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事実婚のノウハウ

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・事実婚の契約書を書くのに役立つ記事 ・説得するストーリーを作るのに役立つ記事
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私の中で蓄積された“べき”論が、私を生きづらくしていた

私の中で蓄積された“べき”論が、私を生きづらくしていた

30を超え、2年経った今、人生のさまざまな節目を迎えている。

特に、子どもを産むことにかなりの迷いがある。

「(楽しい事も多いけど)生きていく限り、常に必死に環境に適応し続けなくてはいけず、人生は苦しい。こんな苦しみを味わう人を、わざわざ自分の手で増やしたくない。」

という気持ちがあるからだ。

一応補足しておくと、私は子どもが好きだ。自分の子どもだったらますます、間違いなくめちゃくちゃかわ

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写真家が、綴ることば。三澤武彦氏。

写真家が、綴ることば。三澤武彦氏。

大好きな本がある。
「三澤武彦著・自宅で花嫁のすすめ」
結婚式の写真集だ。

★★★

私は、子どものスタジオ写真が苦手だ。赤ん坊にタキシードやドレスを着せて華やかなフレームの中で笑わせたり、普通を装ったスタジオで「ナチュあざとい」状態で子どもたちを微笑ませたりするのが、どうにも見ていて恥ずかしい。友人の家に飾られているたくさんの写真の数々を、ちっとも可愛いと思わなかった。

しかし娘が3歳のとき

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夫婦別姓について、婚約者(男)へ真正面から切り出してみた。

夫婦別姓について、婚約者(男)へ真正面から切り出してみた。

去る2020年2月16日。

結婚後、家を建てる候補の土地の下見をした帰り。

彼と私は、何の気なく駅中のカフェチェーン店に入りました。

サプライズで作った少し遅いバレンタインのアイシングクッキーを渡して、

偶然彼も私に、少し遅い誕生日プレゼント。カジュアルな指輪を用意してくれていました。

左手薬指にその指輪をはめて、今日一日を振り返り、穏やかな時間が流れるなか、

勇気を振りしぼり、私から

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男尊女卑につける薬「選択的夫婦別姓」

男尊女卑につける薬「選択的夫婦別姓」

選択的夫婦別姓とは夫婦同姓のほかに夫婦別姓も選べるようになる制度。これが「男尊女卑の毒」を解毒するのにとっても効果的な理由は、現在の民法の成り立ちを知ればわかります。

「なぜ夫の実家に帰省したら、女性だけ働かされるの?」

「共働きなのに、なぜ家事育児は女性がやると思われているの?」

そう感じる方も、ヒントはここにあります。まずは一緒に明治時代にタイムスリップ!

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先日投稿し

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「秘密の質問」の「母親の旧姓は?」という項目に凝縮されているもの

「秘密の質問」の「母親の旧姓は?」という項目に凝縮されているもの

1.「よそはよそ、うちはうち」の感覚がプラスの意味で社会に浸透してほしい「よそはよそ、うちはうち」

小さいころ、親からこの言葉を言われた人は結構いるんじゃないかな、と思う。

「Aちゃんちは毎年家族旅行に行くんだって。いいなー」
「みんな毎月おこづかいもらってるのに、何でうちはないの?」

こういうおねだり系のことを親に言った時に、「よそはよそ、うちはうち」というひと言で一蹴されたことは、私も子

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【思考実験】パートナーシップと家制度と夫婦別姓を分けて考えてみた

【思考実験】パートナーシップと家制度と夫婦別姓を分けて考えてみた

前回、「パートナーシップのアップデートには家制度からの脱却が必要」だと主張した。また、「夫婦別姓は家制度と家父長制に阻害されている」という仮説も立てた。ただし、「私自身がパートナーシップ3.0にたどり着けていない」とも書いた。
今回は私が何に対して引っ掛かりを覚えて、自分の中でも矛盾を感じている部分はどこか、整理したいと思う。

■論点整理したい理由Twitterの140字ずつなんて正直議論も何も

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夫婦別姓にすると子供の名字はどうなるの?

夫婦別姓にすると子供の名字はどうなるの?

選択的夫婦別姓制度に賛成する人が増えてきました。最近、賛成派になった人に、一番よく聞かれるのが「子供の名字」に関する質問です。

大きく分けると、「子供の名字はどうやって付けるの?」と「親子で名字が違うって大変じゃない?」の2点です。今回はその質問に対する回答をまとめます。

子供の名字の付け方は今と変わらない現在、私たち日本人は結婚するときに、夫か妻かどちらの名字に揃えるかを選択(=戸籍筆頭者を

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私は「家族」という名のチームを作りたい

私は「家族」という名のチームを作りたい

この話は、私が入籍に価値をそこまで感じていないこと(というか、形式に頼りきってしまうことの恐怖を感じていること)そして、別姓でありたいと、願うようになるに至った原因のひとつなので、書いてみました。

あ、大切なことですが、入籍や、同姓になることに反対しているわけではないです。それぞれ、したい選択をすべきかな、と思います。

家族とは...

氏が一緒のことなのか?

一緒に住むことなのか?

入籍

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アラサーの私が"結婚"をしたくない理由

アラサーの私が"結婚"をしたくない理由

週末にFacebookを開けばタイムラインが結婚報告で溢れかえっているアラサー女子の私ですが、今のところ結婚はしたくないなあと思っています。

正確に言うと"現行制度上で婚姻届を提出する"ということに大きな抵抗があります。

その理由はたったひとつ。

名字を変えることを強要されるからです。

今の日本では、名字を変えることのコストが正しく認識されていない名字を変えることに抵抗がある私は、選択的夫

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パートナーシップ3.0という考え方

パートナーシップ3.0という考え方

※私自身は異性愛者のため、どうしても問題意識がそちらに寄ることをご容赦いただきたい。この「パートナーシップ3.0」は性的指向に左右されない概念であってほしいと思っていること、また1.0,2.0の価値観を選択する(≠他人に強いる)当事者を否定するものではないことを、はじめに断らせていただく。また、このnoteの内容自体も今後アップデートしていきたい。

と、大層な感じで始めてみたが、要は

全てのパ

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結婚、出産、公正証書、遺言書

結婚、出産、公正証書、遺言書

夏の猛暑も過ぎ去り、やっと秋らしくなってきました。

8月26日に誕生日も迎え、30代も中盤に差し掛かってきたな、と実感する日々です。

8月後半は年度としてちょうど中間くらいなので、自分のこれまでとこれからという長期と、今年度前半の動きを振り返りつつ、今年後半をどう動こうかといった今年の動きという短期の狭間を揺り動きながら、自身の身の振り方を自省するのにちょうど良いタイミングだと、自分自身で勝手

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公正証書による事実婚の契約内容の一部を解説します

公正証書による事実婚の契約内容の一部を解説します

事実婚にあたり、公正証書で契約書を作成したことで各種メディアに取材いただいたり、メッセやメールで「私も事実婚だったけど、こういう方法を知りたかった」「事実婚を検討してるけど参考になった」というご連絡やご意見をたくさんいただいたりしました。人ぞれぞれ、既存の制度と価値観の狭間のなかで、結婚や出産においていろんな悩みや苦労があることを改めて実感しています。

同時に「可能であれば契約の内容を知りたい」

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