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【絶望三部作】『Evermore』第1章:急患「ハル」(第1部:猫のいる風景)

 
 その日は、朝から「ハル」の様子が、どうもおかしかった。
 
 普段なら、彼のお気に入りの黄金色したお皿にキャットフードを入れると一目散に駆け寄り、底砂に残った有機物を吸い込むコリドラスの如く、もふもふと無邪気に食べ始めるのだが、この日、彼と黄色い円盤状の食器が互いに顔を合わせることはなかった。

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