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エッセイを書きたかったけど、書けずに、行き着いた場所。

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2023年8月の記事一覧

一瞬でも好かれたい!

一瞬でも好かれたい!

人に一瞬でも好かれること。

これの積み重ねができる人が一番強いと思ってる。一瞬でいい。長くなくていい。でも、その一瞬だけでも、誰かを魅了できるか否か。これがポイントだと思う。

そして、ウチの周りにいる一流と呼ばれる人たちは、みんな共有して好かれている。

好かれることを考えると、どうしても「媚びを売る」ようなイメージを持ってしまうが、それとは少し違う。一瞬でも好かれることの要は、「サービス精神

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ユニクロ恐るべし。

ユニクロ恐るべし。

先日、久しぶりにユニクロに買い物にいった。

昔は、ユニクロといえばファストフードのようなイメージで、とにかく「安さ」がウリになっていたはずだが、今のユニクロはまるで違う。

スタイリッシュで、着心地が良くて、決して安いわけではない。長持ちもするし、ハイブランド商品と見分けもつかない。つまりは、最強ブランドとして、さらにその価値を上げている。

そんなユニクロで買い物をしていたときのこと。

ウチ

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「選ばれている」という感覚が、ウチをラクにしてくれた。

「選ばれている」という感覚が、ウチをラクにしてくれた。

人は常に選択している。

それは、朝、目覚めた瞬間から始まっている。眠い、でも、起きる、という選択。そして、顔を洗う選択をしたり、コーヒーをいれる選択をしたり。無数の選択肢のうちから一つ、選び出して生きている。

そして、時間が経つほど、さらに選択は増えてくる。挨拶のタイミングや、要求された仕事に対しての反応など。コンマ数秒の世界で選択を迫られ、その都度、決断をして行動しなければならない。

人は

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カッコよくなりたいから!

カッコよくなりたいから!

ウチはどんな人に「カッコよさ」を感じるのかと考えてみた。

ハッキリと意見をいうようなカッコよさもあれば、寡黙にコツコツと仕事をするようなカッコよさもある。外見的なカッコよさだってあるし、美学と言われるような精神的なものもある。

一口に「カッコよさ」といっても、その中身はかなり多様だ。

その時々で、自分の中の「カッコよさ」は変わってくる。十代の頃は、外見的なことばかりに気を取られてしまっていた

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「ゴミ」の基準。

「ゴミ」の基準。

 ゴミは捨てる。当たり前の行為だ。そして、ゴミじゃないものは捨てない。これも当たり前の行為だ。つまり、捨てたいときは「ゴミ認定」してあげる必要があるし、捨てたくないときは、その反対をしてあげればいい。

 この「ゴミ認定」がむずかしい。ゴミって、いつからゴミなんだろう。少なくとも、ゴミ箱に入る前には「ゴミ認定」されている。ゴミじゃなかったら、捨てないからね。

 じゃあ、いつ「ゴミ認定」してるんだ

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おばちゃん、怒鳴ってくれて、ありがとう。

おばちゃん、怒鳴ってくれて、ありがとう。

人の中にいると「煩わしい」と思うことが多い。問答無用で、外からエネルギーを押し付けられ、自分を乱され疲れてしまう。だから、逃避行するかのように一人の時間を求めてしまう。誰とも関わらない時間を作りたくなる。

それはカフェに入るだけでも構わない。一人になって、ボーッとしたり、本や漫画を読んだりするだけでいい。わざわざ旅行にいく必要もない。

些細なことかもしれないが、たったそれだけで、煩わしさはスッ

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友達が欲しい。

友達が欲しい。

 大人になると友達を作るのが難しい、という。でも、これは本当だと思う。子どもの頃は、いつでもどこでも友達ができた気がする。公園で遊んでいても、見知らぬ子どもに「一緒に遊ばない?」と言うことができたし、それで実際に友達になった。公園で遊ぶ友達。

 銭湯に通っていると、番台のおばちゃんが「いつもありがとね」と声をかけてくれる。そのうちに学校の話や友達の話になり、ここでもスグに友達ができる。ショッピン

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そのままでいいんだよ! と自分を励ます。

そのままでいいんだよ! と自分を励ます。


「あるがまま」の自分を受け入れよう!

と言われてきた。壮大なアニメ映画でも、似たようなことを歌われていた。自分の存在そのものを認めて、受け入れていこう、って。

強く響く言葉だった。ウチは、いつもどこかで他人の目を気にしてしまうような自意識の塊だから、なおさら響いたんだと思う。

でも、ウチには、その言葉をうまく行動に移すことができなかった。というより、具体的になにをしていいのかが分からなかっ

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海はウチを少し大人にしてくれた。

海はウチを少し大人にしてくれた。

 子どもの頃、海は綺麗なものとばかり思っていた。テレビや雑誌で取り上げられる海は、どこも透き通ったコバルトブルーに輝いていたから。静かな海の中をカラフルな魚が優雅に泳ぎ、まるで宇宙旅行でもしているように、人は海の惑星を漂う。そんなイメージを抱いていた。

 チビだったウチは、親に「海に行きたい!」とせがんだ。親は「沖縄は遠いよ」と呆れたような顔をしていた。そう、ウチが行きたい海は、沖縄の海だった。

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満たされる瞬間を考える。

満たされる瞬間を考える。

自分の「満足」について考えたりする。

自分は、いつ満たされているんだろうって。

朝起きて、空が晴れているだけでも満たされていく感覚がある。料理が美味しくできたときなんて、さらに満たされたような気分になる。でも、満たされた想いは、海の満ち引きのように次第に引いていってしまう。

それからしばらくは現実的な想いが低空飛行しながら時間は進んでいく。仕事に行かなくてはならない。ベタつく暑さでも一日耐え

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遠いところに行きたくなる。

遠いところに行きたくなる。

言葉を失うときがある。

それは、たいてい苦しいときだ。どういうわけだか、自分の身に降りかかったことを正直に話せない。素直に「助けて」と言えればいいのに。言葉を失ってしまうのだ。

相手が手を差し伸ばしてきても、なぜだかヘラヘラと笑ってしまって、「大丈夫大丈夫!」と逃げるように顔を背けてしまう。

自分でやるから。できるから。大丈夫。どうせ、ウチのこと笑うでしょう。あざけるでしょう。言っても、受け

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仕事のポリシーと、人生のポリシーは同じ方がいい。

仕事のポリシーと、人生のポリシーは同じ方がいい。

仕事のポリシーと、人生のポリシーはイコールで結んだ方がいいと思っている。

仕事とプライベートの演じ分けが上手い人なら話は別かもしれないけど、ウチはそこまで演技がうまくない。だから、なるべく仕事とプライベート、いわば公と私を演じ分けないように生きている。

でも、意外と苦労することは少ない。むしろ、年齢を重ねるごとに心がラクになっている自分がいる。

仕事だろうが、プライベートだろうがウチはウチ。

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役者と飲む酒。

役者と飲む酒。

「それは劇団やめるイコール、役者をやめるってことなの?」

 そう聞いた男の目に、光は宿っていなかった。唇の片側だけがクイッとあがり、悪代官のような笑みを浮かべている。聞かれた女は、首を何度がかしげたあとに、ようやくコクリと頷いた。

「よく意味が分からないんだけど、それって劇団に依存してるだけじゃない? リョーコが本当にやりたいことって、役者じゃなかったってこと?」

 男は容赦なく問い詰める。

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