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エッセイらしきものばかり

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何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
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2022年4月の記事一覧

脚立からビキニを連想させる家

脚立からビキニを連想させる家

 近所にゴミ屋敷がありました。敷地という敷地に大小様々なガラクタが積み上がり、前の道路にまで進出していました。きっと室内も同様か、それ以上の有様だったことでしょう。

 この手のお屋敷はお隣さんからしてみたらあまりいい感じはしないでしょうし、何より道路に進出したガラクタは事故の元です。そのためか、過去には様々なゴミ屋敷が行政や専門業者によって対処されてきました。

 近所のゴミ屋敷もまた、私の知ら

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おふざけ勉強法とその弊害

おふざけ勉強法とその弊害

 中学生から高校生にかけて、ゲームと漫画にどっぷりハマった生活をしていまして、恐らくは人生で最も遊んでいた時期だったと振り返ります。当然、学校の成績は下がる。高校受験の時は志望校を5ランク下げ、両親からは「あいつはどうしようもない」と言われておりました。

 勉強はしたほうがいいとは思ってました。ただ、勉強以上にゲームや漫画は面白い。もう桁外れに面白いんです。高校生になってからもゲームや漫画は面白

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自分のせいにしすぎたゆえに

自分のせいにしすぎたゆえに

 全人類をふたつに分けるとしたら、いろんな分け方があると思います。例えば、人間、何か失敗すると他人のせいにしがちな人と自分のせいにしがちな人がいる。私はどちらかというと自分のせいにしがちです。そう書くとなんかいい格好しているように見られるかもしれませんが、そんなことはありません。ちょっと極端な時があるからです。

 とある商業施設で買い物をしていた時です。買い物をしてようがしてまいが尿意というやつ

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困ったらプロに頼む

困ったらプロに頼む

 世の中には自宅を自分の手で建ててしまう人がいます。絵になるせいか、そういう動画もボチボチ見かけます。どこからともなく重機を呼び出してダイナミックにやる人もいれば、木や石など原始的なものだけを用いて家を組み立てる人もいます。

こちらは原始的なほう(出典:Primitive Technology)

 こういう動画は見ているだけで楽しいです。だから、こういう動画が世の中にあふれているんでしょう。探

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健康法がUFOを呼ぶか

 一時期、ジョギングをしていると後ろ歩きをしている人が目についたものです。大体が中高年で、みんな散歩をする時の格好をしていました。最初は特殊な趣味を楽しむ方々だと思ってたんですが、その割には数が多い。それである日、ネットで調べたらそういう健康法があると知りました。一部で流行していた健康法だったんです。

 そんな流行のさなか、関東近県の某所に行った時の話です。とある集合住宅の前に広場がありました。

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不老不死、新たな責め苦

不老不死、新たな責め苦

 人間、ある時期をピークに背が縮んでいくようです。軽く検索をかけたところ、こんな理由が書かれていました。

 生活習慣はまだどうにかなるかもしれませんが、骨粗しょう症となると、なる人はなってしまうでしょうし、加齢に関してはもうどうしようもありません。つまり、年齢を重ねるほど背が小さくなる運命から逃れるのは厳しいと言わざるを得ない。そういう意味でも不老不死を求める人の気持ちが分かります。

 不老不

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自家製伝承、オリジナル塚

自家製伝承、オリジナル塚

 タイトルのインパクトだけで読んでみた本があります。「首塚・胴塚・千人塚」です。

 「塚」はもともと「丸く盛り上がった土地」を意味し、しばしば人工的に作られたものを指します。そのためか、古墳などお墓の名前につけられやすい文字になっています。

 だからでしょうが、首塚のような塚は昔から呪いや祟りといったホラーな視点で語られる側面が強いんです。ただ、借りてきた本は学術的な要素が強く、塚にまつわる怪

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トークのもらい事故

トークのもらい事故

 毎日のように頭の悪い発言をしておりますと、幸いにも「また星野が変なこと言ってる」みたいな感じで笑ってもらえるようになりました。そうすると、たまにまぐれ当たりでものすごく笑ってもらえる時もあるんです。

 その日も職場で業務連絡の合間に意味不明なワードを言ってみたところ、まぐれでみんなの笑いツボに激ハマりしてしまい、仕事中だというのに場を盛り上げてしまいました。たまたまよその部署の上司が近くにいた

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マンション管理士と賃貸不動産経営管理士

マンション管理士と賃貸不動産経営管理士

 職場の先輩とデカい書店に立ち寄った時です。何しろデカい書店なので、いろんなジャンルの本が大量にあります。例えば、資格の棚にはもう多彩な資格の問題集やら参考書やらが集まっている。資格の本を探しに来たはずなのに、途方に暮れてしまう規模でした。

 しょうがないのでいろんな資格の本を見て回りながら目当ての本を探していますと、先輩がいきなりマンション管理士の問題集を手に取ってこう言いました。

「『マン

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文豪に迫るストーカーとビジネス

文豪に迫るストーカーとビジネス

 ウィキペディアで小説家「梶井基次郎」の項目を読んでいたんですが、いろいろと驚愕しました。彼の「生涯」の記述で気になったところを抜粋し、箇条書きにしてみました。

1911年(9~10歳)
・結核だった祖母がしゃぶってた飴玉をなめて結核に感染した。
1919年(17~18歳)
・夏目漱石に影響を受けすぎて、好きな子への想いを友人に手紙で送った際、本文の他に夏目漱石の失恋の英語詩も書いた。
・夏目漱

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チャンスの神様

チャンスの神様

 出典がギリシャ神話なのでご存じの方もいらっしゃるでしょうけれども、カイロスという神様がいるわけです。その名はギリシャ語のチャンスを意味する言葉から来ているようで、名前の通りチャンスの神様と見られることが多いです。

 カイロスは美少年なのですが、髪型に大きな特徴があります。前髪がふさふさで後頭部はつるつるなんです。

カイロス(フランチェスコ・サルヴィアーティ作)

 だから、「チャンスの神様は

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誤解を招きたい

誤解を招きたい

 誤解を招きやすい表現というものがあります。間違って覚えやすい言葉とでも申しましょうか。そんな言葉は軽く検索しただけで大量に出てきます。「姑息」「破天荒」「確信犯」などなど、確かこんな意味だったよなあと思って調べるといつも間違ってる、そういう言葉ばかりです。私のような人間は他にもたくさんいるのか、間違って覚えやすい言葉のレギュラーメンバーは割と不動で、「姑息」はいつまでも「卑怯」みたいな意味だと誤

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愉快犯の不法投棄というか不法投棄の愉快犯というか

愉快犯の不法投棄というか不法投棄の愉快犯というか

 不法投棄という言葉自体は昔から知っていました。小学生のころ、図書室で読んだ環境問題に関する本では、道路脇の原っぱに積まれたタイヤの山や、窪地に打ち捨てられた家電の数々、山奥に並べられた薬品入りドラム缶などの写真が載せられ、重大な問題として扱われていました。

 ゴミを勝手に捨てるのはよくない。そんな作者の意図を小学生時代の私はしっかり理解しましたが、同時に重大な誤解をひとつしました。「不法投棄と

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搬入口のターニングポイント

搬入口のターニングポイント

 最寄り駅までの道は基本狭く、車両一方通行のところも結構あります。そんな場所に複合商業施設が建っていまして、商業施設ですから当然ながら商品の搬入口がある。商品やその原材料を運ぶトラックがその搬入口まで来て荷を下ろすわけですね。そして、搬入口に入った商品がバックヤードを通ってお店に並ぶ。

 狭い場所に建つ商業施設の搬入口はその環境のため小さなものひとつしかなく、車の方向転換がムズイ立地のせいか、床

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