池田紀行@トライバル

ソーシャルメディアとデジタルマーケティングに強い株式会社トライバルメディアハウス代表。大手企業300社以上の広告宣伝・広報・マーケティングの支援実績を持つ。近著『売上の地図』(日経BP)、『自分を育てる働き方ノート』(WAVE出版)含め著書・共著書10冊以上。鎌倉稲村ヶ崎在住。

池田紀行@トライバル

ソーシャルメディアとデジタルマーケティングに強い株式会社トライバルメディアハウス代表。大手企業300社以上の広告宣伝・広報・マーケティングの支援実績を持つ。近著『売上の地図』(日経BP)、『自分を育てる働き方ノート』(WAVE出版)含め著書・共著書10冊以上。鎌倉稲村ヶ崎在住。

    マガジン

    • 池田紀行のマーケ飯

      トライバルメディアハウス代表のワタクシ池田が、さまざまなフィールドの第一線で活躍されている方とご飯を食べながらカジュアルに議論する企画です。

    • インフルエンサーマーケティング2.0

      「インフルエンサーを ”買う” 時代」の終焉。インフルエンサーとの関係は、バイイングからリレーションへ。

    最近の記事

    「なぜ努力する必要があるのか」の考え方が根本から変わったお話

    先日、人生初の自己啓発本として『自分を育てる「働き方」ノート』を出版しました。帯にはでかでかと「自分の価値を上げるのは ”圧倒的努力” だけ」と書かれています。 本の中でも「努力せよ。さもないと成長できないぞ」「努力せよ。さもないと一流の職業人になれないぞ」「努力せよ。さもないと幸せな人生を歩めないぞ」と、自律自・責で努力し、自らの手で明るい未来を引き寄せることの重要性を説きました。 その文脈の中で、「なぜ努力する必要があるのか」「努力したって報われないじゃん」という声へ

      • 残酷な働き方改革の時代を勝ち抜くための武器 『自分を育てる「働き方」ノート』 を出版します(→前書きと後書きを全文公開)

        このたび自己啓発本を出版することになりました。マーケティング本は何冊か書いてきましたが、自己啓発本は僕史上初です。 テーマは「仕事観と働き方」、タイトルは『自分を育てる「働き方」ノート』です。タイトルの通り、読みながらワークを進めていくと頭の中が整理されてやることが明確になるよ! というもの。 この本を書こうと思った背景僕は、いまでこそたくさんの大手企業と仕事をさせていただくマーケティング会社の経営者をやっていますが、(いまから30年ほど前に)キャリアが始まったときは道端

        • 50歳になり、迷いも惑いもなくなりました

          2023年1月16日。50歳になりました。もうちょっと感慨深いものがあるのかなーと思ってましたが、特に何も感じない良い意味で無風の50代突入となりました。 生物として50代になったので、白髪もシワも増えたし、疲れは取れにくくなったし、近くのものも遠くのものも見えないし、二日酔いの復活に時間がかかるようになったし、必要な睡眠時間も長くなった気がしますが、気力と活力は30代、40代の頃に劣らず、というより、いまが一番の最盛期なんじゃないかと思うほど力があふれています。 これは

          • 多くのマーケターが誤解しがちな主要施策の「できること」と「できないこと」のまとめ

            マーケティングの現場にてたびたび発生する「期待していたほど効果でないじゃん!」という不幸は、いったい何が原因で起こってしまうのでしょう。 その不幸の大半は、「診断と処方の間違い」によるものです。 図にするとこうなります。 マーケティングは医療と同じです。病気(売れない理由)を特定し、その病気の治療に最も適した薬を飲む。ただこれだけ。たったこれだけ。しかしこれが実に難しい。 自身の身体のどこが悪いのか、診断もそっちのけですっ飛ばし、流行りの薬を飲み「ぜんぜん効かない!」

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            大事なことだからもう一度言っておきます。売上に影響を与えるクチコミは「思い出してもらうまで」と「思い出してもらってから」の2つに分けて考えよう!という大事なお話

            ここ、本当によく誤解される、というか誤って理解されてるんですが、とても大事なことなので改めて書いておきます。 クチコミ(Word-of-Mouth)には「思い出してもらうまで」と「思い出して(想起して)もらってから」の2種類があって、それぞれぜんぜん違う効能を持っているんです。 Pre-Evocation(想起前)とPost-Evocation(想起後)ともいえます。 おさらいこの話は基礎知識が必要なので、下記の記事をお読みでない方は恐縮ですがまずはこちらを読んでくださ

            49歳にして新たに「学習曲線」のスゴみを体験したぞ!というお話

            皆さんもよく知る学習曲線。 何ら新しいものではないかもしれませんが、よわい49歳にしてまた新たな学習曲線を実体験したので嬉しくて書いちゃいます。 僕は、昨年の2021年8月に、鎌倉の材木座で20年ぶりにウィンドサーフィンを復活させました。 20代の頃に逗子海岸でウィンドサーフィンを始め、ダラダラと7〜8年くらいやっていたんですが、仕事が忙しくなってきたことと、当時は東京に住んでいたので海までの往復の移動や道具のセッティングや片付けが面倒になり、30歳くらいでやめてしまっ

            経営資源が少ない中小企業は「何をやるか」よりも「何をやらないか」の方がはるかに重要かもよ、というお話

            HONE Inc.の桜井(@LOCAMA_AT)さんが、こんなツイートをしてくれまして(本の紹介、ありがとうございます♡)。 「ほんこれ」なので、少し膨らませて書いてみます。 戦略はなぜ必要か「戦略が重要!」なんて言いますが、極稀に戦略なんていらないときがあります。それは、経営資源が無尽蔵にあるとき。 資源が無尽蔵にあれば、すべての施策に全張りすればいい。どれかは当たるでしょう。 でも、99.9%(以上)の会社の経営資源には限りがある。ヒトも、モノも、カネも、すべて有

            【続】『これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない』▶15業界のEvoked Set(想起集合)および第一想起ブランド調査結果大公開!!

            書籍出版翌日に大幅増刷が決まり、だいぶ緊張している今日このごろです。 本記事では、大幅増刷御礼企画として、トライバルメディアハウスが2022年2月に延べ15,000人を対象に実施したEvoked Set調査2022の調査結果を大公開しちゃいます。 宣伝、(狭義の)PR、販促の役割はメンタルアベイラビリティを最大化させること売上は、バイロン・シャープ氏が『ブランディングの科学』の中で提唱している通り、メンタルアベイラビリティとフィジカルアベイラビリティによって決まります。

            想起集合や第一想起を獲得するために「記憶の多重貯蔵モデル」を理解しておこう

            以前書いた想起集合や第一想起の記事がとても読まれているので、その続編として(想起集合や第一想起を形成する「記憶のメカニズム」についてまとめておきます。 ※ 新刊『売上の地図』の紙面の都合上、カットされたボツ原稿であることは内緒です 記憶のメカニズム前記事で、想起集合が「何かのニーズが顕在化したときに頭の中で純粋想起される好意的な選択肢の集合体」であり、想起集合に入っていなければその時点で(ほぼ)負けが確定、第一想起ポジションが獲得できていれば買ってもらえる確率が極めて高く

            売上を左右する20のヒントをまとめた書籍『売上の地図』を出版します!!(→前書きを全文公開)

            久しぶりに本を出版することになりました。最後の書籍出版から8年、単著では10年ぶり。 テーマは「売上」、タイトルは『売上の地図』です。 この本を書こうと思った背景は、企業のマーケティングに20年以上関わってきた中で、いまだに多くの現場で「で、それやったらどのくらい売れるの?」(現場担当者の声→そんなことがわかるんだったら教えてくれよ…)とか「キャンペーンが失敗したから売れなかったじゃないか!」(現場担当者の声→確かにキャンペーンが失敗したのは自分の責任だけど、売れなかった

            ほとんどのマーケティング担当者が誤解しているソーシャルメディアの「真の力」

            SNSもソーシャルメディアも、プロモーションやPRに活用することがアタリマエの時代になりました。 一方で、多くの企業は、まだまだ狭義(狭い世界での)の活用しかできていないようにも思います。 本記事では、いま起こっているソーシャル化の本質(あらゆるモノやコトに「人と人のコミュニケーション」が介在することによって価値の本質が変わること)を理解し、狭義のSNSマーケティング、ソーシャルメディアマーケティングの思考フレームから、「ソーシャルメディアセントリック(ソーシャルメディア

            「無知の知」は大事だけど、もっと大事なのはその次の「学びの知」だと思うよ、というお話

            みなさん、「無知の知」は知ってますね。「自分が何を知らないかを知っている」状態です。ソクラテス大先生が提唱したものですね。 これがないと根拠のない万能感に浸り、勘違い野郎、井の中の蛙、裸の大様になっちゃうよ、というやつです。 「無知の知」がないということは、「自分が知らないことを知らない(自分が知らないことに気づいていない、自分が知らないことを自覚していない)」ということなので、考えてみるととても怖い状態です。 僕も、もう20年以上マーケティングを仕事にしていますが、や

            「お前、デザインわからないならデザイナーの後ろで作業ずっと見てろ」と言われ、素直にやってみたらすごい気づきがあった思い出

            20年ほど前、フリーランスでマーケティングコンサルタントをやっていた頃、お世話になっていた(社員10人くらいの)デザイン事務所の社長から、「池ちゃん、うちもマーケティングの提案を強化していきたいから役員として手伝ってよ」と言われ、デザイン超絶門外漢の僕が突如デザイン事務所の役員を務める、ということがありました。 その会社は大手メーカー商品のネーミングやパッケージデザインを手掛けることも多く、最初に僕が担当したのも新商品のパッケージデザイン案をクライアントに持っていき、合意を

            ほとんどのマーケティング従事者が興味を持たない「エーザイの統合報告書」がヤバいから読んだ方が良いぞ!という件

            このテーマは、あまりウケがよくないと思いますが最近のマイブームなので書きます。 まず、最近ビビビッと来たこの記事。 PwC Japanの坂野さんと、エーザイ専務執行役CFOにして早稲田大学大学院会計研究科客員教授も務める柳さんの対談記事です。 コンサルファームのPwC(プライスウォーターハウスクーパース)と企業のCFOがESGと財務の話をしている時点で、大半のマーケターが「あ、この記事は自分にとって関係ないな」と感じるのでは。 ちなみに、PwC Japanの坂野さんが

            開発した情報共有ツールを使いまくってみたら驚愕の結果が得られたので、僭越かつ手前味噌ながら自慢させてくれ

            何が起こったのか?自社で開発した情報共有ツール welog(ウィーログ)を全社員で約一年間使ったところ、なんと、会議時間が年間7,700時間 → 5,100時間と2,600時間(33%)短縮され、大幅なコスト減(金額に換算して3,208万円の削減)につながりました。 ある程度の効果は出ると踏んでいましたが、正直、ここまでとは思っていなかった。 ということで、年間のミーティング時間を2,567時間削減し、3,208万円のコストを削減した秘策中の秘策を(恥部も含めて)全公開し

            売上を拡大したいなら、カテゴリーエントリーポイントを増やせ!!

            強いブランドは、なぜ強いのか。 多くの人が買い続ける商品、多くの来店客を獲得しているお店、多くの旅行者が訪れる旅行地には、カテゴリーエントリーポイントが多いという共通項があります。 カテゴリーエントリーポイント(CEPs:Category Entry Points)とは、誰かが何かを食べよう、飲もう、行こう、買おうと思ったときに想起される入口(の数)を指します。 たとえば、国内旅行先。 いまはコロナの緊急事態宣言下ですが、感染者の拡大が落ち着き、(たとえば夏頃に)国内