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『ゲートバスターズー北陸戦線ー』第1話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
あらすじ
『ゲート』……21世紀も四半世紀を経過しようとしたその頃、世界各地に突如として現れるようになった空間に生ずる大きな黒い穴を人類はこのように呼称するようになった。
そのゲートからは様々なもの、『イレギュラー』が出現するようになった。大別すれば、三種の恐るべき力を持った存在である。これらイレギュラーは世界各地で暴虐の限りを尽くした。戸惑いながらも人類は連携を取りながら、これらの敵性的存在の
『 もっともな戦隊はごもっともな変態!?』第3話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
「まったく……」
「だ、誰?」
「おやおや、わたしのことを知らないとは……」
眼鏡をかけた青年が呆れたような視線を美蘭に対して向けながら生徒会室の中へスタスタと入ってくる。
「し、知らないわよ、転入生なんだからしょうがないでしょう?」
「……これまでも」
「は?」
「そうやって知らないで済ませてきたのですか?」
「え?」
「情報弱者は淘汰されていくのがこれからの世ですよ?」
青年は生徒会室の中
『 もっともな戦隊はごもっともな変態!?』第2話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
2
「……来たな」
生徒会室に入ってきた美蘭を見て、強平が笑みを浮かべる。
「……」
「それじゃあ、あらためて……」
「………」
強平が美蘭に歩み寄る。美蘭が体を強張らせる。
「ビンタをしてくれ」
強平が右の頬を美蘭に向かって差し出す。
「だ、だから、するわけないでしょう!」
「何故だ?」
「する理由がないからよ!」
「理由なんてこの際どうだって良いだろう」
「どうでも良くないわよ!」
「ほ
『 もっともな戦隊はごもっともな変態!?』第1話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
あらすじ
世界征服を目論む、『悪の組織』。しかし、その野望は日本にいるヒーロー、『最上戦隊ベストセイバーズ』によって、ことごとく防がれてきた。
業を煮やした悪の組織の首領は、搦め手による戦隊の切り崩しを指示する。悪の組織の若手のホープである、『ミスコンプリート』はとある場所に潜入して、戦隊を完全に丸裸にすることを狙う。しかし、戦隊の実態は……!?
完璧なヴィランと最上のヒーローが織りなす爆笑
『 ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ』第3話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
「さっさと歩け……!」
「お、押すな……!」
俺はリーダー格の男に文句を言う。『縛りプレイ』という言葉があるが、実際に縛られるとは……。先を歩くアヤカが振り返る。
「貴様、もっと抵抗するかと思ったが……」
「無駄なことはしない」
「格好に似合わず賢明だな」
アヤカは再び前を向いて歩き出す。実際、抵抗する気は無かった。恐らくは勝てるとは思うが、アヤカたちはこの国の正規軍隊のようだ。そ
『 ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ』第2話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
2
「到着しました!」
「ふむ……」
着物を羽織った、綺麗な黒髪ポニーテールの女性が、船から降り立つ。ポニーテールが揺れるとともに、腰に提げた刀が音を鳴らす。
「報告します! 目付役らは避難! 軽傷者多数!」
「……死者は?」
女性が切れ長の細い目を報告者に向けて問う。
「はっ! 死者、重傷者は今のところ確認されておりません!」
「それは結構……直ちに治療班を向かわせろ」
「は
『 ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ』第1話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
あらすじ
平凡なサラリーマン「俺」は、勤めていたブラック企業をある日辞めた。
心は晴れやかだ。その日は大人気ファンタジーゲームシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日だからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらつきゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲ
『 からくり始末記~零号と拾参号からの聞書~』第3話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
「何故そうしなかったのですか?」
「そ、それは……け、決意が固まらなかったというか……」
「ふむ……」
中年の女性が口を開く。
「な、何よりお店で刃傷沙汰など……ご迷惑がかかってしまいます……」
「随分とお行儀が良いことで……」
「なっ⁉」
「そんなことを考えているなんて随分と余裕がありますね」
「ふ、不意打ちなど、夫の名誉に関わります!」
「……それで機を逸してしまってはどうしようもない……」
『 からくり始末記~零号と拾参号からの聞書~』第2話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
弐
「仙台ですか……」
「うん、うん……」
「この季節は良いかもしれませんね」
「うん……」
「まだ桜が見られるかも……いや、さすがに遅いですかね」
「ん……」
「食べ過ぎじゃないですか⁉」
楽土が声を上げる。藤花が何皿めかの団子を食べ終える。
「……普通ですよ」
「いいや、普通じゃないですよ! 何皿平らげたんですか?」
「十皿目からは数えていないですね」
「ええ……」
「ご心配なく」
藤花が
『 からくり始末記~零号と拾参号からの聞書~』第1話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
あらすじ
江戸の世に入って、しばらくが経った頃、とある老中のもとに、若い女子が呼び寄せられた。訝しげに見つめる老中だったが、その女子は高い実力を示す。それを目の当たりにした老中は女子に、日本各地に点在している、忌まわしきものの破壊工作を命じる。『藤花』という女子はそれを了承した。
出発の日の早朝、藤花の前に不思議な雰囲気の長身の男が立っていた。杖と盾を持った男の名は『楽土』。自らが役目をこなせ
『この厳島甘美にかかればどうということはありませんわ!』第3話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
「通路が少し広がってきたか……?」
「!」
甘美がピタッと立ち止まる。
「……いたか」
「ええ、角を曲がったところに……」
甘美が角を指差す。二人はそっと覗き込む。
「ウウウ……」
「む!」
黒く丸々と太った影がそこにはうごめいていた。両手で頭を抱えていることから、かろうじて人型の影だということが分かる。
「ふむ、あれがこの夢世界のボスのようなものか……」
現が冷静に分析する。甘美が尋ねる
『この厳島甘美にかかればどうということはありませんわ!』第2話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
2
「ふう……」
甘美が大学の廊下を歩いていると、現を見つける。
「……」
「現」
甘美が現に声をかける。現は立ち止まって振り返る。
「ん? なんだ、甘美か……」
現は再び歩き出す。
「なんだとはご挨拶ですわね」
甘美が並びかける。
「何の用だ?」
「用が無ければ声をかけてはいけないのですか?」
「つまり用は無いんだな」
「こんなところを歩いているなんて意外ですわね」
「大学生が大学内を歩
『この厳島甘美にかかればどうということはありませんわ!』第1話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
あらすじ
超のつくお嬢様、厳島甘美は表向きはキャンパスライフを謳歌する陽気な女子大生。
陰なる雰囲気を漂わせている巫女、隠岐島現とともに行動している。
そんな甘美と現には、誰にも知られていない裏の世界での顔があった……!
広島や中国地方で繰り広げられる、不思議なダンジョンツアーをご覧あれ!
本編
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周囲をレンガで覆われた薄暗い道を歩く若い女性が二人。
「今のところ特に変わったことはあ
『お嬢様はゴールキーパー!』第3話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
「来ましたね……」
数日後、川崎ステラの練習しているコートに相手チームがやってくる。
「雰囲気あるわね……」
「なんだよツンツン、ビビってんのか?」
「ビ、ビビってないわよ!」
「ちょっと年上の方たちかな?」
真珠と雛子の言い合いをよそに、円がヴィオラに尋ねる。
「ええ、そうです。溝ノ口さんとあの……鷺沼さんが通われている学園に付属する女子大学の学生さんたちです」
「だ、大学生⁉」
「はい」
『お嬢様はゴールキーパー!』第2話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
2
「はい、右!」
「はっ!」
「今度は左!」
「ふっ!」
「もう一回右!」
「ほっ!」
「……ちょっと休憩しようか?」
「はい……」
「なかなか良い調子だね、溝ノ口さん」
最愛は、円が左右交互に投げるボールをキャッチしては返し、キャッチしては返すという反復練習を行っている。
「いえ、それよりも登戸さん……」
「ボクのことは円で良いって」
「ま、円さん……申し訳ありません」
「え? 何が?」
「
『お嬢様はゴールキーパー!』第1話 【創作大賞2024・漫画原作部門応募作】
あらすじ
川崎市で活動する女子フットサルチーム、『川崎ステラ』。しかし、とある事情で活動休止を迫られていた。
そんなところに現れたのが、優雅で華麗で気品あふれるお嬢様、溝ノ口最愛。
たまたま飛んできたシュートをキャッチしたことがきっかけで、お嬢様はゴールキーパーに!?
個性豊かな女の子たちが織り成す、青春フットサルストーリー!ここにキックオフ!
本編
プロローグ
「で、どうするのさ、ヴィ