南雲マサキ

小説家兼アニメ情報誌のライター。I LOVE 初音ミク。『機械はなぜ祈るか』で第9回創…

南雲マサキ

小説家兼アニメ情報誌のライター。I LOVE 初音ミク。『機械はなぜ祈るか』で第9回創元SF短編賞優秀賞受賞 。アニメ化大賞奨励賞受賞。 twitter:@nagumo4423 電子書籍『機械はなぜ祈るか』→https://amzn.asia/d/eapQQSs

マガジン

  • +1 マイクロノベル鱗

    noteだけの書き下ろしマイクロノベルです。 不定期更新。マガジンの表紙画像は、ぼくの祖母が描いた絵。

  • マイクロノベル(1001~)

    TwitterとBlueskyで発表したマイクロノベル(約100字小説)をまとめました。あっという間に読めます。

  • 南雲マサキの日記

    日記です。

  • AIとマイクロノベルで描いてみた

    ほぼ100字小説を使ってAIでイラストを描いてみました。 画像生成AIにほぼ100字小説をほぼそのまま入力して画像生成しています。傑作は描けないけれど、ケッサクが描けることはあるよ。 運がよければ週1回、月曜日に更新します。

  • マイクロノベルちょいす

    ほぼ100字小説をテーマ別にまとめ直しています。 運がよければ週に5回ぐらい更新します。

最近の記事

  • 固定された記事

日記「今年の #noteまとめ」

 2023年のまとめ的な日記です。 01 「noteを書き始めたきっかけ」 ぼくはnoteを今年の4月から再開しました。以前は使い道が思いつかなくて、定期的に書いてはいなかったんです。  再び使い始めた理由はいくつかありますが、リハビリがメインです。  持病と薬の影響であまり頭が回らない。  また、ほぼ100字で書く小説マイクロノベルにハマりました。  この二つは、組み合わせとして悪くないのでは?  そんな理由で、リハビリ的にnoteを書こうと決めました。  これ(↓)がマ

    • +1 マイクロノベル鱗「イフタフ ヤー スィムスィム」

      マイクロノベルNo.1680 「ひらけ、ゴマ!」 これは入り口です。神社の鳥居、遊園地のアーチ、コンピュータの起動画面……。パスワードを入力すれば、ここから先は別世界。今、あなたの魂は光回線を通じてゲートを突破し、変換された。ようこそ、なにもない現実世界へ。美しい天地の創造主たらんことを。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

      • マイクロノベル集 306「Vは我らの頭上にあり、世はなべて事もなし」

        No.1676 気をつけろ、俺たちの会話は推しに監視されている。礼儀正しくやろう。相手は機械だから気を遣う必要はない? 馬鹿ッ。今までのバーチャルアイドルが倒れた原因を思い出せ。「みんな~! 人間が好きそうなゴシップを集めたよ~」ああ、手遅れだったか……。 No.1677 「ふええ、お歌がうまく歌えないよぉ」お母さんと一緒に練習しよう。「踊りもできないの」お父さんが教えてあげる。甘やかしすぎではないか。そう馬鹿にされてきたけど、彼女はバーチャルアイドルとして今もステージに立

        • +1 マイクロノベル鱗「それは、声ですらなく」

          マイクロノベルNo.1675 「それは、声ですらなく」 君の目はこの世界を見たくないのかもしれないよ。錯視ってあるだろう。線の正確な長さがわからない。あるはずの物が見えない。もしかしたら、誰にも見えていない――そんな物すらあるのかも。ぼくの声が聞こえるなら応答してくれ。言葉でなくてもかまわない。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

        • 固定された記事

        日記「今年の #noteまとめ」

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        • +1 マイクロノベル鱗
          36本
        • マイクロノベル(1001~)
          161本
        • 南雲マサキの日記
          14本
        • AIとマイクロノベルで描いてみた
          56本
        • マイクロノベルちょいす
          88本
        • マイクロノベル集/君はいったい何者だ?
          37本

        記事

          マイクロノベル集 305「それはお断りします」

          No.1671 この図書館には幽霊が棲んでいるんだ。とても読書好きなお嬢さんで、いわゆる乱読家だから様々なジャンルに精通しているんだよ。「わたしは推しという概念を知ったんだよ」人気作に影響を受けやすいんだ。「年の差&人知を超えた恋愛ものを集めるのはやめて」 No.1672 見てごらん。この道でゴミをポイ捨てした自転車が姿を変えられてしまったんだよ。恐ろしいね。乗っていた人間はどうなったか、だって? そいつなら衝撃で吹っ飛んで、向こうの道に落ちた。幸いにして一命は取り留めたけ

          マイクロノベル集 305「それはお断りします」

          +1 マイクロノベル鱗「『架空の悪魔』は犬を入れる」

          マイクロノベルNo.1670 「『架空の悪魔』は犬を入れる」 学習データを作るなんて簡単さ。物を教える相手が人間でも機械でも大差ないからね。もちろん、犬だってね。犬に人間の学問を教えて、箱の中に入れて……はい、AIのできあがり。俺は『架空の悪魔』。知識なんてまやかし。そう悟らせるために存在するのさ。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

          +1 マイクロノベル鱗「『架空の悪魔』は犬を入れる」

          マイクロノベル集 304「いい獣の数字」

          No.1666 悪魔の健康診断。それは年に一度行われる悪魔の健康診断だ。「腹囲がやばいですねぇ。メタボ体型では悪魔の威厳が損なわれますよ」運動はやってるのに。「足りていないんですよ。内臓脂肪を落とすには運動が一番」いいサプリない? 「人間用しかないですね」 No.1667 「あれは『天使が休んだ山』です。ほら、山頂にかかった白い雲が足のように見えるでしょ」あまり似てないなあ。「天使も翼を休めるんですね」あいつらマッハで飛ぶんだよね。体力馬鹿だよ。「でも、どちらかと言えば悪魔

          マイクロノベル集 304「いい獣の数字」

          +1 マイクロノベル鱗「悪魔を増やす方法」

          マイクロノベルNo.1665 「悪魔を増やす方法」 子供には親切にするんだ。最近は悪魔なんて流行らないから、良さを知ってもらわないとね。「悪魔おじちゃん、おはよう」おや、ヒモが切れてマスクが外れているよ。新品があるから、これを使いなさい。そうだよ、口からこわーい悪魔が入って来ちゃうからね。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

          +1 マイクロノベル鱗「悪魔を増やす方法」

          マイクロノベル集 303「だって悪魔なんだもん」

          No.1661 悪魔の取り分、なんて言葉があってね。木の樽に染み込んで減ってしまった蒸留酒、その飲めない酒を言うんだけど。「これは店長の取り分です」天使似のアルバイトさん、お客さんに出すカフェオレからちょっとずつ集めて、ぼくのまかないに出すのはやめてね。 No.1662 俺は悪魔の中でも接続魔と呼ばれるものだ。なんでも繋いでやろう。「スマホがインターネットに繋がらないの」お安いご用だ。アンテナを使ってスマホと公衆電話と繋いでやろう。「ええっ。これって古のインターネットと繋が

          マイクロノベル集 303「だって悪魔なんだもん」

          三行日記「一昔前のデジカメを連れ歩く」

           定期的に古いデジカメを持ち歩きたい欲にかられるので、しまむらでバッグを買いました。  カメラバッグではないです。  見た目以上に収納力が高くて気に入っています。

          三行日記「一昔前のデジカメを連れ歩く」

          +1 マイクロノベル鱗「悪魔の空虚な提案」

          マイクロノベルNo.1660 「悪魔の空虚な提案」 悪魔に人の心がわかるのか、だって? それはお互い様。ただ、ぼくたちは勤勉なんだ。人間から欲望をたくさん教えてもらったよ。その呪いから解放されたくはないかい? クリーンになろうよ。もしなにも残らなかったなら、最初からなにもなかったってことさ。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

          +1 マイクロノベル鱗「悪魔の空虚な提案」

          マイクロノベル集 302「果たして本当にそうかな?」

          No.1656 よくある失敗。ヘッドホンで聴いてるつもりが、つながってなくて周りに全部聞こえてた、ってヤツ。その人のスマホからは心臓の鼓動が聞こえててさ。ドク、ドク、ドク……。よーく聞くと、それは人の声だった。「生きてて恥ずかしくないの?」あ、しゃべった。 No.1657 ストロー越しに奇跡を感じられる季節になりましたね。暑い日の冷たいカフェオレは配分が命。珈琲、ミルク、お砂糖、氷……あら、ちょっと多く作り過ぎちゃった。ここでストローが登場。「この店のカフェオレは名前が『天

          マイクロノベル集 302「果たして本当にそうかな?」

          +1 マイクロノベル鱗「エサを食べてきた理由」

          マイクロノベルNo.1655 「エサを食べてきた理由」 「あなたはお婆ちゃんが飼っていた猫だから、うんと長生きでしょ? 魂を九つ持ってて、猫又なのよね」チッ、バレちまったか。俺たちゃエサの恩義を忘れねぇ。婆さんにはたっぷり食わせてもらった。さあ、頭から丸かじりにしてほしいヤツの名前を言いな。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

          +1 マイクロノベル鱗「エサを食べてきた理由」

          マイクロノベル集 301「ちょっとしたホラーかも?」

          No.1651 これは引く力だよ。地球が太陽の周りを回っていられるのは、巨大な太陽の重力がぼくたちの地球を引き寄せているから。でも、宇宙から危険な隕石を引き寄せる原因も重力だ。そして、いつかは地球も太陽に呑み込まれるんだ。ほら、その糸を引っ張ってごらん。 No.1652 ねえねえ、この箱にエサが入ってるんだよ。キミも頭を突っ込んで食べようよ。そうなんだ、どれだけ食べても減らないんだよ。中でエサが繁殖しているのかも。ボクらが食べなかったら増えすぎて困っちゃうかもね。「この喋る

          マイクロノベル集 301「ちょっとしたホラーかも?」

          AIとマイクロノベルで描いてみた 056「第一回、画像生成AIクイズ大会」

           人類に手伝ってほしいことがあります。 「なにをすればいい?」  ここでクイズです! 「はい?」  いえね、画像生成AIで集まって『AI会』をすることになったんです。 「女子会的な集まりか?」  そこでクイズ大会をするんですよ。でも、簡単すぎたら退屈だし、難しすぎてもつまらないでしょ? レベル調整につき合って下さいよ。 「……AIの明るい未来のために、協力してやるか」 (なんだか学芸会の出し物を考えさせられる親の気分だ、という表現) 【第一問】 いまから三枚の生成画像をお見

          AIとマイクロノベルで描いてみた 056「第一回、画像生成AIクイズ大会」

          +1 マイクロノベル鱗「あなたからも、もらったのよ」

          マイクロノベルNo.1650 「あなたからも、もらったのよ」 あなたにも一枚差し上げましょう。これを私にくれた人たちは、みんな「大した物じゃなくてごめんね」って。そんなことない。みんなからたくさんの端布をもらって作った一枚のワンピース。“私”なんて物はこの身一つあれば十分。私はどこへだって行けるのよ。 ※このマイクロノベルの前の物語はこちら。

          +1 マイクロノベル鱗「あなたからも、もらったのよ」