薄暗さのなかで、ひとり。


ひとり。

涙は意思に反して溢れだしてゆく。

その頬をしたたる涙が
より一層、空虚さを際立たせていく。


今日も薄暗い夜中。

自分の感情が今を向かない。

この今を直視することは出来ずに
取り残されていく。


未来、過去、
親、友達、職場、学校、
ありとあらゆる方向に散乱して、
自分と他人と見境もなく酷く怒り、
ルサンチマンが湧き上がる。



ただ今、この時点で、
自分の感情と蹴りをつけていないことを思い知った。それが苦しみの要因だとも知った。


そして、そのような思い悩みが身を滅ぼすことも知った。
事実は変えられないとして、
事実に対しての自分の感情を引きずることが苦しく、
それは変えられるはずだった。


今日も、ひとり。




私はどこかの感情に記憶に、停滞したままのような感覚に陥る。
やはり、不器用らしい。
自分と向き合うのは難しい。
ひとを愛するのも難しい。


尖りきってしまった自分を
少し丸く、柔軟に受け入れることは
まだまだ出来ていないようだ。


そんな思考が頭に回っている間も
時は過ぎ去っていく。





置いていかないで。





私は前だけをみて
まずは目の前の自分と向き合わなければならない。


そんな超自我、いわゆる良心を持ち、
完璧を追い求める自分はどこへ向かうのか。


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