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2019年12月の記事一覧
献血へいくのに10年かかった話
看護師をしていると、プライベートでも奉仕の精神が強そうだと思われがちなんだけど、そんなことはない。
むしろ逆だと思っている。
家族や友人が風邪をひいても
消化のいいものを食べて
水とうすめのポカリを飲んで
とにかく仕事を休め、しか言わない。
ここら辺でだいたい「冷たい」と言われる。
さらに
薬はあってもいいけど
早く治すための特効薬ではないから
気になるくらいなら受診したら?と言うと
あなたが「変わる」時はいつか?
「急に具合が悪くなる」は、思った以上に多くの皆さんの手に届き、発売3ヶ月にしてすでに5刷が決定しました。ありがとうございます。
圧倒的に引用されているのは、4便で宮野さんが「私は不運ではあるが不幸ではない」と宣言する箇所、最終便で宮野さんが、偶然と運命を通じて世界を愛すると綴っている箇所です。
自分ではいかんともし難い理不尽に見舞われても、これは不運ではあるが不幸ではないと、その状況に力強く抗
宮野さんのはじめに、宮野さんの最後に
文章を生業とする人間が、人生の最後に書く文章とはどんなものだろう。
本の「おわりに」ではなく、「はじめに」が最後に手がけた文章になる研究者はどれだけいるだろう。
多くの方が10便に出る宮野さんの言葉を、彼女が最後に残した言葉として取り上げている。
でも時系列で考えると、彼女が最後に書いたのは10便ではない。彼女が最後に書いたのは、書簡の「はじめに」である。
偶然と運命を通じて、他者と生きる始
たった一人のためにルールを変えること
Twitterで素敵な話をみかけた。
ホームに電車が入ってくると、日本では「白線の内側までお下がりください」みたいなアナウンスが流れるが、ロンドンの地下鉄では「Mind the Gap(溝に気をつけて)」というアナウンスが流れる。
これ↓
おじさんの声で「Mind the Gap」とだけ告げるこのアナウンスはノーザン・ラインという路線で40年にも渡って使われ、ロンドン市民に親しまれてきたのだ
死ぬ前に感じること。
人が亡くなる前のちょっとした違和感。
医療従事者なら、感じたことがある人もいるだろう。誰も教えてくれないけれど、死に携わってきた経験で、
「あれ、この方、元気そうに見えるけどいつもとちょっと違う・・・」
と感じて、翌日病院に来たら亡くなっていたとか。
緩和ケアが発展してきたことによって、昔と比べて
「苦しみながら亡くなる」
という方が減ってきたように感じる。
映画やドラマで取り上げられるような、
書籍『呪いの言葉の解きかた』
上西充子 2019 晶文社
「呪いの言葉」は、相手の思考の枠組みを縛り、相手を心理的な葛藤の中に押し込め、問題のある状況に閉じ込めておくために、悪意を持って発せられる言葉だ。(p.16)*1
著者は、労働、ジェンダー、政治といった社会のなかに、その呪いの言葉を見出していく。
同時に、呪いを解きほぐす言葉を見出していく。
呪いを解きほぐす言葉は、大きくわけて、二種類ある。
誰かが自分に届けてくれ
「ジャッジする前に背景を考える」想像力ある社会を目指す、精神科医 松本俊彦先生
精神科医師の立場から、日本の薬物依存症の問題を、犯罪としてではなく病気の回復プロセスへと方向転換させるために活動されている国立精神神経医療研究センター病院・薬物依存研究部部長の松本俊彦医師。リアルな医療現場の話をお聞きするためnClinicの岩田千佳医師にもご同席いただき、お話をうかがいました。
松本俊彦(まつもと としひこ)さんプロフィール
出身地:神奈川県
活動地域:日本
職業:精神科医、
仕事と私とワカさんの話
ワカさんから
「子育てについてのコラムを書きませんか」
そうツイッターのDMを貰ったのは、やっと夏休みが明けようとしている8月の末。
温暖化著しい2019年の灼熱の真夏の太陽と夏休みの子ども三人との毎日に疲れ果てていた私は、そんな夏の慢性疲労の相当ぼんやりした頭で、大変失礼ながら
「なんか怪しいメールが来た...」
と思った。
ワカさんはご自身を、あるウェブサイトの編集者であると名乗り
ぼくは鳥居に向かって石を投げない。
(写真:幡野広志撮影)
「日本人は、死について考えなさすぎですよ。もっと死について考えた方がいいですよね?」
と同意を求められることがある。それは僕が緩和ケア医だからだろうか。死について人よりはたくさん経験があるから、当然そう感じるでしょ、と思われているのかもしれない。
そんな時僕は、
「そうだね」
と答えながら、「そうかな?」と思っている。
死は誰にとっても近くにあるものだけど、本質的には誰