まひろ朱夏mahiroshka

文章を書く、絵を描く、音楽をつくる。 Rework with 「ハナミズキ」参戦

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文章を書く、絵を描く、音楽をつくる。 Rework with 「ハナミズキ」参戦

記事一覧

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話

Rework with『可愛くてごめん』に挑戦したお話、いよいよ曲の流れに沿って解説(ネタばらし?)です。 でもその前に。 リリースにはジャケット画像が必要です。私の場合イ…

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話②

Rework with『可愛くてごめん』に挑戦したお話、その2です。 すでにリリースされていた他のクリエイターさんの作品も聴いてみたのですが、ちょっと気になることが。明らか…

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話①

TuneCore Japanのプロジェクト『Rework with』、2023年は一青窈さんの「ハナミズキ」のパラデータ(ミキシングされる前の各パートごとの録音素材)を使って自由に二次創作し…

被災地で父を送る

父が亡くなった。 危篤の報を受けて急遽帰省したが、わずかに間に合わなかった。 私の故郷は能登の地震の被災地にある。 故郷に近づくにつれ、車窓から見える家の屋根には…

1月のポートレート

12月

10月のポートレート

+1

9月のポートレート

Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。③

なんとか楽曲を完成し、リリースに至った「ハナミズキ」Rework 、どんな曲になったのか。 さて、配信するにはジャケットの画像が必要。曲の制作の合間、雷や雨で音作りが…

Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。②

①話で、Rework with 「ハナミズキ」参加を決意、言葉遊び満載のハナミズキ魔改造を企んだ私に訪れた変化とは? TuneCore様の特設ページから、「ハナミズキ」のパラデータ…

Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。①

いやぁ、自分でもびっくりするくらい長い間noteを放置しました。前の記事が2019年ですって。ドン・ヘンリーのアルバムくらい間が空いてる(伝われ〜)。 有り体に言えば私…

芸術は表現から自由になれるのか

これからお話するのは、美術系の学校に入ると美学のガイダンスで聴くような話。美大卒でもない私ですが、他学部の芸術学の講義に潜り込んで(一応先生の許可は得て、です)聴…

昏い彼岸へと手を伸ばす

夢の背景は昏い。 闇の中、濁った水に朧に像を結んだ幻影は、理性の手綱の弛んだ頭に、それでも現実との水際を見失わせる。 果して夢は、眠りの中にだけあるのではない。…

『ボヘミアン・ラプソディー』のヒットの理由について、あまり言われてないので自分で言いたいこと。

「ヘッドフォンからの音楽の解放」、それが映画『ボヘミアン・ラプソディー』の大ヒット・ロングランの理由の一つである事は間違いない。大型スクリーンの映像と共に空間に…

November Rain ~short story

天気予報は占いの100倍は確かだ、と思う。 そのわりに、外れても恨む気にはなれない。むしろ、当たらないと思ってる占いに勝手に期待して、裏切られたと思うのは、天気は変…

H氏の特殊すぎるキャリア

 以前の勤務先の上司だったH氏のこと。  彼は誰もが知る大会社の出身で、私の勤務先の総務部長に迎えられた。就任早々、私に、  「実務のことはわからんから、よろし…

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話

Rework with『可愛くてごめん』に挑戦したお話、いよいよ曲の流れに沿って解説(ネタばらし?)です。

でもその前に。

リリースにはジャケット画像が必要です。私の場合イラストも描くので自分で作るんですが、他の人もやりそうなアニメ絵や「ちゅーたん」に寄せた絵は、試してはみたけれど納得がいかず。それに逆に目立たない。結局以前描いたイラストを採用。

さて、曲です。

もうダウンロードしたよとか

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Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話②

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話②

Rework with『可愛くてごめん』に挑戦したお話、その2です。

すでにリリースされていた他のクリエイターさんの作品も聴いてみたのですが、ちょっと気になることが。明らかにAI任せで作成したものを大量に出してきた人がいるようです。歌詞はそのまま、曲は全く別物なのです。歌詞を入れれば、数分で演奏付きの曲が完成っていうあれです。

出来はどれも残念!ですが、再生数(とお金)は稼げるでしょう。とにか

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Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話①

Rework with『可愛くてごめん』に参加して世界にお届けする話①

TuneCore Japanのプロジェクト『Rework with』、2023年は一青窈さんの「ハナミズキ」のパラデータ(ミキシングされる前の各パートごとの録音素材)を使って自由に二次創作し配信できるというものでした。私も参加して、その経緯をnoteでご紹介しました。
こういう企画、またあるといいなぁと思ってたら、先日第二弾開催が発表されました。

2024年はHoneyWorksの「可愛くてごめ

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被災地で父を送る

被災地で父を送る

父が亡くなった。
危篤の報を受けて急遽帰省したが、わずかに間に合わなかった。

私の故郷は能登の地震の被災地にある。
故郷に近づくにつれ、車窓から見える家の屋根にはブルーシートが目立ち始め、倒壊した建物も見えた。駅のホームにも裂け目が残されていた。

父は歌が好きだった。
歌の上手さは本物で、若い頃はのど自慢荒らしで大手レコード会社からわざわざスカウトが来たこともあったらしい。
初めて採点カラオケ

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Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。③

Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。③

なんとか楽曲を完成し、リリースに至った「ハナミズキ」Rework 、どんな曲になったのか。

さて、配信するにはジャケットの画像が必要。曲の制作の合間、雷や雨で音作りがしづらいときは絵を描きました。

ハナミズキの花をバックに、ピアスもハナミズキ。蝶は以前撮った写真から。「ひらり蝶々を」ですね。ベタに歌の世界を絵にしてみました。

いよいよ、曲のポイントをご紹介。

イントロから…
誰もが知るあの

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Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。②

Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。②

①話で、Rework with 「ハナミズキ」参加を決意、言葉遊び満載のハナミズキ魔改造を企んだ私に訪れた変化とは?

TuneCore様の特設ページから、「ハナミズキ」のパラデータをダウンロードし、まずはパート毎の音を聴きます。
これが本当に興味深いのです。完成した「ハナミズキ」は何百回聴いたかわかりませんが、トラックの一つ一つには、本来聴くチャンスがない生々しい音が記録されていました。

スト

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Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。①

Rework with 「ハナミズキ」に参加して勝手に一青窈さんとデュエットを実現した。①

いやぁ、自分でもびっくりするくらい長い間noteを放置しました。前の記事が2019年ですって。ドン・ヘンリーのアルバムくらい間が空いてる(伝われ〜)。
有り体に言えば私生活はしんどい日々でした。でした、じゃない。今もまだhard life goes onです。

さて本題。そんな日々の中でも、音楽は作っていました。数曲配信リリースもしました。インストゥルメンタルばかりで、お金にはなりません。ボカロ

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芸術は表現から自由になれるのか

芸術は表現から自由になれるのか

これからお話するのは、美術系の学校に入ると美学のガイダンスで聴くような話。美大卒でもない私ですが、他学部の芸術学の講義に潜り込んで(一応先生の許可は得て、です)聴いた内容を元に、備忘録的に残そうと思い、徒然に書き始めた訳です。

これを書いている時点で、「あいちトリエンナーレ2019」「表現の不自由展」を巡る騒動は小康状態です。これを書こうと思ったきっかけの一つには違いありませんが、是非の議論に加

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昏い彼岸へと手を伸ばす

昏い彼岸へと手を伸ばす

夢の背景は昏い。
闇の中、濁った水に朧に像を結んだ幻影は、理性の手綱の弛んだ頭に、それでも現実との水際を見失わせる。

果して夢は、眠りの中にだけあるのではない。覚醒の中にあっても、白昼の星月のように心の遠景を廻っている。

夢には真も偽もなく、善も悪もない。如何に不条理な夢であっても、不道徳であっても、自らを恥じたり、呵責に悩む事はない。むしろ芸術家や文筆家であれば、その危うい晦冥に踏み込み、泥

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『ボヘミアン・ラプソディー』のヒットの理由について、あまり言われてないので自分で言いたいこと。

『ボヘミアン・ラプソディー』のヒットの理由について、あまり言われてないので自分で言いたいこと。

「ヘッドフォンからの音楽の解放」、それが映画『ボヘミアン・ラプソディー』の大ヒット・ロングランの理由の一つである事は間違いない。大型スクリーンの映像と共に空間に音を響かせる、映画館という「装置」そのものが、動員と満足度に大いに貢献した。そしてその装置に完璧にマッチするコンテンツとしてクイーンがあった。

クイーンの同時代ファンは、良い音を空間に響かせるためのオーディオ機器にこだわった世代だ。クイー

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November Rain ~short story

November Rain ~short story

天気予報は占いの100倍は確かだ、と思う。
そのわりに、外れても恨む気にはなれない。むしろ、当たらないと思ってる占いに勝手に期待して、裏切られたと思うのは、天気は変えられないけど、運命は変わるかもしれないと思いたいんだろう。

仕事帰りの電車で会った高校の同級生の奈々実と、駅のそばのスタバでそんな会話をしていた。11月の半ばの金曜日、駅前の広場では、クリスマスのイルミネーションが始まった。予報は夜

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H氏の特殊すぎるキャリア

H氏の特殊すぎるキャリア

 以前の勤務先の上司だったH氏のこと。

 彼は誰もが知る大会社の出身で、私の勤務先の総務部長に迎えられた。就任早々、私に、

 「実務のことはわからんから、よろしくね。」

 と言った。すぐにそれは謙遜でもなんでもない事がわかるような出来事が続いた。

 ある時は、新しい社員寮の物件を決めた後、手付けを打つのを忘れ、新卒の受け入れ二週間前に別の物件を探す羽目になった。すでに新卒者には入寮案内を送

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