ヒオカ

95年生まれ。ライター。デビュー作『死にそうだけど生きてます』(CCCメディアハウス)…

ヒオカ

95年生まれ。ライター。デビュー作『死にそうだけど生きてます』(CCCメディアハウス)9月1日発売 【連載】 婦人公論「貧しても鈍さない 貧しても利する」 講談社 ミモレ「足元はいつもぬかるんでる」 4月より専業ライター。 お仕事依頼はTwitterのDMまで。

マガジン

  • 貧困家庭育ちの実体験

  • 春休みチャリティー勉強会2020

    • 3本

    コロナによる不安や所得の冷え込みを払拭する為に、ほぼ2週間オンライン勉強会を開催します。その名も #春休みチャリティー勉強会2020 🌸 一斉休校、数多くのイベントキャンセルによる所得の冷え込み、長引く在宅勤務。平穏ではない状況の今だからこそ「たのしいインターネット」ですこしでも笑顔や経済をまわしたい。そんな企画です🌸

記事一覧

ヒオカ
1年前
17

本を読みたいけれど買えない人に本を贈りたい

この度、9月1日にCCCメディアハウスより、初めての著書『死にそうだけど生きてます』が刊行になります。 そこで、読みたいけど、でも1500円+税を出すことが難しいという…

ヒオカ
1年前
47

就活はオフィスのにおいも考慮、消臭剤で吐き気。嗅覚過敏の日常

最近立て続けに消臭剤を買ったその日に捨ててしまった。 私は嗅覚が異常に敏感だ。わずかなにおいも敏感に感じとる。 我が家はワンルームだ。部屋の中に台所があるため、…

ヒオカ
2年前
58

【情報提供お願いします】中嶌晃太さんと言う編集者を探しています

ちょっと困ったことが起きて、中嶌晃太さん(@Kouta_Naka1988)という編集者を名乗る方の情報を探しています。 ことの経緯を書きます。 現在出版社にお勤めで、夏に独立して…

ヒオカ
2年前
128

西成での野宿経験者の声明~新今宮PRnoteを受けて~

先日、島田彩さんによる、新今宮(西成)でのホームレス状態にある人とのでのコロナ禍デートの様子を書いたnoteが炎上しました。その記事は、大阪市の「新今宮エリアブラン…

ヒオカ
3年前
242

ホームレスとデートの記事の残酷さ~貧困消費と感動ポルノ~

先日こんな記事を目にした。 西成区、新今宮という土地でホームレスの方とデートするという内容。 読んだ感想は、残酷だな、これに尽きる。 「西成」と聞けば関西の人で…

ヒオカ
3年前
2,863

生理の貧困は単体で取り上げられるべき問題です。生理の貧困叩きに反対します。

現在、わたしはノンフィクションライターの立場で生理の貧困問題を追っています。 そこで、生理の貧困の報道が加熱する中で、生理の貧困問題が誤って認識され、生理の貧困…

ヒオカ
3年前
107

25歳の私が、"未来ある若者"という言葉に感じるモヤり

子どもは国の宝だ 未来ある若者が、、、 そんな言葉に、最近もやもやしている。 前提として、それらの言葉は正しいと思うし、間違っていないと思う。 ただ、 「自立し…

ヒオカ
3年前
169

自己責任論入門&生存バイアスの作り方

自己責任論者になるにはステップ1 まず、生まれながらのスタートラインは、全員同じだと考えましょう。 貧困家庭/中流家庭/富裕層 どの家庭に生まれてもスタートは同…

ヒオカ
3年前
76

貧困学生に対して、でもスマホはあるんでしょ?という大人の心理

先日、#生理の貧困が話題になった。 「#みんなの生理」が高校生以上の学生を対象に、「生理の貧困」についてインターネット上でアンケートを行ったところ、3月2日時点で…

ヒオカ
3年前
1,160

毎日ひーひーはーはーだ!深夜の叫び

私はかっこつけれないし、ぶっちゃけないとつぶれてしまうので、タスク山積みのくせに今の心境をここにぶつけます。 忙しい人は忙しいと言わない。 忙しい人ほど早く返信…

ヒオカ
3年前
45

振袖を着れない子どもたち〜貧困家庭の成人式〜

ーちょうど5年前の今頃、私は成人の日を迎えた。殺風景な田舎道に不釣り合いな色とりどりの花模様が浮かぶ。 お世辞抜きに、艶やかで、笑顔が光って見える幼なじみたち。 …

ヒオカ
3年前
221

ないものにされる痛みを可視化するーー『メイドの手帖』と「書くこと」について

私は、父が精神障害を抱えて障害者雇用やアルバイトを点々とし、時に無職という環境で育った。地方の貧困家庭で育ち、生い立ちから貧困の渦の中にいた私は、『メイドの手帖…

ヒオカ
3年前
122

21時今日泊まる家がない、の最適解は?

夜、0時を過ぎた頃。 乱暴に部屋のドアを叩く音がする。 気のせいかと思いつつ、PCと向き合い仕事をする。 しかし、やはり気になり不意にドアを開けてみる。 するとそこに…

ヒオカ
3年前
305

バズったらこんなクソリプが来ました 〜こうして当事者の口はふさがれていく〜

以前出した「私が普通と違った50のこと~貧困とは選択肢が持てないということ~」の記事がバズり、想像以上の反響がありました。メッセージをくださった方々、本当ににあ…

ヒオカ
3年前
520

「貧困家庭×中学3年間不登校」でも、地域で一番の進学校に受かった私の「居場所」

私にはいつも、居場所がなかった。 私は、中国地方の出身で、超ど田舎の超貧困家庭で育った。 幼い頃から、家では障害を抱えた父の暴力が止まず、家には本やゲームも、エ…

ヒオカ
3年前
1,036
本を読みたいけれど買えない人に本を贈りたい

本を読みたいけれど買えない人に本を贈りたい

この度、9月1日にCCCメディアハウスより、初めての著書『死にそうだけど生きてます』が刊行になります。

そこで、読みたいけど、でも1500円+税を出すことが難しいという方5名様に本をプレゼントします。
なぜプレゼントしようと思ったかというと、自分自身がかつて、「新品の本が買えない」子どもだったからです。
1500円の価値は人によって違います。
1500円あればご飯が何回食べられるだろう。
150

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就活はオフィスのにおいも考慮、消臭剤で吐き気。嗅覚過敏の日常

就活はオフィスのにおいも考慮、消臭剤で吐き気。嗅覚過敏の日常

最近立て続けに消臭剤を買ったその日に捨ててしまった。
私は嗅覚が異常に敏感だ。わずかなにおいも敏感に感じとる。

我が家はワンルームだ。部屋の中に台所があるため、生ゴミの処理を怠ると布団の上場で臭いがやってくる。
生ゴミの消臭剤を店頭で見つけ、柑橘系のにおいだったため、そこまできつくなだろうとおもい購入してみた。
しかし、あけた瞬間香料のにおいが鼻を突いた。
そのにおいに酔って、耐えられず、その日

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【情報提供お願いします】中嶌晃太さんと言う編集者を探しています

【情報提供お願いします】中嶌晃太さんと言う編集者を探しています

ちょっと困ったことが起きて、中嶌晃太さん(@Kouta_Naka1988)という編集者を名乗る方の情報を探しています。

ことの経緯を書きます。
現在出版社にお勤めで、夏に独立してメディアを立ち上げるため、ライターを探しており、私の生理の貧困に関する記事を読んで、是非寄稿をお願いしたい、という内容のDMをいただきました。
1度オンラインでお話しましょうというと打診しましたが、コロナで入院中でできな

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西成での野宿経験者の声明~新今宮PRnoteを受けて~

西成での野宿経験者の声明~新今宮PRnoteを受けて~

先日、島田彩さんによる、新今宮(西成)でのホームレス状態にある人とのでのコロナ禍デートの様子を書いたnoteが炎上しました。その記事は、大阪市の「新今宮エリアブランド向上事業」という取り組みのひとつとして、電通関西支社を通して依頼されて書かれたものでした。

そして、最近、当事者は気にしていない、といった趣旨の記事も公開されました。

しかし、一貫してこの記事に異議を唱える当事者はいます。

今回

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ホームレスとデートの記事の残酷さ~貧困消費と感動ポルノ~

ホームレスとデートの記事の残酷さ~貧困消費と感動ポルノ~

先日こんな記事を目にした。

西成区、新今宮という土地でホームレスの方とデートするという内容。

読んだ感想は、残酷だな、これに尽きる。

「西成」と聞けば関西の人でなくても、多くの人はどのような土地であるかは想像できるだろう。少なくとも関西でその名を知らない人はいない。

その土地の特性の説明についてはほかに譲る。知らない人は調べることをお勧めする。(その前提があるかないかで、また印象がさらに変

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生理の貧困は単体で取り上げられるべき問題です。生理の貧困叩きに反対します。

生理の貧困は単体で取り上げられるべき問題です。生理の貧困叩きに反対します。

現在、わたしはノンフィクションライターの立場で生理の貧困問題を追っています。

そこで、生理の貧困の報道が加熱する中で、生理の貧困問題が誤って認識され、生理の貧困叩きが始まっていることに危機感を抱いています。

わたしが問題視しているのは、
生理の貧困が、経済的困窮のみから起きること誤解される報道が続いることです。

コロナ禍の貧困で女性がナプキンを買えなくなっている、と、無理矢理コロナや学生の貧

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25歳の私が、"未来ある若者"という言葉に感じるモヤり

25歳の私が、"未来ある若者"という言葉に感じるモヤり

子どもは国の宝だ

未来ある若者が、、、

そんな言葉に、最近もやもやしている。

前提として、それらの言葉は正しいと思うし、間違っていないと思う。

ただ、

「自立して社会に貢献する大人」になれなければ自己責任論を振りかざされるこの国の風潮に、辟易としているのかもしれない

大人は、その未来を生きている大人になると宝じゃなくなってしまうの?

若者と中年だと価値が変わるの?

いや、そんなへ理

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自己責任論入門&生存バイアスの作り方

自己責任論入門&生存バイアスの作り方

自己責任論者になるにはステップ1

まず、生まれながらのスタートラインは、全員同じだと考えましょう。

貧困家庭/中流家庭/富裕層 どの家庭に生まれてもスタートは同じです。

親が病気?親族に要介護者がいる?そんなの関係ありません。

ステップ2

すべての結果は努力によって生まれると考えましょう

貧困から抜け出せない?それは努力不足で、あなたが怠惰だからです。

会社でパワハラに遭い鬱になった

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貧困学生に対して、でもスマホはあるんでしょ?という大人の心理

貧困学生に対して、でもスマホはあるんでしょ?という大人の心理

先日、#生理の貧困が話題になった。

「#みんなの生理」が高校生以上の学生を対象に、「生理の貧困」についてインターネット上でアンケートを行ったところ、3月2日時点で671件の回答があり、過去1年間に「経済的な理由で生理用品を買うのに苦労した」という学生が、20%にのぼることが分かりました。また、「生理用品を買えなかったことがある」と答えた学生も6%いたということです

連日テレビでも取り上げられて

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毎日ひーひーはーはーだ!深夜の叫び

毎日ひーひーはーはーだ!深夜の叫び

私はかっこつけれないし、ぶっちゃけないとつぶれてしまうので、タスク山積みのくせに今の心境をここにぶつけます。

忙しい人は忙しいと言わない。

忙しい人ほど早く返信する。

てきな!あの!意識高い系のビジネスツイートよく見るけど!

忙しいときくらい忙しいって言わせてよ

😭

※以下色々言いますが、今ライターの仕事できて夢に迎えてとっても幸せです!

9月に適応障害と診断され、

2か月ほど、

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振袖を着れない子どもたち〜貧困家庭の成人式〜

振袖を着れない子どもたち〜貧困家庭の成人式〜

ーちょうど5年前の今頃、私は成人の日を迎えた。殺風景な田舎道に不釣り合いな色とりどりの花模様が浮かぶ。
お世辞抜きに、艶やかで、笑顔が光って見える幼なじみたち。
「わぁ、似合ってる!めっちゃ綺麗だね」
そんな言葉をかけると、友達は「ありがとう」と微笑んだ。
一緒に会場に入ると、受付のスタッフに迎えられる。
そのスタッフの姿を見た時、私の心は動揺した。
リクルートスーツ姿の女性スタッフと、私の服装が

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ないものにされる痛みを可視化するーー『メイドの手帖』と「書くこと」について

ないものにされる痛みを可視化するーー『メイドの手帖』と「書くこと」について

私は、父が精神障害を抱えて障害者雇用やアルバイトを点々とし、時に無職という環境で育った。地方の貧困家庭で育ち、生い立ちから貧困の渦の中にいた私は、『メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語』を読みながら、冷たい記憶が呼び起され、とても胸が痛かった。国も違えば立場も違う彼女の物語だが、貧困の沼で喘ぎ、次から次へと降りかかる困難に翻弄される姿は、あまりに共感

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21時今日泊まる家がない、の最適解は?

21時今日泊まる家がない、の最適解は?

夜、0時を過ぎた頃。
乱暴に部屋のドアを叩く音がする。
気のせいかと思いつつ、PCと向き合い仕事をする。
しかし、やはり気になり不意にドアを開けてみる。
するとそこにはものすごい形相をした中年女性が立っている。

「うるせぇんだよこらぁぁぁぁぁ」

すごい剣幕でそう怒鳴る相手に、私は言葉を失って立ち尽くした。
あまりの衝撃で心臓が突っ張るのがわかる。脈打つ音さえ聞こえる。

「下の方ですか?」

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バズったらこんなクソリプが来ました 〜こうして当事者の口はふさがれていく〜

バズったらこんなクソリプが来ました 〜こうして当事者の口はふさがれていく〜

以前出した「私が普通と違った50のこと~貧困とは選択肢が持てないということ~」の記事がバズり、想像以上の反響がありました。メッセージをくださった方々、本当ににありがとうございました。一つひとつ目を通しては涙しました。救われた、なんて言葉もいただきましたが、救われたのはこちらのほうですよ。

クソリプが来ました当事者が声をあげると、必ずといっていいほど”クソリプ”というやつがくるというのは、ほんとう

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「貧困家庭×中学3年間不登校」でも、地域で一番の進学校に受かった私の「居場所」

「貧困家庭×中学3年間不登校」でも、地域で一番の進学校に受かった私の「居場所」

私にはいつも、居場所がなかった。

私は、中国地方の出身で、超ど田舎の超貧困家庭で育った。

幼い頃から、家では障害を抱えた父の暴力が止まず、家には本やゲームも、エアコンもなかった。

家には、学習できるどころか、安心できる居場所がなかった。

父の怒鳴り声を聞きたくなくて、いつもどうしたら家にいる時間を減らせるか考えあぐねていた。

山奥で育った私は、中学1年のとき、事情があって、引っ越しはせず

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