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超個人的エッセー

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自分が考えたことを文章にしたいなーと思って書いた散文を集めています。週1~2回くらいで更新できればと思っています。
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記事一覧

荷物を捨てる人生

荷物を捨てる人生

こんにちは、カオマンガイコダイラです。

今、荷造りの終わった部屋からこの文を書いています。
荷造りをしていたのは、ジャカルタ(の前に実家)に行くために東京の家を引き払うからです。ほとんどの家具は捨てるか売り払いました(全然お金にはなりませんでしたが)。

荷造りをしていると色々な思い出や考えが頭に浮かんできます。
こんなこともあったな、とか、もっと別の人生もあったのかな?とかね。

一緒に暮らし

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アラン「幸福論」のすすめ

アラン「幸福論」のすすめ

こんにちは、カオマンガイコダイラです。

三大幸福論の一つ、フランスの哲学者・アランの「幸福論」(本名・エミール=オーギュスト・シャルティエ、アランはペンネーム)を読んだことはあるでしょうか。
この間読んでみたのですが、非常に「実践的な」幸福論だったので、オススメしたいと思います。

今まさに、アランの教えに従って行動してみて、気持ちが上向いているところです。

※ちなみに、あと二つの幸福論の作者

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一匹の妖怪が頭の中を歩き回っている。恋愛という妖怪が。

一匹の妖怪が頭の中を歩き回っている。恋愛という妖怪が。

こんにちは、カオマンガイコダイラです。

「恋愛(恋愛関係が成立する以前=片思いの時の気持ち)」に苦しめられた人(または苦しめられている人)はとても多いと思います。
苦しんだ結果うまくいけばよいのですが、苦しんだ結果、今も苦しんだままという人も結構いるのではないでしょうか。私もその一人です。
この恋愛という名の妖怪の倒し方について、思い浮かんだことがあったので、メモがわりにここに書き残しておきます

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先崎彰容「違和感の正体」「バッシング論」(新潮新書)を読んでみての感想

先崎彰容「違和感の正体」「バッシング論」(新潮新書)を読んでみての感想

こんにちは、カオマンガイコダイラです。

あなたはこの世の中をどう見ますか、そして何を考えますか。
世の中を考えるヒントとなりそうな本を読みましたので、感想を書きたいと思います。

この2冊に共通しているのは、筆者の専門である日本思想史の立場から、現代社会を見返し、「時代への処方箋」を書こうという姿勢です。

「違和感の正体」

恐ろしい本でした。

最初はただ世に蔓延る自称「知識人」たちへの批判

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病院でミスった話【保険証よ、さようなら】

病院でミスった話【保険証よ、さようなら】

こんにちは、カオマンガイコダイラです

この間、病院に行った時に盛大にミスったので、私のようなミスをする人が出ないようにちょっと備忘録的に書き留めておきたいと思います。

退職して次の職場まで間が空く人は、健康保険の手続きはすぐしよう!私が言いたいのは↑に書いたことだけです。
ジャカルタへの転職のため、前に勤めていた会社を辞めたのですが、健康保険の手続きをするのをすっかり忘れていました。

会社勤

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【推し】ヴィトゲンシュタインがカッコよすぎる【『論理哲学論考』までの生き方】

【推し】ヴィトゲンシュタインがカッコよすぎる【『論理哲学論考』までの生き方】

こんにちは、カオマンガイコダイラです。
この前、著作を読んだ「20世紀最大の哲学者」ヴィトゲンシュタインが、本人の生き方も著作の内容も、あまりにカッコよすぎるので紹介したいと思います。
推しです(もう亡くなってるけど)。

大学までの生き方

ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインは1889年、オーストリアのウィーンに生まれた哲学者です(ヒトラーと同い年!)。当時の大富豪の家庭に生まれましたが、4歳ま

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高田明典「『私』のための現代思想」を読んでみての感想

高田明典「『私』のための現代思想」を読んでみての感想

こんにちは、カオマンガイコダイラです。

自殺とは、悪なのでしょうか?
不思議な新書を読んだので、感想を書いてみました。光文社新書の高田明典著「『私』のための現代思想」です。

この本は、ヴィトゲンシュタイン、レヴィナス、アガンベン、ハイデガーなど数多くの思想家の考えを用いながら、論理的に正しい自殺と正しくない自殺を考えていく不思議な本です。まず作者の経歴が不思議です(文学修士→工学博士単位取得)

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誕生日の憂鬱

誕生日の憂鬱

こんにちは、カオマンガイコダイラです。
みなさんは、誕生日を楽しみにしている人ですか?それとも憂鬱な気分で迎える人ですか?
私は憂鬱な気分で迎える人です……。

つい先日、また誕生日を迎えてしまい、かなり憂鬱な気分になりました。

憂鬱になるのは、「また1年、死に近づくから」という文学的な理由ではなく、単純に嫌なことが起こるからです。
例えば、今年の誕生日は一日中雨でした。私は雨が嫌いなので、それ

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音声の耐えられない難しさ

音声の耐えられない難しさ

こんにちは、カオマンガイコダイラです。
私にはどうしてもできないだろうことが一つあります。やったことがないので、実際できるかどうかはわからないのですが、できない自信があります。みなさんはできるでしょうか。あるいは、「とてもお世話になっている」という人もいるでしょうか?

それは「文章を音声で聴くこと」です。

短い詩や絵本の朗読ではなく、最近流行っているオーディオブックのような、「長編小説やビジネ

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「人財」の恐怖

「人財」の恐怖

こんにちは、カオマンガイコダイラです。

突然ですが、私は「人材」という言葉が嫌いです。なぜなら、人間を「モノ」扱いしているように思えるからです。「人材」のみならず、最近では「人財」という言葉も普通に使われるようになってきました。ここまで来ると恐怖すら感じます。「財」というのは人間に使われて消費されるモノを示す言葉だと思うからです。人間(多くの場合、『人財』という言葉を使うのは企業をはじめとする組

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哲学だけは残しておいてほしい

哲学だけは残しておいてほしい

こんにちは、みなさん。カオマンガイコダイラです。
私がなにゆえこんな名前を選んだか……は置いといて、みなさんはいま幸せですか?

私は幸せではありません。正確に言うと、世間一般から見ると「幸せでない」ということになるだろうなぁと思っています。内面では、時には幸せを感じる時もあります。資格試験に合格したとき、起き抜けに冷たい水を飲みほしたとき、春の川沿いを歩いたとき。

ただ、私は職場や仕事になじめ

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