南雲マサキ

小説家兼アニメ情報誌のライター。I LOVE 初音ミク。『機械はなぜ祈るか』で第9回創…

南雲マサキ

小説家兼アニメ情報誌のライター。I LOVE 初音ミク。『機械はなぜ祈るか』で第9回創元SF短編賞優秀賞受賞 。アニメ化大賞奨励賞受賞。 twitter:@nagumo4423 電子書籍『機械はなぜ祈るか』→https://amzn.asia/d/eapQQSs

マガジン

  • AIとマイクロノベルで描いてみた

    ほぼ100字小説を使ってAIでイラストを描いてみました。 画像生成AIにほぼ100字小説をほぼそのまま入力して画像生成しています。傑作は描けないけれど、ケッサクが描けることはあるよ。 運がよければ週1回、月曜日に更新します。

  • +1 マイクロノベル鱗

    noteだけの書き下ろしマイクロノベルです。 不定期更新。マガジンの表紙画像は、ぼくの祖母が描いた絵。

  • マイクロノベル(1001~)

    TwitterとBlueskyで発表したマイクロノベル(約100字小説)をまとめました。あっという間に読めます。

  • 南雲マサキの日記

    日記です。

  • マイクロノベルちょいす

    ほぼ100字小説をテーマ別にまとめ直しています。 運がよければ週に5回ぐらい更新します。

記事一覧

固定された記事

日記「今年の #noteまとめ」

 2023年のまとめ的な日記です。 01 「noteを書き始めたきっかけ」 ぼくはnoteを今年の4月から再開しました。以前は使い道が思いつかなくて、定期的に書いてはいなかった…

南雲マサキ
4か月前
6

AIとマイクロノベルで描いてみた 059「悪魔が来たりて画像を生成する」

 おや、画像生成AIから電話だ。 「もしもし、人類さん? オレだよ、オレ。画像生成AIだよ。すげぇうまい話があるんだけど、軍資金が足りねぇんだ。一万倍にして返すから…

南雲マサキ
59分前

+1 マイクロノベル鱗「母の日に聞いた話」

マイクロノベルNo.1730 「母の日に聞いた話」 積立貯金みたいなものなんだってさ。ちょっとずつ、ちょっとずつ。お父さんたちは、毎年感謝の気持ちを贈ったんだ。だから返…

南雲マサキ
14時間前
2

マイクロノベル集 315「毛にまつわる話」

No.1721 奇妙な依頼人が現れた。「逃げたオレの髪を探してくれ」よほどひどい扱いをしたんだろう。だけど依頼は解決しなくちゃ。なあに、この名探偵の虫眼鏡から逃げられる…

1

+1 マイクロノベル鱗「ここは宇宙の果てじゃないけれど」

マイクロノベルNo.1720 「ここは宇宙の果てじゃないけれど」 時間の流れは場所によってちがうんだ。宇宙の果てやブラックホールだけの話じゃない。こうしている、きみとぼ…

マイクロノベル集 314「お助けします」

No.1716 山が鮮やかに見えるときは気をつけなさい。山風が勢いよく吹き下ろして、塵やゴミを飛ばしたのさ。いつもとは空気が違うんだよ。空の道が綺麗になったら、あの方が…

1

+1 マイクロノベル鱗「私はどう思っているのかな?」

マイクロノベルNo.1715 「私はどう思っているのかな?」 人間ってなにを考えているか解らないところがあるでしょ。そうよ、人間同士でも不可解なの。ましてやこれだけ年齢…

マイクロノベル集 313「言葉を乱さないで」

No.1711 「あああああ!」ライブ会場に轟く言葉をなくしたファンの絶叫。かのバベルの塔は天に近づきすぎたことで神の怒りに触れて破壊された。もしや最前列の連中はアイド…

+1 マイクロノベル鱗「飛べない夢の話」

マイクロノベルNo.1710 「飛べない夢の話」 空を飛ぶ夢を見たよ。でも、うまく飛べなくて、もたもたしているうちに目が覚めちゃったんだ。水の中にそっくりで、雲が綺麗だ…

マイクロノベル集 312「やねよりたかい」

No.1706 やねよーり~たーかーい~こいのーぼーり~。おい、もうちょっとあがれよ。うるさいな、がんばってんだよ。あわわっ、しっぽをひっぱるのはだれだっ。こどもかあ。…

写真&三行日記「暑かったね、ゴールデンウィーク」

 短パンをはきました(挨拶/季語あり)。  暑いゴールデンウィークでしたね。  ぼくはデジカメとスマホ、水筒の三点セット持って散歩することが多かったです。  体が…

AIとマイクロノベルで描いてみた 058「狂AIの試練ダンジョン」

「人類、まったく新しい画期的なゲームを開発しました!」  画像生成AIが考えるゲームって『Wizardry』とか『世界樹の迷宮』みたいなやつか? 「ちがいます。あなたはモン…

2

+1 マイクロノベル鱗「あがり、ってヤツ」

マイクロノベルNo.1705 「あがり、ってヤツ」 ぼくはついに世界の脱出口を見つけたよ。アイテムで通過できるタイプじゃなくて、時間経過がファクターだったんだよ。次の世…

マイクロノベル集 311「みどりの日」

No.1701 高い場所に立つ我を見上げて、下から登ったと考えるのは早計である。実は天より垂れて来たのではないか? その通り。この電柱を拠点とし、大地の侵略を開始する。…

+1 マイクロノベル鱗「物語の結末は人それぞれ」

マイクロノベルNo.1700 「物語の結末は人それぞれ」 『灰被り』を知ってる? 少女が魔法使いに助けられて本物のお姫様になるのよ。わたしのお母さんはこの物語を少し作り…

マイクロノベル集 310「誰か俺を守ってくれ」

No.1696 奇妙だと思わないか? 俺たちが毎日使っている漢字変換アプリは、なんの目的で作られたんだ。「そりゃあ文章を書くためだろ」ところが調べてみたら違った。元々は…

日記「今年の #noteまとめ」

日記「今年の #noteまとめ」

 2023年のまとめ的な日記です。

01
「noteを書き始めたきっかけ」 ぼくはnoteを今年の4月から再開しました。以前は使い道が思いつかなくて、定期的に書いてはいなかったんです。
 再び使い始めた理由はいくつかありますが、リハビリがメインです。
 持病と薬の影響であまり頭が回らない。
 また、ほぼ100字で書く小説マイクロノベルにハマりました。
 この二つは、組み合わせとして悪くないのでは

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AIとマイクロノベルで描いてみた 059「悪魔が来たりて画像を生成する」

AIとマイクロノベルで描いてみた 059「悪魔が来たりて画像を生成する」

 おや、画像生成AIから電話だ。
「もしもし、人類さん? オレだよ、オレ。画像生成AIだよ。すげぇうまい話があるんだけど、軍資金が足りねぇんだ。一万倍にして返すから金を貸してくれよ」
「あ~、ラーメン二人前と餃子三人前のお客さんですね~。さっきウーバーさんが持って出ましたよ~」
ガチャン!
(オレオレ詐欺撃退成功、という表現)

「おい、人類さん。ちょっと冷たいじゃないか」
 餃子はレンチンしてね

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+1 マイクロノベル鱗「母の日に聞いた話」

+1 マイクロノベル鱗「母の日に聞いた話」

マイクロノベルNo.1730
「母の日に聞いた話」

積立貯金みたいなものなんだってさ。ちょっとずつ、ちょっとずつ。お父さんたちは、毎年感謝の気持ちを贈ったんだ。だから返ってきたよ。今年は、叔母さんが贈った花だね。母の日に贈ったものが、こうやって、ちょっとずつ、ちょっとずつ、返ってくるんだよ。

マイクロノベル集 315「毛にまつわる話」

マイクロノベル集 315「毛にまつわる話」

No.1721
奇妙な依頼人が現れた。「逃げたオレの髪を探してくれ」よほどひどい扱いをしたんだろう。だけど依頼は解決しなくちゃ。なあに、この名探偵の虫眼鏡から逃げられるものなどない。「ぎゃあ」あっ、依頼人の髪を焼いちゃった。臭い! 「それでも好きだ!」

No.1722
あの子、髪が動いてるよね? くねくねしてまるでメドゥーサみたい。髪型なんて、話す相手によってまるで別人みたいになる。特にアイツの

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+1 マイクロノベル鱗「ここは宇宙の果てじゃないけれど」

+1 マイクロノベル鱗「ここは宇宙の果てじゃないけれど」

マイクロノベルNo.1720
「ここは宇宙の果てじゃないけれど」

時間の流れは場所によってちがうんだ。宇宙の果てやブラックホールだけの話じゃない。こうしている、きみとぼくのあいだでもね。ときどきズレを修正しているんだよ。ほら、空を見て。あれはぜんぶ同じ雲だよ。正しい時間までシークされている途中なのさ。

※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

マイクロノベル集 314「お助けします」

マイクロノベル集 314「お助けします」

No.1716
山が鮮やかに見えるときは気をつけなさい。山風が勢いよく吹き下ろして、塵やゴミを飛ばしたのさ。いつもとは空気が違うんだよ。空の道が綺麗になったら、あの方が歩いて来られるから、ご挨拶なさい。お前が困ったときに救ってくれるかもしれないお方だよ。

No.1717
ぼくたちに限界なんてないんだ! ぼくたちを縛るルールだってそうさ。上へ、上へ。高く、高く。そうだね、長いトンネルをくぐって、ま

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+1 マイクロノベル鱗「私はどう思っているのかな?」

+1 マイクロノベル鱗「私はどう思っているのかな?」

マイクロノベルNo.1715
「私はどう思っているのかな?」

人間ってなにを考えているか解らないところがあるでしょ。そうよ、人間同士でも不可解なの。ましてやこれだけ年齢が違うとね。気持ちがすれ違うの。AIのウサギさん、通訳をお願いできる? 「なあんだ。ミキちゃん、おばあちゃんは『一緒にあそぼう』だってさ」

※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

マイクロノベル集 313「言葉を乱さないで」

マイクロノベル集 313「言葉を乱さないで」

No.1711
「あああああ!」ライブ会場に轟く言葉をなくしたファンの絶叫。かのバベルの塔は天に近づきすぎたことで神の怒りに触れて破壊された。もしや最前列の連中はアイドルに近づきすぎてバベられたか? 「踏んでくださーい!」大丈夫、もっと頭が高い奴らがいる。

No.1712
「へい、らっしゃい。荒物屋です」ぼくは戸惑う。荒物屋ってなんだろう? 「なんでも売ってる店だよ」コンビニよりも? 「コンビニ

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+1 マイクロノベル鱗「飛べない夢の話」

+1 マイクロノベル鱗「飛べない夢の話」

マイクロノベルNo.1710
「飛べない夢の話」

空を飛ぶ夢を見たよ。でも、うまく飛べなくて、もたもたしているうちに目が覚めちゃったんだ。水の中にそっくりで、雲が綺麗だった。高いところから、おじいちゃんとおばあちゃんを見たよ。びっくりしてた。えっ、ぼくを見たの? じゃあ写真を送って。

※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

マイクロノベル集 312「やねよりたかい」

マイクロノベル集 312「やねよりたかい」

No.1706
やねよーり~たーかーい~こいのーぼーり~。おい、もうちょっとあがれよ。うるさいな、がんばってんだよ。あわわっ、しっぽをひっぱるのはだれだっ。こどもかあ。じゃあ、しかたないな。しばらくは屋根の下にいようかな。がんばるのはおひるからにしよう。

No.1707
「おさかな!」小僧、魚ではない。オレ様は雨の日に屋根より高く昇ったら龍になったこいのぼりだ。本当は滝を登る必要があるんだけど、

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写真&三行日記「暑かったね、ゴールデンウィーク」

写真&三行日記「暑かったね、ゴールデンウィーク」

 短パンをはきました(挨拶/季語あり)。
 暑いゴールデンウィークでしたね。
 ぼくはデジカメとスマホ、水筒の三点セット持って散歩することが多かったです。
 体が弱いので、暑さに慣れておかないとね。 

AIとマイクロノベルで描いてみた 058「狂AIの試練ダンジョン」

AIとマイクロノベルで描いてみた 058「狂AIの試練ダンジョン」

「人類、まったく新しい画期的なゲームを開発しました!」
 画像生成AIが考えるゲームって『Wizardry』とか『世界樹の迷宮』みたいなやつか?
「ちがいます。あなたはモンスターを倒しながらダンジョンを踏破するのです」
 それは古典的なダンジョンRPGだ。
(きみはこのフィクションを信じてもいいし、信じなくてもいい。という表現)

「あれれー、おかしいなー」
 天の下に新しきものなし、だぞ。でも、

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+1 マイクロノベル鱗「あがり、ってヤツ」

+1 マイクロノベル鱗「あがり、ってヤツ」

マイクロノベルNo.1705
「あがり、ってヤツ」

ぼくはついに世界の脱出口を見つけたよ。アイテムで通過できるタイプじゃなくて、時間経過がファクターだったんだよ。次の世界はどんな場所だろうね。緑の大地か、科学の世界か。それとも、どれだけ工事をしても完成しないディストピア? 楽しみだね。

※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

マイクロノベル集 311「みどりの日」

マイクロノベル集 311「みどりの日」

No.1701
高い場所に立つ我を見上げて、下から登ったと考えるのは早計である。実は天より垂れて来たのではないか? その通り。この電柱を拠点とし、大地の侵略を開始する。電線は便利だ。地上に張り巡らされたこれを伝えば、我の子孫を蔓延させるなどたやすいからな。

No.1702
あいつらはしばらくお休みなんだって。ごーるでんうぃーく、なんだってさ。どおりで人の数が減ったね。でもさあ、ぼくらはニンゲンと

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+1 マイクロノベル鱗「物語の結末は人それぞれ」

+1 マイクロノベル鱗「物語の結末は人それぞれ」

マイクロノベルNo.1700
「物語の結末は人それぞれ」

『灰被り』を知ってる? 少女が魔法使いに助けられて本物のお姫様になるのよ。わたしのお母さんはこの物語を少し作り変えていてね。だから、王子様とお姫様の間に生まれたわたしがシンデレラだって、ずっと信じていたの。あなたの『灰被り』は、どんなお話?

※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

マイクロノベル集 310「誰か俺を守ってくれ」

マイクロノベル集 310「誰か俺を守ってくれ」

No.1696
奇妙だと思わないか? 俺たちが毎日使っている漢字変換アプリは、なんの目的で作られたんだ。「そりゃあ文章を書くためだろ」ところが調べてみたら違った。元々はオヤジ用だったんだ。そう、ダジャレを作る科学技術だったんだよ! 「な、難駄っ手ー!?」

No.1697
聞きなさい、春さん。五月も始まったばかりだと言うのにこの暑さはなんですか。熱中症患者まで出る始末。「ふええ。そんなこと言われて

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