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本能寺の変1582 【 重史 25 】 天正十年六月二日、明智光秀が織田信長を討った。その時、秀吉は備中高松で毛利と対峙、徳川家康は堺から京都へ向かっていた。甲斐の武田は消滅した。日本は戦国時代、世界は大航海時代。時は今。歴史の謎。その原因・動機を究明する。『光秀記』

【 重史 025】

「遊行上人三十一祖京畿御修行記」

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【 人物 】 
*加筆修正 

【 重史 025】 第200話

①惟任方、もと明智十兵衛尉といひて、
②濃州土岐一家牢人たりしか、
③越前朝倉義景を頼み申され、
④長崎称念寺門前に、十ヶ年居住故、
⑤念珠(ねんごろ)にて、六寮、旧情、甚に付て、

             「遊行上人三十一祖京畿御修行記」

 天正八年1580、一月。
 三十一代遊行(ゆぎょう)上人同念が「南都御修行」を計画した。
 以下は、それに関する記述である。
 随行した者の手により書き残された。

 朝廷から、参内して説法するようにとの申し出があった。
 伝奏(=取次)は、勧修寺晴豊。

  さ伝(て)、勧修寺、天奏(伝奏)として、
  重ねて、御参内、
  御結縁(けちえん)*1あるべきよし(由)、宣旨(せんじ)*2、
  忝(かたじけな)く、有り難き事也。

  旧秋、九月十三日、御参裏(参内)事も、
  (上人が)誓願寺に御逗留の間、勅使ありし。

  今又、当寺へ如此(かくのごとく)の御儀、
  偏(ひとえ)に、本尊、引き合わせ申さるゝ哉(や)。

  必ず、二月初め比(頃)、吉日を以って、金言*3次第とぞ。

  正月廿三日、御行事成就し、七条へ御帰寺 (京都金光寺*4) 。

  *1結縁  仏と縁を結ぶこと→説教・布教。
  *2宣旨  天皇の命を伝える文書。
  *3金言  仏の言葉。
  *4金光寺 時宗の寺。
        当時は、七条堀川北西にあった。
        後に、秀吉によって現地に移される(下京区六条通河原町
        西入本塩竃町)。 

 遊行上人は、「南都御修行」を計画した。
 南都=奈良=興福寺。
 奈良は、筒井順慶の領地。 

 遊行上人は、坂本の光秀に使者(六寮)を派した。
 筒井順慶は、光秀の与力。
 光秀に、順慶へ宛てた一書を依頼した。
 そのことについての文書である。 

  同廿四日、坂本惟任日向守へ、六寮*遣はされ、
  南都(奈良興福寺)御修行有りたくの之条、

  筒井順慶へ、日向守一書、有るべきの旨、申し越さる。

  *六寮 遊行上人の諸事を管掌する僧。
      寮は、役人・役目等の意。
      六つの寮に分けられた。
      六寮は、称念寺の僧と思われる。       

 ①光秀は、後に、惟任の姓を名乗る。
  天正三年1575。
  信長から、惟任日向守の姓と官職を与えられる。

   惟任方、もと明智十兵衛尉といひて、

 ②光秀は、牢人だった。
  すなわち、「主無し」。
  無禄である。

   濃州土岐一家牢人たりしか、

 ③光秀は、朝倉義景を頼った。
  但し、仕官した形跡は見当たらない。

   越前朝倉義景を頼み申され、

 ④光秀は、十年ほど、長崎称念寺の門前に居住した。

   長崎称念寺門前に、十ヶ年居住故、

 ⑤光秀は、称念寺の僧と懇意だった。
  光秀と六寮。
  二人は、旧知の間柄。
  光秀は、手厚くもてなした。
  暫らく、坂本に留め置く。

   念珠(ねんごろ)にて、
   六寮、旧情、甚に付て、
   坂本に、暫し、留め申さる。

 幸いにも、順慶が年始のため安土に出仕するという。
 光秀は、六寮を順慶に引き合わせた。
 「南都御修行」
 順慶は、快諾した。

  
折節、大和筒井方、安土へ年始之出仕、
  則、惟任、取次なれば、来儀、幸、

  六寮、直に、行き合ひ、
  遊行上人、南都御修行、日州、助言故、
  順慶、別儀無く、御請、申されキ。

  同晦日、(上人は)六条御影堂へ入御、
  日中、行事以後、種々、取り成し、申し上られ候ひつる。
                 (「遊行上人三十一祖京畿御修行記」)


 【引用】 ◎第72話 第200話



 ⇒ 次へつづく


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