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小柳とかげ
2022年2月24日 20:07
小さくなって考える日々の悲しみの源は誰とも関わることが出来ないことたくさんの人とすれ違ったとしても私は誰とも繋がることが出来ない小さくなって考えるこのわだかまりは、私が私のことを理解してあげられなかったこと責められたときに言い返せるほど私は私の感情に気にかけられない小さくなって考える指先から冷たいものが入ってくるのは、攻撃ではなくただの侵食私は抵抗することも出来ず、順
2021年12月15日 18:00
【大学 コピーライト入門の課題】年賀状を書こうと思うコピーライトを書く。
2021年11月28日 18:29
繁華街をポツポツ歩く。その一文だけがノートに残されていた。過去の自分が何を考えたのか、思い出そうとすら思わなかった。ただ、『繁華街をポツポツ歩』いてみたくなった。電車が停止し、歩く。ガヤガヤとした街は暗かった。都会ももう暗い時間なんだと思う。死んだ都会は、見慣れた場所だと思った。頭がバラバラと崩れるような、具体性がないような、全てが消え去る瞬間のような思考は断片的で線路の美しさに気
2021年11月27日 21:10
言葉は痛い書き残したルーズリーフは途切れたまま君の読む本のタイトルを知ることは無かった投げかけた挨拶は消えていくずっとは無いこの時間筆圧は強くなる君の言葉を考える机に書かれた誰かのボヤキ私はそんなこと出来ない書き残せるほど少ない想いじゃない言葉は痛い君にはあげられない
2021年9月28日 21:45
滑り台の下に置かれたカバンたちどこかから聞こえる工事の音待ち合わせ場所だったカーブミラー蘇るようになぞるように風になる自転車はキィキィ鳴るけどそれも全てこの秋の奏でる一部でふと生きた感覚が指先に鼻の先の冷たさをすぐに忘れる秋のいつの日かを思い出すときこの目に映るものが息衝いていたことを理解するのだろう
2021年9月21日 20:25
明日の夜の声がした漂う金色は中秋の名月の匂い肺に溜め込むよう吸い込んだ君の眺める世界は裏切るもののいない空の下遠く彼方よりも目の前の愛を守りたかった
2021年8月24日 20:20
もう終わるらしい夏休みの空を見ることなく部屋の中ひとりぼっちで吸う息にとくとくと輝いた愛のなさめぐる命の空き箱は何かを思わすことも無いさおさおさお竹の音がどこからか聞こえるのさおさおさおまた聞こえるそれは猫の悲鳴をかき消すためにマスクから開放され入ってくるのは青の音侵食していくその色はまぶたの裏に焼き付いた
2021年8月20日 21:01
私は明るく冷えた電車の中で、君は猛暑の余韻の中、私を探して踏切の向こうにいる。君の硬い熱を掴んだ手でバイバイをする。
2021年7月31日 20:42
午睡の夢の色をしていたその空を僕は目をつぶって感じてる吸った息に含まれた純粋な色彩は僕の体内全部を染め上げた色の着いた空気はちるちると音を立てる宇宙を感じるその色をきっと火星人も見ているに違いない僕の世界はピンクとも撫子色とも石竹色とも言いたくない色で満たされた命よ君よ、僕をありがとう
2021年2月22日 21:53
踏切の青いライトには、自殺を抑制する意図があるらしい。青色は人の気持ちをおちつけるとのことだ。青色のご飯が食欲をそそらないのとなにか関係はあるのだろうか。多分ないだろうな。ある有名な大学の最寄り駅には、青いライトが沢山あった。人身事故の多いその駅には、青いライトが沢山あった。大学生の心を落ち着けることが、青いライトには出来るのだろうか。自殺を本当に止めるのだろうか。僕は知っている。その青い
2021年7月2日 23:38
一文を長くしようのコーナーです。比喩に比喩を重ねる文体をやってみます。もう戻れないと知っていても、僕はただ使われることの無い公園のベンチに我が物顔で眠り込む猫のような君を見つめることしか出来なかった。空はどこまでも青くて、息が止まりそうなほどの夏を受け止めるためだけに肺を膨らませる。ああ、と言うだけのアイツは、俺の事を心底嫌いなのに全てを包み隠そうとしたあの女に似ていて吐き気がした。
2021年5月14日 21:32
街の音が響く。信号の音が聞こえてきそうな程に、僕の部屋は無味であった。赤から青に変わって、また赤になる。もうすぐ4時になる。雑念しか存在しない脳裏には、指の先までの意識はない。信号に従う人が今もどこかにいる。僕は部屋のベッドの隅で何かを見ているつもり。友はもう眠ったのだろうか。明日の夕方、今起きたと口を揃えて呟くのだろう。夜はいい。何もしなくても責められない。だから、いいと思う僕は、何故
2021年5月12日 21:38
夏の熱を帯びた青が薄い水色の空に変わっていた。そこに黒い点として動くカラスの鳴き声はどこかの工場の音に負けずに私の耳に届く。あの痛い暑さはどこに行ったのだろう。空気も涼やかで息がしやすい。なのに、私の胸には重みがある。水色の空に鳴くカラス。涼しい風に揺れるカーテン。いつかの何かの記憶と重なり、不安に駆られる。目をつぶると余計に風景がぐるぐる回る。この日々からは逃げ出せたはず。なのに、その
2021年5月10日 22:53
私は夜中の公園にいた。彼氏のことを待っている。風はまだ寒く、空気は澄んでいた。真っ暗な空間の中、私は1人。ド真ん中に立つ。風が木を揺らす。ブランコに座ると私すら揺らす。私は誰に大事にされたのだろう。誰を大切に思っていたのだろう。私は何故こんなところにいるのだろう。世界は回っているのに、この場所には1人。街頭の照らす外側は、闇が深くて、私も包こもうとしている。そんな気がする。