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OMOI-KOMI 我流の作法 -読書の覚え-

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私の読書の覚えとして、読後感や引用を書き留めたものです。
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2021年11月の記事一覧

「日本の経営」を創る (三枝 匡・伊丹 敬之)

「日本の経営」を創る (三枝 匡・伊丹 敬之)

元気にする仕掛け 「V字回復の経営」等、企業再生をテーマとした著作で知られる三枝匡氏と経営学者伊丹敬之氏との対話という形式で、新たな「日本流経営」を創造しようと試みた著作です。

 日本的な経営といえば、必ず登場するのが「年功序列」です。

(p71より引用) 三枝さんの言葉で言うと、公式には認知されない、しかし、実質的にあいつの言うことを聞こうと多くの人が思っている若手や中堅社員がいた。その人た

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これで古典がよくわかる (橋本 治)

これで古典がよくわかる (橋本 治)

 いつも読書の参考にさせていただいている会社の先輩の方が以前紹介されていたので読んでみました。

 「古典」の入門解説というよりも、現代日本語のルーツである「和漢混淆文」に至る日本語の歴史を、「古典」の文章を材料に説いたような内容です。

 和漢混淆文は鎌倉時代に登場します。

(p67より引用) 重要なことは、「兼好法師の時代になって、やっと現代人でも読めるような文章が登場する」です。だから、そ

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三酔人経綸問答 (中江 兆民)

三酔人経綸問答 (中江 兆民)

紳士君と豪傑君 中江兆民(1847~1901)は、明治期の自由民権思想家・評論家で、ルソーの社会契約論・人民主権論などを紹介、東洋のルソーと呼ばれました。

 タイトルにある「経綸」とは、注によると「たかい理想や識見に立脚して天下国家の政治をおこなうこと」との意味だそうです。
 本書は、今でいう政治評論家?である南海先生のもとを、洋学紳士氏と豪傑氏が尋ね、お酒を酌み交わしながら天下国家を論じあうと

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おろしや国酔夢譚 (井上 靖)

おろしや国酔夢譚 (井上 靖)

(2009年に投稿したものの再録です)

 今年は、今まであまり読まなかった「小説」にもチャレンジしてみようと思っていました。
 さてどんなものから読もうかと思っていたところ、雑誌「プレジデント」に経営者が薦める本の特集が掲載されていました。本書は、その中で三菱電機・野間口会長が紹介されていたものです。

 主人公は、大黒屋光太夫(1751 -1828)。江戸時代後期の伊勢国白子(現三重県鈴鹿市)

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セブン‐イレブンの正体 (古川 琢也)

セブン‐イレブンの正体 (古川 琢也)

(本投稿は、2009年に別のBlogへ投稿したものの再録です)

 2008年の全国のコンビニの売上高は百貨店を凌駕する勢いです。(「コンビニ売上高、百貨店を初逆転 主婦・高齢者つかむ」2009年1月19日朝日新聞)
 店舗数も、入れ替わりは激しいものの年々増加し続け、すっかり生活に不可欠なものとして定着したといえるコンビニですが、2009年2月20 日の読売新聞に「セブン‐イレブン、加盟店の値引

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子どもと話す 文学ってなに? (蜷川 泰司)

子どもと話す 文学ってなに? (蜷川 泰司)

 「文学ってなに?」というタイトルに惹かれて読んでみました。

 私自身、いわゆる「文学」的な著作はほとんど読んでいないのですが、それは「文学」を「理解」することへの「自信のなさ」が影響しています。そういった私の「弱点」を埋めることができるのではとの期待もありました。

 ですが、やはり、それはどうも難しいようです。
 バフチンやベンヤミンの思想も紹介されているのですが、ちょっとそのあたりは私には

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タオ・マネジメント―老荘思想的経営論 (田口 佳史)

タオ・マネジメント―老荘思想的経営論 (田口 佳史)

共生融和 本書は、「プレジデント」という雑誌で特集された「経営者が薦める本」で紹介されていたので読んでみたものです。

 老荘思想に関しては、以前、金谷治氏の「老子」を読んだことがあります。

 本書は、老荘思想にもとづく企業経営の要諦を説いた珍しい著作です。「老子道徳経」81の章ごとに、書き下し文と一般的な解釈、それに加え、「経営」に敷衍させた解説が記されています。

 いくつもの興味深い老荘思

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なぜ日本人は学ばなくなったのか (齋藤 孝)

なぜ日本人は学ばなくなったのか (齋藤 孝)

 最近の著者の齋藤孝氏が好んで使っている「あこがれにあこがれる」「心の不良債権」「私淑」「技化」といったフレーズを駆使して、現代日本の「教養崩壊状況」に警鐘を鳴らすことを試みた著作です。

(p204より引用) かつて三木清やその周辺を読んで自己形成した旧制高校の学生たちが、Jポップばかりを聞き、「ガンダム」やマンガを読んで世界観を形成している今の三十歳代を見たら、おそらく絶句することでしょう。

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「昭和」を点検する (半藤 一利・保阪 正康)

「昭和」を点検する (半藤 一利・保阪 正康)

 たまたま図書館の書架で目に付いたので読んでみたものです。

 半藤一利氏と保阪正康氏という気心の知れたお二人の対談ですが、面白いのは、第二次大戦を中心とした昭和史について、「五つのキーワード」を設定して語り合うという趣向です。

 その「五つのキーワード」とは、

・世界の大勢 ―近代日本の呪文
・この際だから ―原則なき思考
・ウチはウチ ―国家的視野狭窄の悲喜劇
・それはおまえの仕事だろう 

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ポケットに名言を (寺山 修司)

ポケットに名言を (寺山 修司)

 寺山修司(1935~83)氏は青森県出身、昭和30年代後半から40年代にかけて、サブカルチャーと呼ばれた新たなトレンドに文化的な力を与えた劇作家・演出家として活躍しました。

 本書の第1章で、寺山氏は「名言」についてこう切り出します。

(p8より引用) まさに、ブレヒトの「英雄論」をなぞれば「名言のない時代は不幸だが、名言を必要とする時代は、もっと不幸だ」からである。
 そして、今こそ
 そ

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間違いだらけの経済政策 (榊原 英資)

間違いだらけの経済政策 (榊原 英資)

理論の役割 著者の榊原英資氏は、元大蔵官僚のエコノミストです。

 本書において、著者は、現在の経済の構造変化に対応するためには、従来型のマクロ政策は役に立たず、それぞれの分野の需要と供給に直接影響を与えるミクロの政策が必要だと説きます。
 著者は、現在の日本の経済運営に関わっている人たちの「マクロ理論」信奉に問題があると指摘しています。

(p34より引用) 現実が大きく変化しているのに、あるい

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食卓歓談集 (プルタルコス)

食卓歓談集 (プルタルコス)

 この手の本はプラトンの「ゴルギアス」以来約1年ぶりですが、忘れた頃に読みたくなりますね。

 プルタルコス(Ploutarchos 46?~120?)は、「プルターク英雄伝」で有名なローマ時代のギリシャの伝記作家・随筆家です。

 本書は、タイトルどおり、宴会の場での様々な議論を取り上げたエッセイで、「宴会の幹事はどういう人物であるべきか」「なぜ秋には空腹を感じやすいか」「鶏と卵ではどちらが先か

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「成功」と「失敗」の法則 (稲盛 和夫)

「成功」と「失敗」の法則 (稲盛 和夫)

 著者の稲盛和夫氏は、ご存知の通り、京セラの創業者で、KDDIの前身である「第二電電」を起こした経営者です。

 稲盛氏の著作は、以前「アメーバ経営」という本を読んだことがあります。「アメーバ経営」はジャンルとしてはビジネス書ですが、こちらはもう少し一般的な「啓発書」という趣きです。
 内容は、稲盛氏のこれまでの経験を踏まえ、氏自身が意識し実践している「人生訓」を平易なことばで紹介したものです。

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誰も「戦後」を覚えていない 昭和30年代篇 (鴨下 信一)

誰も「戦後」を覚えていない 昭和30年代篇 (鴨下 信一)

 以前読んだ半藤一利氏による「日本史はこんなに面白い」の中で紹介されていたので読んでみました。

 本書は、シリーズとして現在3冊出版されていますが、まず最も自分と時代的に近い「昭和30年代篇」を選んでみました。
 とはいえ、私も昭和30年代生まれというだけで、本書で書かれている事件やエピソードについて実際の記憶はありません。が、なんとなくおぼろげながらの皮膚感覚として理解できる感じはしますね。

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