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日本のサポーター論の入口

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サポーターとは誰で何をしている人たちなのか。日本固有の文化とサッカーが融合して生まれたサポーターカルチャーを文章化した。日本のサポーター論の入口を紹介する。
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#スポーツ観戦

なぜ、ゴール裏では「見えない・立たない論争」が絶えないのか

なぜ、ゴール裏では「見えない・立たない論争」が絶えないのか

海外から有名チームを招聘する夏。例年の通りゴール裏では「見えない・立たない論争」が繰り広げられました。「見えない・立たない論争」は、座って試合を見たい人は目の前に立つ人がいて「見えない」、立って応援したい人は周囲に応援パフォーマンスに参加しない人がいて「立たない」と、双方ともにストレスをためる状況から生まれています。

「見えない・立たない論争」は終わることなき無限ループ

「立つべきか座るべきか

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「日本スゴイ」から感じる、いかに「闘いを遊べるか」の大切さ

「日本スゴイ」から感じる、いかに「闘いを遊べるか」の大切さ

スポーツでは軍隊をルーツにした用語が多く使われるので、対戦相手のことを「敵」と表現することが多い。特にプロスポーツの場合は「敵」との対戦を煽ることで興味を掻き立て盛り上げる。

何と比べて「日本スゴイ」なのか?楽しかったラグビーワールドカップは決勝戦の前から流れが変わった。日テレの作りが過剰に「日本スゴイ」の自画自賛になってきた。スポーツの国際大会で選手・関係者が開催国の人々に「ありがとう」と、感

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「にわか」ブーム到来!ラグビーワールドカップがくれた好機をJリーグサポーターはボーっと生きてんじゃなく活かせるか!?

「にわか」ブーム到来!ラグビーワールドカップがくれた好機をJリーグサポーターはボーっと生きてんじゃなく活かせるか!?

かつてない「にわか」ブームが到来した。写真はオフィス街・丸ビルの脇です。私も「にわかファン」としてテレビ中継を楽しみ、ファンゾーンに足を運び、チケットを購入した(が、6時間もかけて現地に向かったのに試合は中止で観戦できなかった!)ラグビーワールドカップ。仕掛け人は糸井重里氏。そしてラグビー関係、メディア、スポンサー企業は積極的に「にわか」という単語を使用した。

「にわか」なくして「ファン」は生ま

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ゴール裏のコール・歌声+全体の歓声・声援がアウェイの圧力の正体というお話です。

ゴール裏のコール・歌声+全体の歓声・声援がアウェイの圧力の正体というお話です。

J1で首位を走っていたFC東京がアウェイ8連戦に苦戦しています。皆さんはアウェイ遠征を好きですか?好きな人が多いみたいです。そんなタイムリーはアウェイのお話です。
(アンケート調査の回答者は253名のサポーター)

アウェイの圧力って何だろう?音量?まず思い浮かぶのが声による圧力。実際に音量を測定した音のプロのブログによると味の素スタジアムの音響は、ピッチの中にいる選手たちに向けられるように設計さ

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見え始めている女子サッカーと観客席の新しい関係

見え始めている女子サッカーと観客席の新しい関係

FIFA女子ワールドカップ2019フランス大会のベスト16敗退で「フィジカルが」とか「戦術が」といった根拠に乏しい批判が蔓延していた日本の女子サッカー。女子サッカーの価値とは何なのか?日本サッカー協会や選手・関係者は真剣に考えている。

日本の女子サッカーカルチャーは、まだ、その実態を紹介することが難しい。

世界一に立った経験はあるものの、例えば、女子バレーボールや女子バスケットボールと比べると

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世界最強アメリカ女子代表を応援していたのは誰か?誰のための代表チームなのか?

世界最強アメリカ女子代表を応援していたのは誰か?誰のための代表チームなのか?

FIFA女子ワールドカップ 2019フランス大会は、優勝候補筆頭のアメリカ女子代表が、圧倒的な力の差を見せつけて優勝した。決勝戦の会場はリヨン。6万人近くの観客を集め満員となった。チケットは発売直後にあっという間に売り切れた。FIFA女子ワールドカップ 2011ドイツ大会では、決勝戦のチケットは準決勝戦の開催途中まで購入できたのだから、この8年間で女子ワールドカップ が、いかに注目を集める大会にな

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ブルーノメンデスのチャントはなぜバズったか?ちゃんとしたチャントの話

ブルーノメンデスのチャントはなぜバズったか?ちゃんとしたチャントの話

ブルーノメンデスがどのような選手なのかを知らなくても、その名を、そしてあのメロディを知っている人も多いのではないか。2019年6月22日夜、突然にブームはやってきた。発端はゆうぽみTVで人気のぽみさんがツイッターに投稿した動画だった。

何度も脳内でループする中毒性の高いチャント。この動画は2日間で60万回以上も再生され「チャントが頭の中でループ再生される」中毒患者が続出。今や「日本で最も有名なチ

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「自分をさらけ出す」山里亮太・蒼井優・・・そしてサポーターとクラブの「結婚」。

「自分をさらけ出す」山里亮太・蒼井優・・・そしてサポーターとクラブの「結婚」。

お笑い芸人・山里亮太さん(42歳)と女優・蒼井優さん(33歳)が結婚を発表。その記者会見で語られた。2人の発した言葉の一つ一つに共感の輪が広がっている。

山里「エッ? 好きになるのって、そんなに覚悟必要でしたっけ?」
この記者会見では、様々な気づきを与えてくれる名言が飛び出している。・・・さて、このnoteは芸能ネタではなくサッカーとサポーターが主題だ。話を元の路線に戻していこう。サポーターがク

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浦和と横浜、ゴール裏女子は意識も環境も大違い。浦和のコアサポーターは女性に優しい雰囲気・・・でもないみたいです。

浦和と横浜、ゴール裏女子は意識も環境も大違い。浦和のコアサポーターは女性に優しい雰囲気・・・でもないみたいです。

「ゴール裏女子」と聞いて思い浮かべるのは、どのような姿だろう?私が思い浮かべるのは日テレベレーザのコアサポエリアで、1試合を通して、ずーっと跳ね続けていた女子サポ。私は、その子を「全力さん」ならぬ「全力ちゃん」と呼んでいた。「ゴール裏女子」といっても、各クラブで応援方法、観戦環境、観戦に対する意識がかなり異なるイメージがある。果たして、その実態はどうなのだろう。

対照的なイメージの浦和レッズ女子

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サポーターのアウェイ遠征の〆にデパ地下が重要である理由と3つのオススメ。

サポーターのアウェイ遠征の〆にデパ地下が重要である理由と3つのオススメ。

全国を飛び回り愛するクラブを応援するサポーターは、各地の名物に詳しい。美味しい物をたくさん知っている。スタグル(スタジアムグルメ)や駅弁、空弁も捨て難いが、やはり押さえておくべきはデパ地下だろう。

帰路で楽しむ弁当も地域の味を楽しみたい。多くのサポーターは、毎年のようにアウェイ遠征を繰り返す。だから、何度も同じ街を訪れる。当初は、観光客向けの食で満足していても、そのうち飽きがくる。そこで、本当に

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サポーターはなぜアウェイ遠征に魅力を感じるのか?

サポーターはなぜアウェイ遠征に魅力を感じるのか?



様々な意見はある。しかし、これらの写真だけでも理由は十分なのではないか。全ては私が2018年の、たった1年間にアウェイ遠征で食べた「地域ならではの食」の写真からのセレクトだ。

アウェイの旅11則。サポーターの人生を豊かにしてくれるのは勝利か栄光か・・いや旅での経験だ。

アウェイの旅11則。サポーターの人生を豊かにしてくれるのは勝利か栄光か・・いや旅での経験だ。

アウェイの旅を通して、サポーターはサッカーだけではなく、多くのことを、楽しみ、学び、経験を身につける。この11則を実践することで、あなたのサポーターライフは、さらに充実するだろう。これは、サポーター仲間が意見を出し合って作った実践的な11則だ。

1 旅程作りから楽しむ。どのルートで行こうか、どこに泊まろうか。何を食べようか、どこに立ち寄ろうか・・・。試合の展望を考えるだけではない、楽しい時間がそ

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みだりに施設外で気勢を上げ騒音を出すことを日本サッカー協会が禁止。出禁の対象者は日本サッカー協会が特に悪質と認める者。

みだりに施設外で気勢を上げ騒音を出すことを日本サッカー協会が禁止。出禁の対象者は日本サッカー協会が特に悪質と認める者。

日本サッカー協会は実情に合わせてJFA試合管理規定を改正し、2019年2月1日より施行を発表した。「実情に合わせて」というのがポイント。つまり、最近の苦情や新しいトラブルに用いられる道具等を意識して改正されている。ビッグフラッグ、差別行為、飲酒による酩酊、営利目的の撮影等について明確化された。さらに、施設外での行為も新設されたのだ。

施設外での行為が明記された画期的な改正。ここでいう施設とは「試

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