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2021年11月の記事一覧
「日本の経営」を創る (三枝 匡・伊丹 敬之)
元気にする仕掛け 「V字回復の経営」等、企業再生をテーマとした著作で知られる三枝匡氏と経営学者伊丹敬之氏との対話という形式で、新たな「日本流経営」を創造しようと試みた著作です。
日本的な経営といえば、必ず登場するのが「年功序列」です。
(p71より引用) 三枝さんの言葉で言うと、公式には認知されない、しかし、実質的にあいつの言うことを聞こうと多くの人が思っている若手や中堅社員がいた。その人た
セブン‐イレブンの正体 (古川 琢也)
(本投稿は、2009年に別のBlogへ投稿したものの再録です)
2008年の全国のコンビニの売上高は百貨店を凌駕する勢いです。(「コンビニ売上高、百貨店を初逆転 主婦・高齢者つかむ」2009年1月19日朝日新聞)
店舗数も、入れ替わりは激しいものの年々増加し続け、すっかり生活に不可欠なものとして定着したといえるコンビニですが、2009年2月20 日の読売新聞に「セブン‐イレブン、加盟店の値引
ポケットに名言を (寺山 修司)
寺山修司(1935~83)氏は青森県出身、昭和30年代後半から40年代にかけて、サブカルチャーと呼ばれた新たなトレンドに文化的な力を与えた劇作家・演出家として活躍しました。
本書の第1章で、寺山氏は「名言」についてこう切り出します。
(p8より引用) まさに、ブレヒトの「英雄論」をなぞれば「名言のない時代は不幸だが、名言を必要とする時代は、もっと不幸だ」からである。
そして、今こそ
そ
間違いだらけの経済政策 (榊原 英資)
理論の役割 著者の榊原英資氏は、元大蔵官僚のエコノミストです。
本書において、著者は、現在の経済の構造変化に対応するためには、従来型のマクロ政策は役に立たず、それぞれの分野の需要と供給に直接影響を与えるミクロの政策が必要だと説きます。
著者は、現在の日本の経済運営に関わっている人たちの「マクロ理論」信奉に問題があると指摘しています。
(p34より引用) 現実が大きく変化しているのに、あるい
誰も「戦後」を覚えていない 昭和30年代篇 (鴨下 信一)
以前読んだ半藤一利氏による「日本史はこんなに面白い」の中で紹介されていたので読んでみました。
本書は、シリーズとして現在3冊出版されていますが、まず最も自分と時代的に近い「昭和30年代篇」を選んでみました。
とはいえ、私も昭和30年代生まれというだけで、本書で書かれている事件やエピソードについて実際の記憶はありません。が、なんとなくおぼろげながらの皮膚感覚として理解できる感じはしますね。