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トロフィーなど評価頂いた記事

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#エッセイ部門

早朝座禅の思い出と朝粥

早朝座禅の思い出と朝粥

自宅からウォーキングに程良い距離の場所に、
ある臨済宗の禅寺があります。

土曜の早朝のたびに早朝座禅の会が開かれていて
5時半に目覚ましをかけ、
眠る家族を置いてそっと一人で出掛けていた頃がありました。

禅寺に何故こんなに来たかったのか、には
いろいろな理由があって、
気持ちが些か弱っていたことも
確かにあったのだと思います。

今は感染リスクなど諸事情あり、開催されていないので残念ですが、

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和梨の蜜煮とあったかスープ

和梨の蜜煮とあったかスープ

蝉の声も名残の猛暑もようやく鳴りを潜め、
秋虫の声があちこちで暗闇を彩るように。
これから、日毎に夜が長くなっていきます。

心も身体も軽くなり、
やっとくる秋のお持たせを二種作ってみました。

和梨のコンポート。
1つはシンプルに白ワインとミントの葉で、
もう1つは、実は火鍋の残りものなのですが
ナツメとクコの実に、八角やシナモンなどのスパイスを少しだけまとわせました。

洋梨より風味さっぱりな

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豚の角煮と、鍋の見張り番

豚の角煮と、鍋の見張り番

終日リモートワークで、家にいるのに料理に気がいかない時。
以前も書いたことがありますが、そんな時にぴったりなのが、かたまり肉をただ茹でておく料理。

ほぼほったらかしで、豚の角煮を仕込みました。
酒1/2カップと生姜の薄切りを入れたたっぷりの水に豚のバラブロックを沈め、弱火でゆっくり、1時間〜2時間ほどほったらかして仕事に向かっていると、竹串がスーッと入る柔らかさになります。
それを鍋ごと冷蔵庫に

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横浜コリアンタウン

横浜コリアンタウン

遠い昔、黒船が大挙して来航した港や、山手の外国人居留地、中華街など、
街の随所に異国情緒が漂うことで知られる、横浜。
あまり知られていませんが、
韓国の店が多く並ぶコリアンタウンもあるのです。
しかも二つも。

一つはせんべろ楽しい野毛の隣りの福富町。
もう一つは横浜橋商店街です。
東京の新大久保や川崎のように観光地化されていないのであまり知られていないのと、特に福富町は、(風俗色強めの)かなりデ

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「いちばん訪れたい国、日本」の食風景

「いちばん訪れたい国、日本」の食風景

ここへ来て、マスク着用や海外渡航の制限もぐんと緩んできた、6月。
早いものです。

嬉しいながら、拭いきれない恐さも些か残りつつ、
ずっと会いたかった人との再会を果たしに、
ずっと行きたかった場所へ足を運びに。
この夏は、
そんな我慢を乗り越えた旅に向かう人たちで、
各地、賑わいを取り戻すのでしょう。

実際にすぐに腰を上げるわけではなくても、
「(なんの制限もなくどこでも行けるとしたら)最初にど

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キッチンウイッチ〜ハーブティーで作る魔女の秘薬〜

キッチンウイッチ〜ハーブティーで作る魔女の秘薬〜

ここは、横浜元町の裏通りに昔から変わらず佇む
小さな店。
ショーウィンドウには、
可愛いものから少し怖いもの、ちょっと徹子さん似のものまで、さまざまな表情をたたえた魔女たちがずらりと並んでいます。

ハーブと魔女人形の専門店、GREEN THUMB。
店主の方も、しごく柔らかな雰囲気の魔女さん、といったイメージです。

魔女というと、
魔法や呪いをかけるおそろしい女、というイメージが強いのですが、

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着物と料理

着物と料理

写真は、50数年前?の私です。
母も着物好きなので、小さい頃は割と着ていたのかもしれません。
参観日に、当時流行りの黒の絵羽織を着ていた母を、うっすら覚えています。

少し大きくなってからは、七五三の晴れ着も七歳は母の手縫いのドレスでしたし、その後はとんと着る機会もなかったように記憶しています。

大学生の時に友人の結婚式に招ばれ、近くに住む叔母の若草色の着物を借りて出た時には、
自分のあまりの老

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料理が億劫になったとき

料理が億劫になったとき

私は頭の中がほぼ食べものという変わり者のため、作るときにはほぼしんどさや億劫が顔を出すことはありませんが、片付けも料理のうち。
ああ、あの時はしんどかったなあ、なんていう思い出は、やはり沢山、心の奥にあります。

使った道具や鍋、器を洗って拭い、元にあった場所に戻すだけでずっとすっきり片付いていることがわかっているのに、朝も晩もいつもぎりぎり。
頑張っているはずなのにうまく行かず、家事が終わり切ら

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