してきました。お父さんがブラジル人でお母さんが日本人、いわゆる日系ブラジル人です。

 女の子は割と簡単にみんなと打ち解けていたと記憶しております。女の子は家庭の都合で定期的に日本とブラジルを往復する生活をしていたようで、それゆえに引っ越しが多い。当然、転校も増える。新しい環境に適応する能力が自然とついていたのかもしれません。

 ある日の昼休み、

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ヤモリが集まる大都会

ヤモリが集まる大都会

 私は田舎から都市部に出てきて生活している身の上ですが、むしろ都市部に来てから見る生き物が結構いるんです。

 例えば、狸なんて私の地元じゃ車で1時間くらい山の方へ走らせないと出会えないようなレア動物だったのに、こちらでは夜に自室でダラダラしていたら外でクンクン音がするなあと思って窓を開けると2匹の狸と目が合ったりするわけです。ゲジゲジなんて凄まじい外見の生き物もこちらに来て初めて見ましたし、窓に

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注意が悪事を誘う場合

注意が悪事を誘う場合

 「こういうことをしてはいけませんよ」という注意が「こういうこと」をする人を生んでしまう場合があります。

 例えば、私がプラネタリウムを見に行った時のことです。近所の幼稚園から来たのでしょうか、制服を着た5歳くらいの子供の団体と一緒の回になりました。子供たちは友達同士で楽しそうに話をしていたものの、プラネタリウムの説明が始まると自然と静かになり、この年頃の子としてはちゃんとしていた印象でした。

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