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「デザインのひきだし編集長 津田淳子さま50パターン名刺」

「デザインのひきだし編集長 津田淳子さま50パターン名刺」

こんにちは、現場の前田です。

今回ご紹介するのは、プロなら知っておきたいデザイン・印刷・紙・加工の実践情報誌でお馴染み『 デザインのひきだし 』の編集長 津田淳子さまのお名刺。

なんと、50パターンです!

様々な紙と箔の組み合わせの選別を、コスモテックに完全にお任せいただいて、津田さまの箔押し名刺を50パターン製作いたしました。

紙1種に対して2版の構成になっており、私 前田とサブリーダー

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ナッシュ均衡(おたがいさま理論):行動経済学とデザイン18

ナッシュ均衡(おたがいさま理論):行動経済学とデザイン18

イノベーションには共創(Co-creation)が不可欠と言われています。

このことを行動経済学の観点で調べると、ナッシュ均衡という言葉に出会いました。正しく理解しようとすると理論や数式が出て難しいので、小説をもとにわかりやすく概念を理解してみたいと思います。

画像エウレカの確率 経済学捜査員とナッシュ均衡の殺人
石川 智健
講談社 2015.02

均衡=抜け駆けできない状態
小説の内容がネ

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【あらすじと書評】海と毒薬(遠藤周作)『<何が>彼らを殺したか』

【あらすじと書評】海と毒薬(遠藤周作)『<何が>彼らを殺したか』

※以前、寄稿していたWEBメディアが書評コンテンツを廃止したため、こちらに転載いたします。

あらすじ 1945年5月、九州に飛来したB-29が撃墜され8名のアメリカ人捕虜が裁判を経ずして死刑判決を受けたのだが、これを知った九州帝国大学出身の軍医は8名の捕虜を生体解剖の被験体とすることを提案した。「生きたまま解剖する」というこの行為はいうまでもなく被験者を死に至らしめる殺人行為であり、実際にGHQ

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「スマート新書」が悔しくて、編集仕事が手に付かない

「スマート新書」が悔しくて、編集仕事が手に付かない

昨日、noteがスマート新書を出すことを知った。

すごいなー、うわ、小さっ。お、イラストNoritakeさんか、おしゃれー!! 

嬉しい気持ちで早速一冊注文したが、なぜだろう。

なんだか無性に悔しくて、仕事がまったく手につかない。

最初のうちは、何が悔しいのか自分でもわからなかった。

サイズ感がいいから? 

「30分で読める」のコンセプトが新しい? 

デザインとイラストがすてき?

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『岐路の前にいる君たちに』著者・鷲田清一さんインタビュー

『岐路の前にいる君たちに』著者・鷲田清一さんインタビュー



鷲田清一氏

本書は、筆者が大阪大学総長(2007年〜2011年)、京都市立芸術大学の理事長・学長(2015年〜2019年)を務めた計8年間の式辞集だ。

「式辞を述べるのは、学長職のなかでも特に重い仕事でした。何を語るべきか、1年中考えていましたね」

哲学者である氏が、学生たちに「言葉を贈る」ことの意味を問いながら織り上げられた言葉たちは、「聴く」のではなく「読む」ことで別の味わいを生む。

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開けるために閉めている

開けるために閉めている

経営者になるつもりじゃなかった「将来はベンチャーを立ち上げたいけど、まだ何を事業にしていいかはわからない」。大学生のころ、友人のそういう告白を何度か聞いた。

ぼくはそれがどういう悩みなのか、心の底から、まったく意味がわからなかった。いま思えば、彼らは経営者になりたかったのだったし、ぼくも彼らと同じ商学部にいた。

ぼくが商学部に入ったのは、経営者ではなく、ミュージシャンになりたかったからだった。

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普通の小説に飽きたひとにオススメしたい「ちょっと変わった小説」を選んでみた

普通の小説に飽きたひとにオススメしたい「ちょっと変わった小説」を選んでみた

 ライターをはじめてすぐのころ、Googleトレンドを使って「小説 おすすめ」の検索数推移を調べてみたことがある。

 参考までに「小説」単独の検索数推移も見てみたけれど、こっちは一時期な増減があるとはいえ、トータルすると「ほとんど横ばい」にも見える
「おすすめ」をつけて検索すると、上図のようにその数は「右肩上がり」になったという結果は、「これから読む本を選ぶ手段としてインターネットを利用する人が

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ヴァージニア・ウルフ「病気になるということ」片山亜紀訳/新訳・解説公開

ヴァージニア・ウルフ「病気になるということ」片山亜紀訳/新訳・解説公開

編集部より 早川書房は、20世紀を代表する作家ヴァージニア・ウルフが1926年に発表したエッセイ「病気になるということ(原題:On Being Ill)」の新訳と訳者解説を全文公開します。
 約100年前、世界各国で大流行したというインフルエンザ。1918年から20年頃にかけては「スパニッシュ・インフルエンザ(いわゆるスペイン風邪)」と呼ばれるインフルエンザが流行り、第一次世界大戦の末期から停戦後

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イチローも語った、「コントロールできない」物事に悩む無意味さ 『迷いを断つためのストア哲学』訳者あとがき

イチローも語った、「コントロールできない」物事に悩む無意味さ 『迷いを断つためのストア哲学』訳者あとがき



イチロー選手は昨日の引退会見のなかで「生き様で伝えたこと、伝わっていたら嬉しいと思うこと」を問われ、次のように答えました。

「人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。あくまでも、秤(はかり)は自分のなかにある。それで自分なりに秤を使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくということを繰り返していく」

野球人生を通じてこの美学を貫いてきたイチロー選手。2001年、メジャーデ

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