浅間香織

計算機を携え北に爆走する現代詩人です。花鳥風月と錬金術と古典学芸と科学技術が調和した湖…

浅間香織

計算機を携え北に爆走する現代詩人です。花鳥風月と錬金術と古典学芸と科学技術が調和した湖を探しています。文学作品『願望と献花』『薄暗い鍵盤組曲』をpixivさんで連載してます。→https://www.pixiv.net/novel/series/9902072

マガジン

  • 詩(?)

    浅間の書いた詩(?)

  • 日記雑記

    日記や雑記

  • 【小説】カラマーゾフの姪(雑編)

    文学作品『願望と献花』の一部分。

  • まんがタイムきらら関連記事

  • 【小説】カラマーゾフの姪:ガチョウたち

    長編小説『願望と献花』に組み込まれる小説群です。 『願望と献花』はこちらで公開されています。 https://www.pixiv.net/novel/series/9902072

記事一覧

人生とは、二十時間の地獄と四時間の睡眠で構成されている事象のこと。

価値のないもの。

二行詩「二十一世紀の意識が高い絶望」

浅間香織
6日前
5

今日一日をなんとかやり過ごす。

……そんなことが何を運んで来るというのだろう。

毎日、毎日、またその日の地獄が、その次の日の地獄が待っていて繰り返されるだけ。

終わりを見果てぬ地獄が繰り返すだけ。それが終わる時に私はいないのだ。

浅間香織
12日前
9

私が鬱病にならないのは理屈や合理の通じない人間や世界に囲まれて育って、それがベースになったからだと思うし、そういう人や物は理の権化のはずの大学でも少なからずあると分かったので、まあ人間そんなものと頷けるようになったし、理不尽や混沌に慣れてはいないけど免疫は十分あるのだと思います。

浅間香織
2週間前
5

【小説】『完全な造花』「長月の初め」

「もう秋ね」九月上旬の宵の口に女が言った。「そうね、暑いわ。季節の風情を不快感があっさり覆い被せてしまうくらい、残暑が酷い」  男は間合いの外で女の視線が動くの…

浅間香織
3週間前
12

私が脳卒中で倒れたら、100%世界から被るストレスが原因であり、人間の傲慢への完全敗北を意味するので、それだけは絶対にあってはならないと命の地面を踏み締めてる。

浅間香織
1か月前
7

領域展開 日傘!!

浅間香織
1か月前
6

【日記】2024年8月

 長い連休が終わった。  長い夏の連休が終わった。実際のところ社会の半分くらいの人間は働いていたと思われるが、それでも夏休みとして、社会を支配する暦において長期…

浅間香織
1か月前
16

ある湖水地方の年代記(1)

 その湖水地方は東の果てにあった。生命に富み、食物豊かにして気候穏やかなその土地は、常世の郷と呼ばれていた。その地方は山並みも多様であったから、地形も高低に広く…

浅間香織
1か月前
19

害虫と脳卒中

 もしかしたら割合で考えると、人数は思っているより少ないのかもしれない。  しかしながら決して少なくない21世紀人は、虫の生命を終わらせることを躊躇わないであろう…

浅間香織
1か月前
21

学術コミュニティで盛り上がって、皆さんと別れて、研究室の人と二人で駅に移動して、改札でまた東京でと言って、別れて、奇遇にも5分後その駅のホームで再会して、改めて別れて、関西で暮らす旧友と再会して、琵琶湖を観て、別れて、一人で石山寺まで行って、独りで帰る。完全に志摩リンだった。

浅間香織
2か月前
5

文学作品『願望と献花』を公開しました。
近日コロナウイルス感染症が流行っているらしいですが、その昔同種の感染症が流行った時の、偏差値は高かった某京大学の院生の会話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22637522

浅間香織
2か月前
8

「流行」というものに昔は興味がなかった。

流行っているとされるものに興味が持てなかったからだ。
それは今もあまり変わっていない。

しかし宣伝をするようになってみると「流行」の見方が変わった。

「流行」に集まる少し素朴な人たちとつながるチャンス、天気のようなものなのだ。

浅間香織
2か月前
8

0.5秒位内に人生が終わるなら至福の次くらいに幸福なのに1秒以上苦しむ度胸がないから無理って啼いてる。

一行詩「毎日」

浅間香織
2か月前
5

小説『願望と献花』更新しました。

パンデミックで不安に駆られている知識人たちの戯画。

第5部1章1節 メリステムの観察(10) | 浅間香織 KaoriAsama #pixiv https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22499211

浅間香織
2か月前
5

東大きらら同好会活動レポ ~『ぼざろ』の映画鑑賞会から「カラカラ」カラオケ行ってきた~

 『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:(前編)』を東京大学きらら同好会で鑑賞してきた日のレポートを書いてみました! 入場まで集合時間  鑑賞会は同好会会長の完璧…

浅間香織
3か月前
22

町でマイホーム販売系不動産のお兄さんに「お姉さん」と声をかけられた。

「(ごめんよ……、国立大学が独立行政法人化していなければ話を聞く世界線もあったかもしれない)」と思って会釈だけして立ち去った。

二行詩「学費値上がる組織の院生」

浅間香織
3か月前
13

人生とは、二十時間の地獄と四時間の睡眠で構成されている事象のこと。

価値のないもの。

二行詩「二十一世紀の意識が高い絶望」

今日一日をなんとかやり過ごす。

……そんなことが何を運んで来るというのだろう。

毎日、毎日、またその日の地獄が、その次の日の地獄が待っていて繰り返されるだけ。

終わりを見果てぬ地獄が繰り返すだけ。それが終わる時に私はいないのだ。

私が鬱病にならないのは理屈や合理の通じない人間や世界に囲まれて育って、それがベースになったからだと思うし、そういう人や物は理の権化のはずの大学でも少なからずあると分かったので、まあ人間そんなものと頷けるようになったし、理不尽や混沌に慣れてはいないけど免疫は十分あるのだと思います。

【小説】『完全な造花』「長月の初め」

【小説】『完全な造花』「長月の初め」

「もう秋ね」九月上旬の宵の口に女が言った。「そうね、暑いわ。季節の風情を不快感があっさり覆い被せてしまうくらい、残暑が酷い」
 男は間合いの外で女の視線が動くのを静観した。
「虫も鳴いているけれど、暑いけれど、でももう秋なのよ。旧暦でも秋。その証拠にほら、今吹いている風に触れてみなさい。蒸ら気が抜けた透明な風でしょう。……秋風の吹きにし日より、音羽山、峰の梢も色づきにけり。この風。早く秋だと思って

もっとみる

私が脳卒中で倒れたら、100%世界から被るストレスが原因であり、人間の傲慢への完全敗北を意味するので、それだけは絶対にあってはならないと命の地面を踏み締めてる。

【日記】2024年8月

【日記】2024年8月

 長い連休が終わった。
 長い夏の連休が終わった。実際のところ社会の半分くらいの人間は働いていたと思われるが、それでも夏休みとして、社会を支配する暦において長期休暇とされている、長い連休が終わった。
 今年の長さは特殊である。連休が始まろうとしていた木曜日の夕方、人によっては有給休暇を使用し、夏休みを始めていた日の昼の終わりに、僕達の国も上にある、ユーラシア大陸の端のアムールプレートにおいて、震度

もっとみる
ある湖水地方の年代記(1)

ある湖水地方の年代記(1)

 その湖水地方は東の果てにあった。生命に富み、食物豊かにして気候穏やかなその土地は、常世の郷と呼ばれていた。その地方は山並みも多様であったから、地形も高低に広く多層的に高さを並べ、生態系は多種多彩であった。自然がつくった生命の環の内でも最高傑作の一つであっただろう。それがその湖の周辺にあった。
 その湖水地方は東の果てにあった。
 「東の果て」とは奇妙な言葉である。「東」とは素朴な、現実的な言葉で

もっとみる
害虫と脳卒中

害虫と脳卒中

 もしかしたら割合で考えると、人数は思っているより少ないのかもしれない。
 しかしながら決して少なくない21世紀人は、虫の生命を終わらせることを躊躇わないであろう。
 私も躊躇わない。
 虫の生命を終わらせることを申し訳ないとは思わない。……ようにしている。

 ……仮に、仮にである。たとえ一瞬罪悪感を覚えるとしても、決して虫に同情することはない。自分の生活の質を保つためなら容赦はしない。

 そ

もっとみる

学術コミュニティで盛り上がって、皆さんと別れて、研究室の人と二人で駅に移動して、改札でまた東京でと言って、別れて、奇遇にも5分後その駅のホームで再会して、改めて別れて、関西で暮らす旧友と再会して、琵琶湖を観て、別れて、一人で石山寺まで行って、独りで帰る。完全に志摩リンだった。

文学作品『願望と献花』を公開しました。
近日コロナウイルス感染症が流行っているらしいですが、その昔同種の感染症が流行った時の、偏差値は高かった某京大学の院生の会話です。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22637522

「流行」というものに昔は興味がなかった。

流行っているとされるものに興味が持てなかったからだ。
それは今もあまり変わっていない。

しかし宣伝をするようになってみると「流行」の見方が変わった。

「流行」に集まる少し素朴な人たちとつながるチャンス、天気のようなものなのだ。

0.5秒位内に人生が終わるなら至福の次くらいに幸福なのに1秒以上苦しむ度胸がないから無理って啼いてる。

一行詩「毎日」

小説『願望と献花』更新しました。

パンデミックで不安に駆られている知識人たちの戯画。

第5部1章1節 メリステムの観察(10) | 浅間香織 KaoriAsama #pixiv https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22499211

東大きらら同好会活動レポ ~『ぼざろ』の映画鑑賞会から「カラカラ」カラオケ行ってきた~

東大きらら同好会活動レポ ~『ぼざろ』の映画鑑賞会から「カラカラ」カラオケ行ってきた~

 『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:(前編)』を東京大学きらら同好会で鑑賞してきた日のレポートを書いてみました!

入場まで集合時間

 鑑賞会は同好会会長の完璧な采配で実施された。

 日程は一番希望者が多かった休日に決まり、10人集まることになった。 
 東大きらら同好会(以下きら同)はオンラインでの交流が多く、対面活動が少ないこともあり、顔を知らないメンバーも半分くらいいる。
(当日ま

もっとみる

町でマイホーム販売系不動産のお兄さんに「お姉さん」と声をかけられた。

「(ごめんよ……、国立大学が独立行政法人化していなければ話を聞く世界線もあったかもしれない)」と思って会釈だけして立ち去った。

二行詩「学費値上がる組織の院生」