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ブランディングと価値創造

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現代の錬金術師になるために
運営しているクリエイター

#ブランド戦略

これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない

これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない

(2024年1月4日 追記)
この記事が含まれる内容が本になりました! 2024年1月17日出版です。

(追記ここまで)

世界に冠たるマーケティングカンパニー、P&Gがとても重視している指標があります。

それが、Evoked Set(想起集合)です。

Evoked Setとは、何かをしよう(買おう)としたときに、頭に浮かぶ好意的な選択肢の集合体のこと。

あらゆるモノやコトで(どれを買って

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ブランドが先か、商品が先か

ブランドが先か、商品が先か

※雑記です。

BMW Z4(E85)に乗り換えてから、SNSが車の話ばかりなこともあり、久々に会った人達とのとりあえずの会話が「BMWどうよ?」から始まりがちです。

車好き相手だと「シルキーシックス」だの「50:50」だのという話になるわけなのですが・・・
しかし、何かこう、イマイチ盛り上がりに欠けるところがあって「なんでだろうなぁ」と思っていると、一つの解が見えてきました。

僕はBMWとい

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ブランド創りの「2階建て理論」

ブランド創りの「2階建て理論」

ブランド考える上で大事な2階建て理論

「Minimal - Bean to Bar Chocolate - 」を経営して学んだ事は、ブランドの構成要素を考える時には常に2階建てで考えることが大事であるという事です。

2階建ての、
1階部分はブランドを展開する領域の外してはならないベーシックな要素

2階部分がその領域におけるブランドの差別化要素
つまり類似領域の他ブランドとの違いを明確にする部

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note深津さんに聞くMinimalのUX➀

note深津さんに聞くMinimalのUX➀

はじめまして、「Minimal -Bean to Bar Chocolate- (ミニマル)」というクラフトチョコレートブランドを経営している山下貴嗣です。noteの連載で、リアルなブランド経営の厳しさや楽しさ、そして学びをお届けしたいと思います。

私が経営しているMinimalはBean to Barと呼ばれるカカオ豆の仕入れからチョコレートになるまでの全工程を自社工房で製造する新しいスタイル

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Wantedlyのブランド名で思う、ブランドは誰の代弁者なのか問題

今週はWantedlyさんの上場報道絡みで、いろいろな記事が飛び交いました。この記事はIPOではなく、ブランドと事業の関係を考える題材として、Wantedlyさんは非常に面白いと思ったので書いてみます。

Wantedlyのサービスの骨子は、無味乾燥な言い方をすれば、人材募集の広告メディアであり、求人したい企業と職を求める個人をつなぐマッチングプラットフォームです。特徴としては、ベンチャー企業がタ

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「価値を上げる」=ブランディングって本当?

「価値を上げる」=ブランディングって本当?

最近SNSを流し読みしていた時に「ブランディングは価値を上げること」といったタイトルの記事が目に留まりました。

「…ん?」

と、どこかに違和感を感じながらも後で読めばいいやとスルーをして結局その記事が見当たらないというよくあるパターンでモヤモヤしてます 笑

でのこの違和感、初めての感覚ではないんですね。
ブランディングについてお客様から相談をいただいてる時にも感じることがあります。それは、

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30年前のチーズケーキとブランディングディレクターの仕事

30年前のチーズケーキとブランディングディレクターの仕事

昔からチーズケーキが好きでした。

甘いものはあまり食べないのですがチーズケーキだけは別で、カフェを経営してた頃も毎日せっせと仕込んでいました。カフェを閉めたあともチーズケーキの専門店を開く計画を立てるほど(頓挫しましたが)。いまだにあちこちのチーズケーキを取り寄せては家族と楽しんでいます。

そんなある日、とある企業からリブランディングの依頼がきました。

地元でお菓子を製造している会社で、企業

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ブランディングの正体〜Minimalから学ぶ「こだわり」と「顧客体験」

ブランディングの正体〜Minimalから学ぶ「こだわり」と「顧客体験」

あなたは今までに心を捉えて離さないようなブランド体験をしたことがありますか?

一瞬でその商品やサービスのファンになり、暇さえあればネットで情報を集め、頼まれてもいないのに周りに宣伝してしまう。否定的な意見を見つければ「いや、そうじゃない」と憤慨し、そのブランドに代わって反論する。

一般的にこのような人たちをロイヤルカスタマーと呼びます。昨今ブランディングの世界では顧客をファン化させ、如何にこの

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0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その3

0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その3

今回は大阪登壇約70分の最後のパート『企業価値の限界を超えるブランド価値』についてです。

多くの起業家、投資家は、サンフランシスコ、上海、アジアの一部都市で散見される爆発的企業価値を作り出すこと、得ることを一つのアドベンチャー(冒険)として、夢を託している?かもしれません。

再現性は薄いかもしれませんが、そのような状態になった時に
いわゆるユニコーンが誕生するのか
それをグローバルブランドの観

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0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その2

0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その2

では、今回は『日本企業のブランド価値の計測と投資限界額と投資法』です。日本企業は、だいたい企業価値の10%ぐらいがブランド価値限界の基準になるという話をします。

大変遅くなってしまって申し訳ありません。なんか忙しくなってしまいました。

登壇当日としては、下記のトピックとして話をしていました。
・世界と日本のブランド価値の測り方と投資額と投資法
 ∟自社のブランド価値限界値、投資限界値とオススメ

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0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その1

0から学ぶ『ブランド価値と投資額』【大阪登壇内容抜粋】その1

概ね初大阪で2日連続で登壇させていただき、今まで一番好評をいただけました!(来場者の6割がその場でnoteをフォローしてくれるという、、、すごい!)ひとえに、温かく迎えてくれた方々、準備を手伝ってくれた方のおかげであります。ありがとうございます!

ここまで国内外に多様な顧客、状態に合わせて提供していたデータが、ようやく一つのプレゼンテーションとして円をなしつつあるな感覚も資料を作りながら感じまし

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