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SAT法を学ぶ 〜宗像恒次から教わった「愛」の話〜

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#SAT療法

第二十四話:SAT法に込められた宗像の愛

第二十四話:SAT法に込められた宗像の愛

宗像は著書「SAT療法」の冒頭部分に、このようなことを書いている。いまから14年前の2006年8月に発行された書籍である。

私は、1981年から1997年まで、医療系システムエンジニアや医療機器の開発者として、医師とともに仕事をしてきた。しかし、現代医療の限界を感じ、1998年からは保健・疾病予防のフィールドに自分の職域を移し、2010年まで特に人の身体活動量を増やすトライをした。2012年から

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第二十三話:愛を感じるための「自分」のイメージ

第二十三話:愛を感じるための「自分」のイメージ

今回書くことは、特に「こんな自分ではダメだ!」と、そんなふうに「自分」の価値を認められない人に読んでほしい。

「自分」とはいったい何者なのか。
「自分」が「自分」のことをどう捉えているのか…。
それが、物事に対する自分の感じ方を決定し、その後の行動を決めてしまう。

宗像は、ヘルスカウンセリング学会年報第12号(2006)pp9-18で、イメージスクリプトについて解説している。

感覚・感情そし

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第二十二話:スピリチュアルな成長を支援する「SAT法」

第二十二話:スピリチュアルな成長を支援する「SAT法」

前回、ヘルスカウンセリングが他の心理療法と比べてどう違うかということを書いた。

そして、最後に、ヘルスカウンセリング、「SAT法は人格成長をサポートする」とし、そこに突っ込むとお約束していた。
それからすでに1ヵ月半が過ぎ、もうみなさんお忘れかもしれないが、今回はその部分のお話をする。

「ヘルスカウンセリング」「SAT法」と、いろいろ言葉が出てくるが、私も混同して使っていたので、ここで用語の整

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第二十一話:ヘルスカウンセリングと他の心理療法

第二十一話:ヘルスカウンセリングと他の心理療法

私は2008年の晩夏に宗像と出会い、そこから「ヘルスカウンセリング」というものに触れた。
当時、興味本位で参加した「傾聴」関連のセミナー。その中の演習で、3人の方のお話を聴いたが、みな過去に私が、心の底に押し込めたネガティブ感情を引っ張り出させる。その時の嫌な思いが思い返され、「あなたそんなこと言ったってねー」そんなふうに返したくなる。そうなったらもう、相手の話を冷静に聞き続けることなんてできはし

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第十五話:生活習慣病をつくり出す「自己抑制心」

第十五話:生活習慣病をつくり出す「自己抑制心」

前回の第十四話では、「イイコ」の問題に触れ、「イイコ」を「日本社会が創り出した思考停止の産物」と紹介した。宗像は、この「イイコ」、すなわち「「自己抑制の自己イメージスクリプト」が、生活習慣病をつくり出す原因だ」と言っているので、ここで紹介しておきたい。あなたも思い当たるところがあるのではないだろうか。
* 「自己イメージスクリプト」については、また別の回にお話しするので、今回はこの言葉こだわらず、

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第十三話:脳の多様性を愛せ

第十三話:脳の多様性を愛せ

2016年から、NPO法人生涯発達研究所、ヘルスカウンセリング学会、日本精神保健社会学会の3団体連合で、「認定発達しょうがいアドバイザー」「認定発達しょうがい療育士」という認定資格が創られた。
宗像は、それに合わせ「発達しょうがいコーチング法」という手法を創り、その情緒安定化を図ることで、あるがままにいきることをサポートする。発達しょうがいを「脳の多様性」と捉え、「気質」と「症状」とに区別、それを

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第十話:生きづらさの正体

第十話:生きづらさの正体

第九話で、世代間伝達に触れた。親は、その人生において、自分と同じ問題で悩んだ同士だったということ。親の代で問題を解決できず、もがき苦しんだ末、子にその問題を伝えてしまった。そこからなんとしてでも生き延びようとした間違ったサバイバル行動パターンとともに…。

人生のオリジナル脚本と成長脚本宗像は、結婚後、パートナーと良好な関係を築き、しあわせに生きる方法を説くために「『運命愛』は取り戻せる」を著して

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第九話:祖先と共に癒える

第九話:祖先と共に癒える

ここでもう一度、この物語の最初にお伝えした宗像の言葉を引用する。

人生には必ず病気、人間関係問題、争い、事故、失敗など、私たち自身ではどうにもならない、いろいろな問題が起こるが、避けることができない。

しかし、それは「自分のあるがまま」を生きるためなのだ、ということを第一話でお話しした。

霊性サインここで、次のリストをチェックしてみてほしい。

▢ 自分は幸せでない方が安心だ。
▢ 哀れな人

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第六話:母体を癒す赤ちゃんの愛

第六話:母体を癒す赤ちゃんの愛

第二話から第五話まで「キメラ細胞」の話に触れてきた。これまであまり聞いたことがなかったであろうみなさまは奇異に感じ、引いた方もみえるかもしれない。けれども、このキメラは「マイクロキメリズム(microchimerism)」という現象として、すでに多くの研究が行なわれているということを知ってほしい。

母体組織を修復する胎児のキメラ細胞赤ちゃんの細胞は幹細胞であり、お母さんの身体を自分の細胞を使って

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第五話:自分の中のとっておききょうだい

第五話:自分の中のとっておききょうだい

今回は「第四話:自分の中に潜むきょうだいの愛」の続きのお話をする。
第四話では、自分の中に自分とは異なるDNAを持った細胞があることをお話しした。人は神の領域を侵してしまうのか、なんて議論はとうの昔。いまでは再生医療の研究が進み、世界の至る所で「キメラ」が造られている。

京都大学iPS細胞研究所のページには、このような記述がある。

動物とヒトの細胞が混ざった動物、いわゆるキメラ動物を使った

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第四話:自分の中に潜むきょうだいの愛

第四話:自分の中に潜むきょうだいの愛

私がヘルスカウンセリングを学び始めてしばらくすると「キメラ理論」が登場する。当時はSKP(Spiritual Key Parson)といい、人の顔イメージを使って癒しを得るテクニック。最初にそれを聞いた時、私の心がどうにも抵抗を示すものだから、その時点以上の上級資格者になることを止めてしまったのだが、体験してみると確かに癒される。しかし、仏像の顔なんかも使うから、どうにも宗教のように見えてしまう。

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第二話:魔法の愛の言葉

第二話:魔法の愛の言葉

私がヘルスカウンセリングを学び始めた頃は、カウンセラー、グループカウンセラー、コーチと3つも養成コースがあったため、毎月のように市川に出向いていた。2009年2月から学びをスタートした私は、4月に、母親の子宮をイメージし、自分が産まれ出るまでの光景を良くすることで、その後生じる問題を解決する自分になるセラピーを練習し合った(SOM研修)。

4月は、めずらしく大阪で研修を受けたが、時間が足りなくて

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