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北朝鮮の軍事偵察衛星「万里鏡1号」の分解能はどのくらいなのか?
2023年5月31日、北朝鮮は軍事偵察衛星だとする衛星を打ち上げ、直後に失敗してロケット、衛星ともに海に沈んだ。翌月この衛星は引き上げられ、韓国の調査によれば「偵察衛星と呼べるような機能は持っていない」のだという。
実際そうなのだと思うし、その見解に異論はないので、「ではどのくらいの分解能を持っているのか」を推定することはしなかった。何しろ、ほとんど「小型冷蔵庫くらいの大きさ、重量は200~30
太陽光の入射を減らす温暖化対策技術への批判で、ビル・ゲイツが先進国白人男性グループ代表として名指しされているのはなぜか?
今週のScience記事に「ソーラー・ジオエンジニアリングのリスク」という記事が上がっていた。気候を操作して地球温暖化を軽減する技術、ジオエンジニアリングの中でも、成層圏に微粒子をまいて太陽光の入射を減らす技術Stratospheric Aerosol Injection (SAI)に対する懐疑論だ。
3月には米国アカデミーから「ソーラー・ジオエンジニアリング研究とそのガバナンスの推奨」という報
冷戦時代のスパイ衛星画像が明らかにした、アルメニアのキリスト教遺産が隠された痕跡
「冷戦時代の1977年にアメリカのスパイ衛星(KH-9 Hexagon)の画像と現代のGoogle Earth衛星画像を比較し、アゼルバイジャンの飛び地ナヒチェヴァンで破壊されてきたアルメニアのキリスト教遺産の痕跡を明らかにする」という活動を知った。アート系Webメディア、The Art Newspaperに6月1日に掲載された記事で、筆者は米コロラド大学デンバー校とタフツ大学の研究者Simon
もっとみる鉄道王が本気を出すまでウマの走り方がイヌだった話
タイトルの画像は、19世紀フランスの画家テオドール・ジェリコーによる“Le derby de 1821 Epsom (The 1821 Derby at Epsom)”で日本語では『エプソムの競馬』と呼ばれる。ジェリコーがイギリスに旅行した際に1821年エプソム競馬場でのダービーステークスを描いた作品で、代表作の一つとされる。だが、現代の競馬を映像や写真で見慣れた人間からするとなにか少し違和感を
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