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【猫小説】『メニー・クラシック・モーメンツ』アーカイブ
noteにて発表した、梶モードの初小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~』のアーカイブとなります。
★ コンテンツ ★メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~
著:梶モード
プロローグ
第1章:忌まわしきもの
第2章:吊り橋
第3章:真っ暗
第4章:電話
第5章:もぬけの殻
第6章:若い頃のはな
【絶望三部作】『Evermore』第1章:いざ、イタリア ①(第3部:イタリア旅行記)
これが…、『最後の晩餐』か…。
ルネサンス期の巨匠「レオナルド・ダ・ヴィンチ」が描いたテンペラ画を目の前にした瞬間、俺の口から感嘆が零れ落ちた。
イタリアの「ミラノ」にある、外界から切り離された孤島のようなカトリック修道院の静寂の中、俺はただひたすら、永遠を見つめていた。
隣でこの壁画を鑑賞していた、シュンは…
― もしかして、泣いているのか?
*****
その年の梅雨の晩
【絶望三部作】『Evermore』第3章:雨宿り(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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ご挨拶
絶望三部作『Evermore』の第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ)は、本章(第3章:雨宿り)にて、” 終了 ” となります。
最終話も楽しんで(!?)いただけると、嬉しいです^^
🐾 梶モード 🐾
サトシとの別れは、決して唐突なものではなかった ―。
東京と福岡の遠距離恋愛を始めて1年半。二人の終わりは時間をかけてゆっくりとやってきた。死を待つ
【絶望三部作】『Evermore』第2章:タイム・リミット(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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「海へ行こう!」
と言ったのは、サトシのほうだった。9月下旬のことである。
本来は、俺から提案すべき案件だったのかもしれない。そう思いながらも、二つ返事で彼の申し出を受け入れた。
彼と付き合って、5度目の夏が過ぎ去った。
互いに30代になり、ふざけてばかりいた20代の頃とは一変し、将来のことを真面目に考える回数もきっかけも増えていた。
物書きの仕事でやっと家賃
【絶望三部作】『Evermore』第1章:まつりばやし ②(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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その日を境に、ぱったりとサトシからの連絡は来なくなった。
こちらから何通かメールを送ってみたりもしたのだが、すっかり音沙汰がなくなった。
もう終わってしまったのだと思った。あっけなかった。とても残念に思った。
なにが悪かったのだろう…。
分からない。でも、何かが悪かったのだからこんなことになってしまったのだろう。
やはり、テキーラを飲んだその勢いで家に誘った
【絶望三部作】『Evermore』第1章:まつりばやし ①(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
サトシとは、オンラインの掲示板で知り合った。
当時、ゲイの出会いと言えば、新宿二丁目のような街へ出向くか、同性愛者向け雑誌の文通コーナーを通じて、ピンとくる ” 相手 ” とコンタクトを取る、そういったやりとりが主流だった。
インターネットが市民権を得る遥か昔から ” オンラインで相手を見つける ” というスタイルを嗜んでいた二人は、ちょっと先を行く、未来人っぽい感覚を身につけていたと
【絶望三部作】『Evermore』第3章:遠い国 ③(第1部:猫のいる風景)
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ご挨拶
絶望三部作『Evermore』の第1部:猫のいる風景は、本章(第3章:遠い国)にて、” 終了 ” となります。
最終話も楽しんで(!?)いただけると、嬉しいです^^
🐾 梶モード 🐾
【絶望三部作】『Evermore』第3章:遠い国 ②(第1部:猫のいる風景)
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今回の旅には、どうしても「ハル」を連れて行きたかった。
ふたりきりで、どこか遠くへ出かけてみたかったのだ。なんてことのない共通の経験を通じて、ふたりの人生に相応しい色彩や模様や匂いを、この世界のどこかに遺しておきたかったのかもしれない。
そして、この旅の行き先は…、
― ハルに、決めてもらおう。
【絶望三部作】『Evermore』第3章:遠い国 ①(第1部:猫のいる風景)
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連載中のエッセイを、締め切り前に書き終えた。遅筆の俺がそんな快挙を成し遂げるなんて、一体いつぶりのことだろう。
一段落ついたその何とも言えない開放感が、この身を、どこか遠くの世界へと連れて行ってやりたいような気分にさせた。
つまり、その…、旅にでも出たくなった、ということだ。
【絶望三部作】『Evermore』第2章:ミネストローネ(第1部:猫のいる風景)
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5日間の入院生活と二人の獣医師による献身的な治療の結果、ハルは一命を取り止め、無事、退院の日を迎えた。
とはいえ、完全に自由の身になったというわけではなく、皮下点滴の必要があるため、しばらく通院することになった。
まだ大手を振るわけにはいかないけれども、最悪の事態に至らなかったことは、本当にめでたいことだった。
二人の名医には心の底から感謝をしている。
【絶望三部作】『Evermore』第1章:急患「ハル」(第1部:猫のいる風景)
その日は、朝から「ハル」の様子が、どうもおかしかった。
普段なら、彼のお気に入りの黄金色したお皿にキャットフードを入れると一目散に駆け寄り、底砂に残った有機物を吸い込むコリドラスの如く、もふもふと無邪気に食べ始めるのだが、この日、彼と黄色い円盤状の食器が互いに顔を合わせることはなかった。
【構想】" 絶望三部作 "『Evermore』の第3部『イタリア旅行記』のご紹介!
すでにお知らせを済ませておりますが、私、梶モードの初小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~(以後、MCM)』のスピンオフ作品を、近々(!?)公開しようと考えております^^
前々週より「3週」に分けて、各スピンオフ作品の構想やテーマ、内容をちょこちょこっと、ご紹介させていただきたいと思います。
※ ちなみに、前回記事は「こちら」になります~★
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【構想】" 絶望三部作 "『Evermore』の第2部『ガッタ・メイク・イット(ライフ)』のご紹介!
すでにお知らせを済ませておりますが、私、梶モードの初小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~(以後、MCM)』のスピンオフ作品を、近々(!?)公開しようと考えております^^
前週より「3週」に分けて、各スピンオフ作品の構想やテーマ、内容をちょこちょこっと、ご紹介させていただきたいと思います。
※ ちなみに、前回記事は「こちら」になります~★
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【構想】" 絶望三部作 "『Evermore』の第1部『猫のいる風景』のご紹介!
すでにお知らせを済ませておりますが、私、梶モードの初小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~(以後、MCM)』のスピンオフ作品を、近々(!?)公開しようと考えております^^
公開に先立ち「3週」に分けて、各スピンオフ作品の構想やテーマ、内容をちょこちょこっと、ご紹介させていただきたいと思います。
※ ちなみに、前回記事は「こちら」になります~★
【構想】MCMのスピンオフ作品は『Evermore』という名の " 三部作 " になる予定です!
noteにてお知らせしておりました、私、梶モードの初小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~(以後、MCM)』のスピンオフ作品を、近々(!?)公開しようと考えております^^
公開に先立ち、スピンオフ作品の構想、内容をちょこちょこっと、ご紹介させていただきたいと思います。
▶ MCMの ” スピンオフ ” を執筆する理由…MCMは、物語の中にいくつか
【裏話】タイトル『メニー・クラシック・モーメンツ』に込めた意味とは…?globe?カラパナとの関係は!?
前回に引き続き、私、梶モードの小説『メニー・クラシック・モーメンツ ~ Many Classic Moments ~(以後、MCM)』の裏話的なネタについて、ご紹介したいと思います。
※ 前回記事は、こちらになります。
元々、この小説には ” 別の題名 ” を用意していました。それは日本語で、物語に出てくる「あるセリフ」をそのまま使ったものでした。
けれども、草稿版を書き綴っているうちに、ふ