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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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2023年8月の記事一覧

現在とシンクロする、Conptemporary大河ドラマ「どうする家康」

現在とシンクロする、Conptemporary大河ドラマ「どうする家康」

今年の大河ドラマ「どうする家康」が例年とはかなり異質であることが、その時々で個別に指摘されています。
この記事では、その底流を流れるプロデュース方針について、
「おそらくこういう意図なのだろう」
と素人が考えたこと、そして、この先どこに行くのかの予想を立ててみます。

従来の『歴史大河』と比較して最も『あれれ』的反響が大きかったのは、第10回「側室をどうする!」だったのではないでしょうか。
この回

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「どうする家康」考

「どうする家康」考

千世さんの、「大阪人として物申す」を拝読いたしました。
いや、千世さんが突っ込むのは私もよくわかるんです。

私も大阪&大阪城は訪れたことがありまして、そのときに、関西人の並々ならぬ「秀吉」への愛を感じました。

丁度拙作(鬼と天狗)で、当初の予定よりもかなり「政治的謀略」を描いている真っ最中なだけに、家康側の政治的視点というのが、私は気になります。

違和感その1~なぜ信長生存のときから「天下統

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憧れの千々石さん【千々石ミゲル】

憧れの千々石さん【千々石ミゲル】

(2700文字)

雲仙へ。上の写真は長崎県にある雲仙地獄です。
("みんなのフォトギャラリー"からお借りしました。)

遅めの夏季休暇に、また旅行に行くことになりました。

行き先は雲仙地獄で有名な長崎県の島原半島です!

島原と聞くと、1番有名なのは島原の乱でしょうか。

しかし、今回の目的はお隣の雲仙市千々石町。千々石ミゲルゆかりの地です。

旅行に行くにあたり、より気持ちを高めるためにミゲ

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今回は大阪人として物申す!

今回は大阪人として物申す!

「殿、決してお忘れあるな。わたくしはどこまでも、殿と一緒でござる」

石川数正は自ら裏切ったのか、それとも家康の命でスパイとして送り込まれたのか。
どちらの説を採るのか、ある意味楽しみにしていましたが、なるほどこうきましたか。

大坂の繁栄ぶりや秀吉の言動を冷静に観察し、自らの独断で相手の懐に入り込んだわけですね。
捨て身の言動には迫力すら感じました。
演者の松重豊さん、とても「孤独のグルメ」での

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奇っ怪極まる水戸藩~幕末編

奇っ怪極まる水戸藩~幕末編

現在連載中の「鬼と天狗」ですが、もともと「二本松の天狗党征伐の話が読みたい」というオーダーから誕生した作品です。
二本松が水戸藩の天狗党征伐に駆り出されたのはれっきとした史実で、藩政史上初めて実戦に駆り出されたのが、この戦いです。

ところで名前だけは有名なこの戦いですが、その実態がつかみにくいのではないでしょうか。
簡単にまとめると、天狗党の乱というのは水戸藩の内乱です。

発端
そもそも、その

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日本史の基本は平氏と平家、そして平氏と源氏。

日本史の基本は平氏と平家、そして平氏と源氏。

相変わらず紀行記を執筆中なのですが、書き進む中で壁にぶち当たると、どうしても調べることに時間を費やしてしまいます💦

先日も京都・山科の「毘沙門堂」について調べると、元々の創健は行基なのですが、現在の原型を作ったのは平親範という記述を見付けました。

誰それ?
平清盛との関係性は?

なんせ平氏と言っても系図は膨大なもので、歴史家でもない私がすべてを把握しているわけもなく、有名な清盛と比べた系図

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【写真日記】関西へ夏の散歩旅④/赤穂市坂越

【写真日記】関西へ夏の散歩旅④/赤穂市坂越

hikariさんと別れた後、私は神戸駅近くのホテルに戻りました。この日の歩数は約20,000歩。会いたい人に会い、たっぷり歩いて、とても充実した一日でした。

《前回のお話》

本日の目的地は、東儀秀樹さんのご先祖様が祀られている神社【大避神社】今日は旅の最終日。帰る前に、是非行ってみたい所がありました。

旅に出る数日前に、WEBメディア「ほんのひととき」さんの記念冊子が当選して我が家に届いたの

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織田の血は永遠に

織田の血は永遠に

今回は別の話題をと思っていたのですが、「どうする家康」のお市の方(北川景子)や茶々(白鳥玉季)の演技から、どうしても書きたくなったことがあります。

織田家は死なぬ

~その血と誇りは、我が娘たちがしかと残していくであろう~

お市の方の言葉にはとても重いものがありました。

現に浅井長政との間に設けた3人の姫たちは、日本史に大きな影響を与えたのですから。

茶々(後の淀君)と徳川との確執は、すで

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You[信長]は何しに京へ?(1回目~初めての上洛~)[2594文字]

You[信長]は何しに京へ?(1回目~初めての上洛~)[2594文字]

いつも投稿記事を愉しく読ませていただいている千世さんが8月1日に投稿された以下の記事へのコメントで、ボクは「京で信長が泊まった回数は本能寺よりも妙覚寺のほうが多いので、妙覚寺が定宿になると思う」と書いたのですが。

しかし、コメントを書いた後に、泊まった回数だけで定宿かどうかを判断すべきなのか୧( -᷅_-᷄)୨?と思い、ちょっと調べると本能寺が定宿だった可能性がでてきたので、訂正させていただくと

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山鹿流戦略

このところ、ずっと山鹿流漬けです。
最初は武教全書などの教書をちまちまと現代語訳していたのですが、さすがにきりがないので、途中から、山鹿流の教えを説いた現代語の本に切り替えました^^;
やはり、古文を現代語訳するのは、一日に半ページ~1ページくらいが、ワタクシの脳みその限界なのであります。

さて、何でまた山鹿流を持ち出してきたかと言うと、「鬼と天狗」の登場人物のうち、天狗党征伐に加わった人物のう

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正信キタ~~~!

正信キタ~~~!

待ちわびました!
我らが松山ケンイチ・本多正信がついに復活しました。

実際にはいつ正信が復帰したのか、詳細な史実は残っておらず、この先の家康にとって重要な補佐役となる存在だけに、どこで復帰させるかは脚本家の腕の見せどこでもありました。

何度もここかもしれないというタイミングはあったのですが、やっと待ちに待ったシーンが訪れました。

二人の直接のやり取りは少なかったですが、それでも「あうんの呼吸

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