酒粕さん

文字を書きたくなった時の置き場

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マガジン

  • 「されど、ホワイト企業」

    新卒で入った会社で心折られ、持ち直し、退職するまでの軌跡です。 「ホワイト企業でも耐えられなかった」自分への皮肉を込めて書きました。 前中後編+幕間で4記事の予定です。 ※現在はまだ勤めています。

  • 「キモがられる勇気 - 三十路と哲人の対話篇」

    ちょっとイカれた哲人が、彷徨える三十路を救いゆく。 某ベストセラーを意識しまくった、ハートフルな(?)パロディです。 実在する友人をモデルにしています。

記事一覧

ダンスゲーム卒業?

大学2年生の頃、「DanceEvolution ARCADE」というダンスゲームにハマっていた。 センサーで体の動きを認識して判定が出る仕組みになっており、いわば「ゲーセンで思いっき…

酒粕さん
1か月前
2

あの時、もっと「鳴らして」よかったのか?

とある日の昼過ぎ、バイクに乗って3車線の国道で信号待ちをしていた直後のこと。 信号が青になり、周囲の車両がじわじわと発進し始めた時、自分はすぐ前方の車両に乗る者…

酒粕さん
2か月前
2

されど、ホワイト企業 / 幕間 「黄昏」

時の流れは早いもので、約1ヶ月にわたり職場を離れて心を休めた日々から、もう5ヶ月が経とうとしている。 復帰間もない頃は、些細な心的ダメージを受けただけで空き部屋に…

酒粕さん
3か月前
2

不安がくれた着想 〜「キモがられる勇気」後書〜

当記事は、5記事に分けて書いた創作パロディ「キモがられる勇気」のあとがきになります。 やっと自由記述に戻せるぞ…!という達成感のままに綴る、ただの雑記です。 ▷ …

酒粕さん
4か月前
7

キモがられる勇気 〜第5夜:「死してなお」爪痕を遺す〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る… いや、そんな高尚でも何でもない物語です。 前記事「第4夜 自分の世界の中心は自分でしかない」の続き…

酒粕さん
5か月前
2

キモがられる勇気 〜第4夜:自分の世界の中心は自分でしかない〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る… いや、どう考えてもそれほど高尚ではない物語です。 前記事「第3夜 余計な羞恥を切り捨てる」の続きに…

酒粕さん
6か月前
4

キモがられる勇気 〜第3夜:余計な羞恥を切り捨てる〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る… いや、全くもってそれほど高尚ではない物語です。 前記事「第2夜 ペースに乗せる関係構築」の続きにな…

酒粕さん
7か月前
3

キモがられる勇気 〜第2夜:ペースに乗せる関係構築〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る… いや、決してそれほど高尚ではない物語です。 前記事「第1夜 ヒトを俯瞰せよ」の続きになります。 も…

酒粕さん
7か月前
3

キモがられる勇気 〜第1夜:ヒトを俯瞰せよ〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る… いや、それほど高尚ではない物語です。 哲人のモデルは、頭のイかれた知人です。(←褒めてる) 某ベ…

酒粕さん
7か月前
5

されど、ホワイト企業 / 中編 「対峙」

これは、仕事のストレスにより体調を崩し、休職を願い出てから復帰するまでの約1ヶ月間のエピソードです。 先日投稿した前編の続きになります。 今回は日記テイストにする…

酒粕さん
7か月前
8

されど、ホワイト企業 / 前編 「遊離」

これは、ひょんなきっかけから仕事によるストレスを強く意識し、心を病んでいくエピソードです。 書きたいことを思うがままにぶち込んだら、8000字超になっていたため、目…

酒粕さん
7か月前
14

☆0kgになりました

つい先月のこと。生々しい体重の話をしようと思う。 本文中では、肥満体型の人を卑下する表現が出てくるため、苦手な方はご注意ください。 確か、中学3年の頃だったか。初…

酒粕さん
8か月前
4

ジェンダーレス装備を追い求めて

昨今は各方面でジェンダーフリーが推し進められており、ウン十年前に比べれば、出生時の性別によって180度運命が変わってしまう…なんてことも、マシになってきたことだろ…

酒粕さん
11か月前
7

ライブ、俯瞰、自問自答

先日、とあるアーティストのライブに行った。 女性ボーカルの3人組インディーズユニットで、追い始めて2年弱というところだ。 元々個人で活動していた3人が、三者三様の魅…

酒粕さん
1年前

聖夜の酒飲み雑記

今年は少し暖かいと思っていたのに、12月になってから一気に冬が訪れたような気がする。 そんなある日、大学時代の友人が近くまで遊びに来てくれることになり、車を出して…

酒粕さん
1年前
4

父親は、自分と似ている

歳を重ねるたびに、自分という人間がますます父親に似つつあるように感じる。 10代の頃は「社会性を欠いた頑固おじさん」という目で見ていたのに、気がつけば自分までそれ…

酒粕さん
2年前
2
ダンスゲーム卒業?

ダンスゲーム卒業?

大学2年生の頃、「DanceEvolution ARCADE」というダンスゲームにハマっていた。
センサーで体の動きを認識して判定が出る仕組みになっており、いわば「ゲーセンで思いっきり踊る」ことになる。
思えばあの頃は、音ゲーマーのように難関譜面で高得点を出すことではなく、もはや「公共の場で一人踊るという羞恥心により全身の毛穴から汗が吹き出すような感覚」に喜びを見出していた気がする。

あれから1

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あの時、もっと「鳴らして」よかったのか?

あの時、もっと「鳴らして」よかったのか?

とある日の昼過ぎ、バイクに乗って3車線の国道で信号待ちをしていた直後のこと。

信号が青になり、周囲の車両がじわじわと発進し始めた時、自分はすぐ前方の車両に乗る者たちの行動を見て、思わずクラクションを鳴らしてしまった。

結局その場は何も咎められることなく済んだが、「むやみにクラクションを鳴らすと法律違反になる」という話はよく耳にするので、改めて関係法令を調べてみることにした。

以下、道路交通法

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されど、ホワイト企業 / 幕間 「黄昏」

されど、ホワイト企業 / 幕間 「黄昏」

時の流れは早いもので、約1ヶ月にわたり職場を離れて心を休めた日々から、もう5ヶ月が経とうとしている。

復帰間もない頃は、些細な心的ダメージを受けただけで空き部屋に隠れて号泣…なんてこともあったが、今となってはこのように取り乱すこともなくなった。
効いているのかどうか分からない精神安定剤も、徐々に切る形で、今となっては要らなくなった。

あと問題があるとすれば、「如何にして強い心を持ち、この“今”

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不安がくれた着想 〜「キモがられる勇気」後書〜

不安がくれた着想 〜「キモがられる勇気」後書〜

当記事は、5記事に分けて書いた創作パロディ「キモがられる勇気」のあとがきになります。
やっと自由記述に戻せるぞ…!という達成感のままに綴る、ただの雑記です。

▷ 制作のきっかけ
このnoteアカウントは、昨年11月頃からやけに投稿数が増えており、その大きなきっかけとなったのが「適応障害の症状が出て、約1ヶ月間休職した」ことでした。

自分は、どうも現職の“お役所仕事”が肌に合わなかったようです。

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キモがられる勇気 〜第5夜:「死してなお」爪痕を遺す〜

キモがられる勇気 〜第5夜:「死してなお」爪痕を遺す〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る…
いや、そんな高尚でも何でもない物語です。

前記事「第4夜 自分の世界の中心は自分でしかない」の続きになります。
本記事は、これまでの4記事に“耐えられた”方に贈る、感謝を込めた完結篇です。

前夜までのあらすじ
●●大学の地を通じて知り合った、哲人と三十路。
住所不定・無職として長らく彷徨い、人生に“詰み”を感じ始めた三十路は、藁に

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キモがられる勇気 〜第4夜:自分の世界の中心は自分でしかない〜

キモがられる勇気 〜第4夜:自分の世界の中心は自分でしかない〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る…
いや、どう考えてもそれほど高尚ではない物語です。

前記事「第3夜 余計な羞恥を切り捨てる」の続きになります。
これまでは哲人の奇行に着目してきましたが、今回は哲人が自身の哲学について語ってくれます。
一方、つい数日前まで腐っていた三十路は、哲人のお陰もあり(?)、とうとう漸進を始めます。

今回も、暫し三十路のモノローグを挟んだのち

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キモがられる勇気 〜第3夜:余計な羞恥を切り捨てる〜

キモがられる勇気 〜第3夜:余計な羞恥を切り捨てる〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る…
いや、全くもってそれほど高尚ではない物語です。

前記事「第2夜 ペースに乗せる関係構築」の続きになります。
前記事の時点で相当訳の分からない内容だったと思うので、この記事まで見に来て頂いている貴方は、既に洗脳され始めているのかもしれませんね…。
どうか日常の思考に支障をきたさない程度に、今回もお付き合いください。

前夜までのあらす

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キモがられる勇気 〜第2夜:ペースに乗せる関係構築〜

キモがられる勇気 〜第2夜:ペースに乗せる関係構築〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る…
いや、決してそれほど高尚ではない物語です。

前記事「第1夜 ヒトを俯瞰せよ」の続きになります。
もしこちらをお読み頂けた方で、訳が分からなかったという方は、ここで引き返すことをお勧めします。
おそらく、更に訳の分からない内容となっておりますから。

前夜までのあらすじ●●大学の地を通じて知り合った、哲人と三十路。
住所不定・無職とし

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キモがられる勇気 〜第1夜:ヒトを俯瞰せよ〜

キモがられる勇気 〜第1夜:ヒトを俯瞰せよ〜

これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る…
いや、それほど高尚ではない物語です。

哲人のモデルは、頭のイかれた知人です。(←褒めてる)

某ベストセラーのパロディ臭漂うタイトルになっておりますが、内容は全くもって原作リスペクトではございません。
某ベストセラーを愛好する方には、先回りしてお詫び申し上げます。

ごめんなさい。

プロローグプロフィール:哲人

19X6年9月2

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されど、ホワイト企業 / 中編 「対峙」

されど、ホワイト企業 / 中編 「対峙」

これは、仕事のストレスにより体調を崩し、休職を願い出てから復帰するまでの約1ヶ月間のエピソードです。
先日投稿した前編の続きになります。

今回は日記テイストにするつもりでしたが、勢いで書いているとどうも色々突っ込んでしまい、今回は9000字超…非常に長ったらしくなったので目次をつけています。
11月6日の出来事だけで3000字以上食い、以降は極めてどうでもいい話を挟みつつ、だんだんマシになってい

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されど、ホワイト企業 / 前編 「遊離」

されど、ホワイト企業 / 前編 「遊離」

これは、ひょんなきっかけから仕事によるストレスを強く意識し、心を病んでいくエピソードです。
書きたいことを思うがままにぶち込んだら、8000字超になっていたため、目次をつけました。

全てお読み頂けると大変嬉しいですが、間違って当記事のリンクを踏んでしまった方は「結」だけ流し読みでもしてもらえたら、ちょっと嬉しいです。

「前編」だけで「起承転結」しているのは、あまり突っ込まないでください。

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☆0kgになりました

☆0kgになりました

つい先月のこと。生々しい体重の話をしようと思う。
本文中では、肥満体型の人を卑下する表現が出てくるため、苦手な方はご注意ください。

確か、中学3年の頃だったか。初めて体重が60kgに到達した。
当時は1年に5kg弱のペースで体重が増加していたため、概ね予想していたことではあったが、当時は精神が未熟だったこともあり、今ほど楽観的には受け止められなかった。
大してウケないのに、必死に自虐ネタに走った

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ジェンダーレス装備を追い求めて

ジェンダーレス装備を追い求めて

昨今は各方面でジェンダーフリーが推し進められており、ウン十年前に比べれば、出生時の性別によって180度運命が変わってしまう…なんてことも、マシになってきたことだろう。

しかしながら。冠婚葬祭というものは、未だ融通の効かないものだ。

別に自分は、伝統行事等にありがちな女人禁制だとかを批判する意図はない。
強いていえば、問題は”婚”と”葬”ぐらいだ。

主役以外の大勢の人間までも、日常とはかけ離れ

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ライブ、俯瞰、自問自答

ライブ、俯瞰、自問自答

先日、とあるアーティストのライブに行った。

女性ボーカルの3人組インディーズユニットで、追い始めて2年弱というところだ。
元々個人で活動していた3人が、三者三様の魅力…可愛らしい声質からみなぎる力強さ、透き通る声質から七変化する表現力、撫でるような声質から溢れる優しさを結集させ、様々なジャンルの音楽に挑戦している。
曲も自分好みな雰囲気が多く、知るや否やすぐさまハマってしまった。
そんな同ユニッ

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聖夜の酒飲み雑記

聖夜の酒飲み雑記

今年は少し暖かいと思っていたのに、12月になってから一気に冬が訪れたような気がする。

そんなある日、大学時代の友人が近くまで遊びに来てくれることになり、車を出して色々な場所をドライブした。
うどん屋、展望台、うどん屋、和菓子屋…と食い倒れ、そして日が落ちる頃、友人の提案でイルミネーションに行くことになった。

国営讃岐まんのう公園。
広大な土地と起伏を活かした、圧巻のイルミネーションで有名だ。

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父親は、自分と似ている

父親は、自分と似ている

歳を重ねるたびに、自分という人間がますます父親に似つつあるように感じる。

10代の頃は「社会性を欠いた頑固おじさん」という目で見ていたのに、気がつけば自分までそれに近づいている。

大勢で行動することが苦痛になった。
賑やかな場所が苦手になった。
流行り物を拒むようになった。
人生の憂いについて思いを巡らせるようになった。

ネガティブな内容ばかり列挙してしまったが、逆に楽しみを感じるところも近

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