記事一覧
ごまめのごたく:ロシアのもろもろ(8)異界幻想(後)
「ロシア異界幻想」(栗原成郎 2002 岩波新書)の後半です。
プーチンの今の動向の思想的背景がユラユラと浮かび上がってきます。
最後に、前回も出てきたムソルグスキーの「展覧会の絵」の絵画は何だったのか、という昔のドキュメンタリーがすごいので、紹介します。
「聖なるロシア」の啓示 ー民衆宗教詩『鳩の書』ー第四章です。
ロシア民衆文化の土壌に深く根をおろしている口承文芸(フォークロア)ジャンルの
SHINE:転落からの帰還
今回は「SHINE」(1996)。オーストラリアの映画。
アーティストが上り坂で転落。失われた人生からの帰還を描く。
実際に日本にも来て公演したことのある、デヴィッド・へルフゴットの生涯を描く。厳格な父親に一流のピアニストになることを強いられ、コンクールでラフマニノフを演奏するが、精神に変調をきたして、記憶障害となる。そののち何年かして、あてどなく雨の中をさまよっているへルフゴットのシーンか
ブルージャスミン~TAR~ダンサーインParis・・それぞれの人生
前回紹介した「泳ぐひと」を見た後には、人生に敗北した現実を突き付けられた主人公、ネッド・メリルの妻ルシンダや娘たちの人生はどのようなものだったのだろう・・・などと妄想の余韻が残る。
時代の波に乗って儲けた男が、事業に失敗してその資産を全て失ってしまった後の、妻の側から物語
2014年ウッディアレン監督の映画
ブルージャスミン 映画の冒頭から最後のシーンまで、ジャスミンの独り言らしからぬ
時の狭間のシネマ:「泳ぐひと」
1950年代から1960年代初めのアメリカの経済成長の波に乗った富裕層と、それを支える家族や地域社会を蝕みつつある病の兆しを、絶妙なタッチで描いた奇妙な味の異色作です。
1970年ごろ、たいがい街のどこかに単館映画館があって、複数の映画が併映されていてた。指定、入れ替え無しで、上映途中で入ってもよかった。満席で立ち見、通路の階段に座ってみてもよかったし、オールナイト上映も普通にあった。
学