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生命を宿す絵=「魂画(アニメーション)」の深淵

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動画すなわちアニメーション(animation)とは、ギリシャ語で「魂」を意味するアニマ(anima)に由来する言葉だ。日本を含む古代文明の多くが、森羅万象に魂が宿るとする信仰=… もっと読む
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#netflix

アニメ『ボボボーボ・ボーボボ』をちゃんと考えてみる①(1~24話)

アニメ『ボボボーボ・ボーボボ』をちゃんと考えてみる①(1~24話)

30歳を迎え、子供が生まれ、取るべき資格試験を一応全て終え、人生が一区切りついたように思うこの折。こういう時こそ、自分のルーツに向き合おうと思い今年からNetflixで配信開始となった『ボボボーボ・ボーボボ』を観直してみたのだが、あまりにも私のポップカルチャー体験の原点すぎて感動すらしてしまった。超越、突飛、不条理。好きな表象表現の全てがあったのだ。

『ボボボーボ・ボーボボ』は澤井啓夫・作で20

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既にアニメ化されているワンピースが、「THE ONE PIECE」としてNetflixで再アニメ化される意味

既にアニメ化されているワンピースが、「THE ONE PIECE」としてNetflixで再アニメ化される意味

これ、スゴイ話ですよね。

最初、Netflixで「ONE PIECE」がアニメ化というニュースを見たときは、今まで「ONE PIECE」って、海外のNetflixでは見れなかったのか、意外だなとか、とんちんかんな反応をしてしまったんですが。

これ、既にアニメ放送されているワンピースのシリーズを、全く別物としてゼロから作り直すってことですよね。

ある意味、既存のアニメのままではダメということを

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Netflixのアニメ制作事情

Netflixのアニメ制作事情

◉個人的には、テレビ以外のアニメーション発表の場が増えることには賛成ですし、Amazon Prime VideoやNetflixなどが、オリジナルの番組を作ること自体は、インターネット時代にふさわしい動きだと思うんですけどね。でも、どうやらNetflixのアニメ制作が減っていると、東洋経済の記事が。でもこれ、日米の作品制作構造の違いなんですよね。Amazonのプリント・オン・デマンド(POD)サー

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Netflixは日本のマンガ発コンテンツに本気で注力してくれてる模様

Netflixは日本のマンガ発コンテンツに本気で注力してくれてる模様

これ、結構今後の日本のコンテンツ産業にとってのポイントになると思うんですよね。

Netflixが公式オンラインイベントで重要な作品として位置づけている中に、日本のマンガ初のコンテンツがたくさん並ぶようになっているそうです。

長谷川さんが記事で紹介しているだけでも「ONE PIECE」に

「今際の国のアリス」のシーズン2

アニメ伊藤潤二『マニアック』プロジェクト

と、いろんな作品が並んでま

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第348号『DISCを一枚この私にッ!』

第348号『DISCを一枚この私にッ!』

Netflixで先行公開されました『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』全12話を視聴しました。

私はこの第六部『ストーンオーシャン』の中で最も好きなセリフが記事タイトルにも書いたプッチ神父の「DISCを一枚この私にッ!」という台詞です。

なんてキュートなセリフなんでしょう。

自分自身のスタンドであるホワイトスネイクにプッチ神父が呼び掛けてDISCを取り出す時のセリフなんですよ、これ。

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Netflix アニメ・クリエイターズ・ベースは、日本のアニメ産業の起爆剤になるか

Netflix アニメ・クリエイターズ・ベースは、日本のアニメ産業の起爆剤になるか

最近日本でも存在感を増しつつあるNetflixですが、ここに来て矢継ぎ早にアニメ関連の新しい取り組みを発表しています。

その1つはポケモンシリーズの最新映画「劇場版ポケットモンスター ココ」の世界配信開始予告。
そして、もう1つが六本木に移転したNetflix新オフィスの中に作られたアニメーション制作会社への支援強化に向けた新拠点「Netflix アニメ・クリエイターズ・ベース」(以下、クリエイ

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Netflixがアニメーター育成支援

Netflixがアニメーター育成支援

◉アメリカの動画配信サービスのNetflixが、日本でアニメーターの育成支援を始めるようです。Netflixのアニメ制作体制については、ちょっと問題があることを、元ガイナックス社長の岡田斗司夫氏が、指摘されている(後述)のですが。それは置いておいて、生活費と学費をサポートしてくれるってのは、大きいですね。日本でも、こういう独自育成の動きはあるのですが、大手資本が参入というのは、大きいです。

支援

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アニメ業界がNetflix先生に頼りきってしまったときのリスクについて。

アニメ業界がNetflix先生に頼りきってしまったときのリスクについて。

おはようございます。

そういえばプロフィール的な記事をちゃんと作っていないことに気づきまして、顔出ししていないことも相まってうさんくささが爆発しちゃっている、アニメ演出家 おうし(@Anime_Oushi)と申します。

( #明日つくってみます )

このnoteでは、
『アニメの未来についての僕の考え』とそれに対する『僕のアクション』
『アニメクリエイターに役立つ情報・思考法』などを書いてい

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アニメーターの待遇問題やポリコレもある中、改めてNetflixやAmazonといった黒船襲来は救世主なのかを検証(コンテンツビジネス・ラボ)

アニメーターの待遇問題やポリコレもある中、改めてNetflixやAmazonといった黒船襲来は救世主なのかを検証(コンテンツビジネス・ラボ)

週1回ペースで更新のポッドキャスト番組「コンテンツビジネス・ラボ」です。

【番組概要】
アニメや様々なエンターテインメント・コンテンツのトピックについて、MCの高達とコメンテーターの鵜飼の2人でお送りするポッドキャスト番組です。
日々、様々なコンテンツが発表され、ニュースにもなりますが、ちょっと立ち止まってその「意味」を考えてみます。
新しい企画のヒントも見つかる!かもです。

今回は「アニメー

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まるで日本アニメ! 次々と生まれる海外産「ANIME」の注目作!

まるで日本アニメ! 次々と生まれる海外産「ANIME」の注目作!

■2Dアニメでも話題作が次々現れる中国映画2020年11月7日に全国公開となった中国産の劇場アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』が、映画ファン、アニメファン、アニメ関係者で話題を呼んでいます。もともと昨年秋に中国語音声・日本語字幕が小規模公開しており、作品の完成度がアニメ関係者やファンの間で高く評価されました。
これを受けて人気の声優を起用、日本アーティストの主題歌をつけて、

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Netflix版『デビルマン』が「二度と観たくない」傑作だった

Netflix版『デビルマン』が「二度と観たくない」傑作だった

3連休明け、世の中が動き出した。

やるべきことは無数にある。週末からはじまる「呑むアート展」の準備もあれば、年末からお待たせしてしまっている原稿もあるし、言いつけを守らないあまり税理士さんから「●●だけは期日通りお願いしますね!」とメールのみならずDMまでもらってしまった。今日は何時に帰れるかわからない。

そんな状況なのに観てしまった。240分も使って。

ヒロインは人気インスタグラマーで、不

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Netflix再考‐日本アニメの変化 アヌシー映画祭から

Netflix再考‐日本アニメの変化 アヌシー映画祭から

 6月10日から6月15日までフランスで開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭にいってきました。アヌシーは最も歴史が古く、最大規模のアニメーション映画祭として長く知られてきましたが、近年はハリウッドの大作映画や日本アニメを積極的に取りこむことで、世界のアニメーション業界で圧倒的な存在を誇っています。
 今年はゲスト国に日本が選ばれました。日本作品が多く上映され、企画セッションや話題も豊富でした

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Netflix日本アニメ紹介番組への違和感

Netflix日本アニメ紹介番組への違和感

 8月5日より、Netflixで「アニメ世界への扉」と題したドキュメンタリー番組の配信が始まりました。
 ここ数年、Netflixでの配信を目的に製作されている「Netflixオリジナルアニメ」の魅力を紹介するものです。『アグレッシブ烈子』や『ULTRAMAN』、『ケンガンアシュラ』、『悪魔城ドラキュラ ーキャッスルヴァニアー』といった「Netflixオリジナルアニメ」のヒット作、これからの目玉が

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ネットフリックスは日本のアニメ業界の活性化に、一役買ってる模様

ネットフリックスは日本のアニメ業界の活性化に、一役買ってる模様

なるほどなぁ。

ネットフリックスのアニメ事業の裏側にはちゃんとこういう人がいるんですね。

ウルトラマンのアニメを見て感じましたが、ああいう惨殺シーンもある大人向けのアニメって、大手のテレビ局じゃなかなか難しい気がしますし、何より収益予測がつかないから日本市場だけ見たプロジェクトだったらお蔵入りの確率が高い気はします。

日本のアニメが海外に取られてしまう、とか、税金がー、みたいな議論があるのは

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