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【絶望三部作】『Evermore』第3章:雨宿り(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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▼ 前章はこちら ▼ ご挨拶 絶望三部作『Evermore』の第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ)は、本章(第3章:雨宿り)にて、” 終了 ” となります。 最終話も楽しんで(!?)いただけると、嬉しいです^^ 🐾 梶モード 🐾 サトシとの別れは、決して唐突なものではなかった ―。 東京と福岡の遠距離恋愛を始めて1年半。二人の終わりは時間をかけてゆっくりとやってきた。死を待つ末期の患者のように、確実に、残酷にその日は用意されていった。 お互いの誕生日が「仕
【絶望三部作】『Evermore』第2章:タイム・リミット(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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▼ 前章はこちら ▼ 「海へ行こう!」 と言ったのは、サトシのほうだった。9月下旬のことである。 本来は、俺から提案すべき案件だったのかもしれない。そう思いながらも、二つ返事で彼の申し出を受け入れた。 彼と付き合って、5度目の夏が過ぎ去った。 互いに30代になり、ふざけてばかりいた20代の頃とは一変し、将来のことを真面目に考える回数もきっかけも増えていた。 物書きの仕事でやっと家賃が払えるようにまでなってはいたが、食費や光熱費など、諸々の生活費はだいぶ不足して
【絶望三部作】『Evermore』第1章:まつりばやし ②(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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▼ 前章はこちら ▼ その日を境に、ぱったりとサトシからの連絡は来なくなった。 こちらから何通かメールを送ってみたりもしたのだが、すっかり音沙汰がなくなった。 もう終わってしまったのだと思った。あっけなかった。とても残念に思った。 なにが悪かったのだろう…。 分からない。でも、何かが悪かったのだからこんなことになってしまったのだろう。 やはり、テキーラを飲んだその勢いで家に誘ったのがまずかったのだろうか。それともテクニックの問題だろうか?もし、前戯や愛撫で彼
【絶望三部作】『Evermore』第1章:まつりばやし ①(第2部:ガッタ・メイク・イット(ライフ))
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サトシとは、オンラインの掲示板で知り合った。 当時、ゲイの出会いと言えば、新宿二丁目のような街へ出向くか、同性愛者向け雑誌の文通コーナーを通じて、ピンとくる ” 相手 ” とコンタクトを取る、そういったやりとりが主流だった。 インターネットが市民権を得る遥か昔から ” オンラインで相手を見つける ” というスタイルを嗜んでいた二人は、ちょっと先を行く、未来人っぽい感覚を身につけていたと言えるのかもしれない。 限られた人間が閉鎖された特殊な空間でコミュニケーション