デザインストラテジー

『アフターデジタル2』をデザイナーの視点で読んで整理してみた

アフターデジタル2を読んだので、「UXデザイナーがこの本から何を学べるか?」を考察してみます。

僕は1年前、前書の『アフターデジタル』が出たときに感化され、アジアへリサーチ旅行に行きました。(現地のアプリを駆使したり現地の友人に使ってもらって体験しました。詳細は文末に)

今回の2はその続編となる内容で、前書に比べて実践的な位置付けです。

アフターデジタル2 UXと自由
藤井文保
日経BP 2

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ノスタルジア(なつかしさマーケティング):行動経済学とデザイン26

10代の頃によく聴いた音楽が流れたり、レトロな佇まいのお店など、なつかしさを感じさせる仕掛けは、いろいろな場面で使われています。

なつかしさ=ノスタルジアは心理学での研究が多くあり、ビジネスへの影響もわかりやすいので、メカニズムから勉強してみたいと思います。

なつかしさの心理学 ー思い出と感情
日本心理学会(監修)、楠見孝(編集)
誠信書房 2014.05

もともとの意味

ノスタルジアの語

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プラセボ効果(病は気から):行動経済学とデザイン25

ニセモノの薬を売っている会社が日本にあります。この会社、あやしい会社ではなく、いたって真面目なビジネスをしています。

僕は偽薬を売ることにした
水口直樹
2019年7月 国書刊行会

社名はプラセボ製薬株式会社といって、設立は2014年、代表は京都大学薬学部卒、販売商品は食用偽薬で成分や砂糖や小麦粉などです。つまりニセモノの薬を売っています。

なぜ偽薬を売ってるか?わかりやすい例では、薬を飲ま

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シミュラクラ現象(顔の力):行動経済学とデザイン24

人が一番興味を惹かれるのは人です。だから、人を用いたポスターや宣伝は強力であるけれども、危険でもあります。

その一例がこちら。

独裁者のデザイン
松田行正
平凡社 2019.09

プロパガンダと顔

この本を読んで印象に残るのが「顔が大きく配置されたポスターが多い」ということです。アップで正面を向いて睨みつけて、短く簡単な言葉で語りかけているようなデザインには、訴える力を感じてしまいます。

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現在バイアス(いまが大事思考):行動経済学とデザイン23

時間という概念が入ってくると「今が大事か、それとも将来が大事か」といった判断軸がうまれます。今回はこの時間にともなう人の行動に着目してみたいと思います。

[エッセンシャル版]行動経済学
ミシェル・バデリー(著)、土方奈美(訳)、依田高典(解説)
早川書房 2018.08

この本の『時間のバイアス』という章で書かれている、いくつかの研究をもとに、今と将来に対する考え方を理解してみたいと思います。

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心理的リアクタンス(やっちゃだめの反動):行動経済学とデザイン22

「押すなよ、ぜったい押すなよ!」

とダチョウ倶楽部のリーダーが言えば、押さずにはいられない。

この作用を行動経済学では『カリギュラ効果』といいますが、これについてあまり深く書かれた本が見つからなかったので、心理学者の本から勉強してみました。

シロクマのことだけは考えるな!
植木恵理
マガジンハウス 2008.08

カリギュラ効果という名称は、1980年に上映された「カリギュラ」という映画が

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キリのいい数字効果(ざっくり分類思考)行動経済学とデザイン21

数字は人が見ると平等にはならない、というお話です。

行動経済学者にとってスポーツは、うってつけの研究対象です。感情が多く入り混じるけど数値としてのデータが多く記録されているからです。そんなことに注目した著者が、スポーツにおける不合理を見つけた本がこちら。(原題は SCORECASTING )

オタクの行動経済学者、スポーツの裏側を読み解く
トビアス・J・モスコウィッツ + L・ジョン・ワーサイ

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サンクコスト(もったいないの罠):行動経済学とデザイン20

サンクコスト。この言葉、聞いたことはある人も多いと思いますが、生活の中で「これはサンクコストだ」と自覚するのはなかなか難しいので、ここで整理してみたいと思います。

まずはわかりやすく、マンガから入りましょう。

インベスターZ 2巻
三田 紀房
コルク 2013.12

サンクコスト(埋没費用)

主人公は先輩たちに、一人で映画を観に行くようにいわれます。ところがその映画はつまらない内容でした。

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ゲーム理論(先手必勝と後出しジャンケン戦略):行動経済学とデザイン19

ゲーム理論での考え方を図に整理してみたいと思います。

前回、ナッシュ均衡を書いたあとにゲーム理論の本を読んでたところ、まだ自分は理解が浅かったことがわかったので、もう少し踏み込んで整理しようと思いました。

ゲーム理論入門の入門
鎌田雄一郎
岩波書店 2019.04

本は入門の入門とのことですが、それでも僕には難しい内容でした。まず、ナッシュ均衡の定義の理解が不十分だったので、あらためて基礎か

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ジョン・マエダさんのCX REPORT 2020を聴いたので、要約してみた。

2015年から続いていたDesign in Tech Reportが、今年は『CX Report 2020』と名前が変わり、先日(2020年5月22日)発表されました。

こちらのレポートを僕なりに、日本語で要点を整理してみたいと思います。英語の意味や世界の動向などを十分に理解できず、注目する点や解釈が意図とずれているかもしれませので、一個人のまとめとして見ていただけたらと思います。

Youtu

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